2021/22 セリエA第35節ベネチア戦はボヌッチ選手のドッピエッタでユベントスが 2-1 で勝利しました。

先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。

Juventus FC [4-4-2] |
Venezia FC [4-3-2-1] |
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GK | 1: シュチェスニー | 1: マエンパー |
DF | 6: ダニーロ 19: ボヌッチ (C) 4: デ・リフト 17: ペッレグリーニ |
37: マテユ 31: カルダラ 32: チェッカローニ (C) 55: ハプス |
MF | 20: ベルナルデスキ 28: ザカリア 47: ミレッティ 25: ラビオ |
44: アンパドゥ 5: バッカ 33: チルニゴイ |
FW | 7: ヴラホビッチ 9: モラタ |
10: アラム 21: キュイザンス 14: アンリ |
ユベントスのアッレグリ監督は 4-4-2 を選択。ミレッティ選手がザカリア選手とダブルボランチを組み、前線はヴラホビッチ選手とモラタ選手の2トップで試合に臨みます。
対するベネチアのソンチン監督は 4-3-2-1 を選択。アンリ選手を1トップにアラム選手とキュイザンス選手がサポートする布陣で試合を迎えます。
試合は立ち上がりから両チームが積極的な姿勢を見せる。ユベントスは3分にヴラホビッチが競ったことで生じたルーズボールをザカリアが狙うも枠の上。直後にはペッレグリーニのミドルがクロスバーに嫌われる。
スコアが動いたのは7分。ユベントスは右サイドで得た FK をミレッティが入れると、逆サイドでデ・リフトが折り返したところをボヌッチが頭で押し込み、先制に成功する。
対するベネチアは16分にアンリのポストプレーから背後に潜んでいたアラムの左足シュートが枠を捕らえたが、これは GK シュチェスニーがストップ。23分にはマテユのクロスにアンリが頭で合わせたもののシュートは枠のわずかに右。
ユベントスは46分にミレッティの縦パスを受けてエリア内に侵入したヴラホビッチがアンパドゥと縺れて倒れるも笛は鳴らず。それでも前半はユベントスが1点のリードを持って折り返す。
後半も違いにゴールを狙う姿勢が強く現れる。
ベネチアは後半開始直後の46分にチルニゴイが右サイドを強引に突破して上げたクロスが直接ゴールマウスに向かうがボールはクロスバーの上。ユベントスはその直後にザカリアからの展開を受けたモラタが狙うも GK マエンパーがブロック。
攻めるベネチアは68分にゴール正面やや右で FK を得るとアラムが強烈なシュート。だが、GK シュチェスニーが CK に逃れる好セーブを見せる。アラムは CK の流れで得たスローインから左足シュートを放つもボールは枠の上。
それでも71分にベネチアはアンパドゥからのパスをペレツが落とすと、アラムの強烈なミドルシュートがゴール右下に決まって 1-1 の同点に追い付くことに成功する。
嫌な雰囲気が流れたユベントスだったが、76分にミレッティの入れた右 CK をダニーロが競って生じたこぼれ球をボヌッチが押し込み、2-1 と勝ち越しに成功する。
その後は再び同点を狙って攻め続けるベネチアに対し、ユベントスはキエッリーニらを投入して 3-5-2 でゴール前を封鎖。試合はこのまま 2-1 で終了し、ユベントスが勝点3を獲得した。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.5
アラムの決定機なシュートを立て続けに防ぎ続けた貢献度は大きい。クロスへの対処もキャッチで防ぐなどベネチアにチャンスをプレゼントすることもなかった。
DF: ダニーロ 6.0
右 SB として堅実にプレー。味方にとっての潤滑油として献身的に汗をかき続けた。
DF: ボヌッチ 7.5
自らの誕生日をドッピエッタで祝う。先制点と勝ち越し点を奪い、チームに重要な勝点3をもたらす働きで健在ぶりをアピールした。
DF: デ・リフト 6.5
ボヌッチと中央を封鎖し、左サイドからの攻撃に関してもカバーするなど守備時に動きの良さを見せた。また、空中戦では1点目のお膳立てをしており、その強さも光った。
DF: ペッレグリーニ 6.0
ラビオとの左サイドでのパス交換が上手く行かない場面もあったが、ポジショニングに関してはスムーズに入れ替えることができていた。堅実なプレーが続いているのは良いことだ。
MF: ベルナルデスキ 5.0
パスやトラップの精度が良いとは言えず、攻撃面で存在感を発揮するまでには至らなかった。WB の振る舞いで最終ラインにまで下がれたことぐらいがプラス要素だろう。
MF: ザカリア 5.5
1発レッドになってもおかしくない深いタックルを敢行するなど危なっかしい午後だった。ゴール前に顔を出すなど攻撃面での貢献度は高いだけに守備時の丁寧さを習得する必要はある。
MF: ミレッティ 6.5
ボールを引き出す際の身体の向きや足下の技術など長所は存分に発揮されていた。持ち前の運動量で広範囲をカバーできることも魅力的。ただ、失点時には自らの背後にあるスペースを使われており、ボール非保持時のポジショニングは向上の余地がある。
MF: ラビオ 6.5
マテュイディを彷彿させる運動量と献身性でチームに欠かせない存在となっている。ヴラホビッチへの展開やフリーランニングからのクロスなどボールを持った際のプレーも良いものがあった。
FW: ヴラホビッチ 5.5
チェッカローニなどベネチアの最終ラインとのバトルを続けたが決定機を手にすることはできず。また、ペナルティーエリアで縺れたプレーでは笛は鳴らず、フラストレーションが溜まる試合となった。
FW: モラタ 5.5
ヴラホビッチとポジションを入れ替えるなど工夫はあったが、プレー精度はそれほど高くなく低調だった。アンパドゥに多くの時間帯で消されていたことはマイナス。
【交代選手など】
DF: アレックス・サンドロ 6.0
58分にペッレグリーニとの交代で左 SB のポジションを引き継ぐ。
FW: ディバラ 6.0
ベルナルデスキとの交代で58分から出場する。右サイドでボールを引き出し、ドリブルを仕掛けるなどクオリティーを発揮していた。
FW: ケーン 6.0
モラタに代わって69分から出場機会を得る。右ウィンガー的な役割を担い、スピードでハップスを振り切るなどスペースを突く攻撃で前線を活性化させていた。
DF: キエッリーニ ー
79分にヴラホビッチとの交代で出場。3-5-2 にシステム変更をした左 CB としてプレーする。
MF: アルトゥール ー
ミレッティとの交代で79分から出場し、負傷からの復活に向けてアピール。状態を戻すことが期待される。
アッレグリ監督 6.0
幸先よく先制したが、追加点が奪えず同点ゴールを許す褒められた試合展開ではなかった。失点を許した時間帯はチームのプレー強度が明らかに落ちており、これは反省しなければならない。
プロンテラ主審 6.5
ユベントス側が PK を要求するプレーはあったが、どちらもノーファールと判断。落ち着いた判定を見せていた。肉弾戦の応酬にならないようコントロールしたことは評価されるべきだろう。