『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が「ユベントスが下部組織からの補填に向けた布石を打っている」との記事を掲載していましたので紹介いたします。
ユベントスは今月も若手有望株3選手との契約を延長したため、2022/23 シーズン終了後に現行契約が満了する選手はほぼ皆無となりました。新契約を整理した一覧は下表のとおりです。
2022年1月以前に契約延長 | ||||
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Po | 選手名 | 年齢 | 旧契約 | 新契約 |
FW | スーレ | 19 | 2022年 | 2024年 (OP: 2026年) |
MF | ミレッティ | 19 | 2023年 | 2026年 |
2022年夏に契約延長 | ||||
Po | 選手名 | 年齢 | 旧契約 | 新契約 |
MF | ファジョーリ | 21 | 2023年 | 2026年 |
MF | ラノッキア | 21 | 2023年 | 2026年 |
DF | デ・ヴィンテル | 20 | 2024年 | 2026年 |
2022年10月に契約延長 | ||||
Po | 選手名 | 年齢 | 旧契約 | 新契約 |
MF | ニコルッシ | 22 | 2023年 | 2026年 |
MF | バッレネチェア | 21 | 2024年 | 2026年 |
2022年11月・12月に契約延長 | ||||
Po | 選手名 | 年齢 | 旧契約 | 新契約 |
DF | トゥリッキア | 19 | 2023年 | 2025年 |
FW | イリング | 19 | 2023年 | 2025年 |
DF | ムラッツィ | 19 | 2023年 | 2026年 |
DF | バルビエリ | 20 | 2025年 | 2026年 |
現行契約が残り1年を切った主な選手 | ||||
Po | 選手名 | 年齢 | 現契約 | 新契約 |
DF | エンゾアンゴ | 19 | 2023年 | ー |
ユベントスは “今季からBチームに昇格した若手有望株” を中心に『2023年夏で現行契約が満了する選手』が多く在籍しており、「契約延長交渉をまとめることができるか」が育成部門の課題でした。
現状としては「2022年の年末に行われた親善試合で(外部からの)評価を新たに得た選手とは今後数年の契約を締結」することができています。これがガゼッタ紙がポジティブに見ている理由でしょう。
移籍市場での選手の「獲得」は有望な選手であるほど争奪戦になります。一方で下部組織から選手を「充填」できれば、争奪戦に巻き込まれる頻度を減らすことができます。
若手有望株と目された全員が『トップチームで欠かせない戦力』になれる訳ではありませんが、その中には『ユベントス以外のクラブが評価する選手』も混ざっている可能性があるのです。
したがって、将来性が評価されている若手選手を順調に成長させておくことはクラブにとって悪い話になることはないでしょう。
今後は「イタリア人選手の若手有望株が MF 以外のポジションでも頭角を現わすか」がイタリア国内でのポイントでしょう。
MF はファジョーリ選手やミレッティ選手などが代表例ですが、GK / DF / FW 陣は MF 陣と比較すると少し寂しい状況にあるからです。多国籍化が進む育成部門において自国・イタリア勢が存在感を発揮するのかにも注目です。