2022/23 セリエA第5節フィオレンティーナ戦はミリク選手のゴールでユベントスが先制するもクアメ選手のゴールで追い付かれ、試合は 1-1 の引き分けに終わりました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
ACF Fiorentina [4-3-3] |
Juventus FC [4-3-3] |
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GK | 1: テラッチアーノ | 36: ペリン |
DF | 2: ドド 4: ミレンコヴィッチ 98: イゴール 3: ビラーギ (C) |
11: クアドラード (C) 3: ブレメル 6: ダニーロ 12: A・サンドロ |
MF | 72: バラーク 34: アムラバト 14: マレー |
5: ロカテッリ 32: パレデス 8: マッケニー |
FW | 99: クアメ 7: ヨヴィッチ 33: ソッティル |
22: ディ・マリア 14: ミリク 17: コスティッチ |
フィオレンティーナのイタリアーノ監督は 4-3-3 を選択。CF のヨヴィッチ選手を両翼からクアメ選手とソッティル選手がサポート。DF と MF は予想された顔ぶれで試合を迎えます。
対するユベントスのアッレグリ監督も 4-3-3 を選択。新加入のパレデス選手と CF のミリク選手が初先発。クアドラード選手とコスティッチ選手のポジション次第で 3-5-2 に可変する布陣で試合に臨みます。
先手を取ったのはユベントス。9分にクアドラードの折り返しを逆サイドでコスティッチがボレーで中央に戻すとミリクが身体で押し込み先制に成功する。
ビハインドを背負ったフィオレンティーナは前線からのプレッシングをさらに強化。ユベントスのミスを誘発させてゴールに迫るものの得点とはならず。
ユベントスは28分にディ・マリアからのスルーパスを受けたフリーのマッケニーがシュートではなくクロスを選択。これをコスティッチが狙うもシュートは相手に阻まれて CK に。
この CK がクリアしたフィオレンティーナはロングカウンターを発動。最後はソッティルのスルーパスに反応してオフサイドラインを絶妙なタイミングで突破したクアメがシュートを流し込み、1-1 の同点に追い付く。
勢いに乗ったフィオレンティーナは42分にソッティルのクロスがパレデスの右手に当たっていたと VAR で確認され PK を獲得。だが、ヨヴィッチの PK はペリンと左ポストに阻まれて逆転とはならず。前半は 1-1 で終了する。
後半も主導権はフィオレンティーナ。48分に左サイドでソッティルを起点にビラーギのクロスをバラクが狙うもシュートはダニーロがブロック。
ユベントスは50分に右サイドに展開してデ・シリオがクロスを供給するもミリクら中央に詰めた選手には合わず。その後は防戦一方となったユベントスはひたすら耐える時間帯が続く。
両サイドのハーフスペースを活用しながらゴールを目指すフィオレンティーナだが、ゴール前を封鎖するブレメルとダニーロの壁を崩すことはできず。
88分にはアムラバトと強烈なミドルシュートが枠を捕らえたが GK ペリンが好守で CK に逃れる。結局、後半はスコアが動くことなく試合終了のホイッスル。試合は 1-1 で終了し、両チームが勝点1を分け合う痛み分けで終わった。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ペリン 7.0
勝点1を持ち帰ることができた最大の功労者。PK とアムラバトによる逆転ゴールを阻む大仕事を成し遂げた。
DF: クアドラード 6.0
先制ゴールの起点となるクロスを供給。ソッティルとビラーギに1人で奮闘していた。
DF: ブレメル 6.5
流れの中でフィオレンティーナの攻撃陣に決定機を与えず。シュートブロックでも強固さを示し、状態が良好であることを示した。
DF: ダニーロ 6.5
ブレメルに匹敵する強固な守備を CB として披露。試合終盤には左 SB として若手選手に指示を出しながら守備にも奮闘していた。
DF: アレックス・サンドロ 5.5
ハーフスペースを活用する攻撃参加では積極性を見せていたが、時間の経過とともに存在感が薄れるクアメのスピードなど対面した相手に対して終始劣勢だった。
MF: ロカテッリ 5.5
フィオレンティーナが左サイドから攻め立てたことで守備に追われ、マッケニーとポジションチェンジ後はバラクのマークによって沈黙。判断の遅れも散見され、自信喪失気味になっている。
MF: パレデス 5.5
限られたスペースで上手くボールを隠すことでレジスタとして計算できる存在であることを示す。ボール奪取能力にも疑いの余地はないが、軽率なプレーによるハンド癖は改善しなければならない。
MF: マッケニー 5.5
守備力を買われて途中から右サイドのケアに当たる。28分のフリーで決定機を得た場面でシュートではなくパスを選択した消極的なメンタルは変えなればならないことだ。
FW: ディ・マリア 5.5
パレデスとの呼吸は合っており、トップ下のポジションからボールを散らして決定機を何度も演出していた。その一方でビラーギの攻撃参加を制限できなかったことはマイナス。コンディションの問題もあり、前半だけでの交代となった。
FW: ミリク 6.5
ポストプレーやプレッシングに奮起し、チームにとって貴重な先制点を奪取する結果を残した。ヴラホヴィッチとの共存策を模索する必要があるだろう。
FW: コスティッチ 6.0
左サイドのライン側で攻撃時の幅を確保しつつ決定機にも顔を出すセンスの良さを示す。大外に陣取らせるだけでなく、シュートが狙えるハーフスペースでコスティッチがボールを受ける形も確立させるべきだろう。
【交代選手など】
DF: デ・シリオ 6.0
46分にディ・マリアとの交代で出場。右 SB としてクアドラードと共同でフィオレンティーナの波状攻撃に交戦。攻撃参加時にクロスの精度があればさらに良かった。
MF: ミレッティ 6.0
クアドラードとの交代で64分から出場機会を得る。アムラバトなど屈強なファイターを相手に防戦に回る時間帯が長く苦戦を強いられたことは否めない。
FW: ケーン 6.0
コスティッチに代わり64分から出場。ゴール前での決定的な場面に関与することが期待されての投入だったが、両サイドで相手の波状攻撃を食い止める仕事に奔走させられた試合だった。
DF: ボヌッチ ー
78分にA・サンドロとの交代で出場。ゴール前の守りを固めて勝点1を持ち帰る結果を手にした。
MF: ファジョーリ ー
パレデスとの交代で83分から出場する。防戦一方のチームで持ち味であるボール保持時の良さを見せることはできなかった。守備時の穴にならなかったことは収穫点と言えるだろう。
アッレグリ監督 5.5
先制点を奪うまでのプレーは真っ向勝負で相手を上回る素晴らしいゲームプランだった。その一方で失点後にリスクを背負って攻勢をより強めた相手からボール奪取をする見込みが皆無だったことは大きな反省点だ。試合内容の向上に取り組み続ける必要がある。
ドベリ主審 6.0
荒れる要素が豊富にある試合だったが上手くコントロールしていた。パレデスのハンドに対する VAR の判断が少し遅かった印象はあるが判断基準は妥当だった。良い審判団だと言える。