2021/22 セリエA第13節ラツィオ戦はボヌッチ選手の PK でユベントスが 0-2 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
SS Lazio [4-3-3] |
Juventus FC [4-4-2] |
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GK | 25: レイナ | 1: シュチェスニー |
DF | 29: ラッザリ 3: L・フェリペ 33: アチェルビ 23: ヒサイ |
6: ダニーロ 19: ボヌッチ (C) 4: デ・リフト 17: ペッレグリーニ |
MF | 21: ミリンコビッチ (C) 32: カタルディ 10: L・アルベルト |
11: クアドラード 14: マッケニー 27: ロカテッリ 25: ラビオ |
FW | 7: F・アンデルソン 9: ペドロ 20: ザッカーニ |
9: モラタ 22: キエーザ |
ラツィオのサッリ監督は 4-3-3 を選択。ペドロ選手を偽9番として起用し、予想された選手が先発に名を連ねる陣容で試合を迎えます。
対するユベントスのアッレグリ監督は 4-4-2 を選択。モラタ選手とキエーザ選手の2トップにペッレグリーニ選手が左 SB として先発。3-5-2 への可変を念頭に置いた布陣で試合に臨みます。
試合はラツィオがボールを保持し、ユベントスが守備ブロックで引っ掛けてカウンターを狙う展開で幕が上がる。だが、13分にアクシデント。ユベントスはダニーロがヒサイとの接触プレー時に右足を痛め、途中交代を強いられてしまう。
試合が動いたのは19分。ペッレグリーニが入れたクロスをボックス内で処理したモラタがカタルディーに倒されたプレーに VAR が介入。ユベントスが PK を獲得する。これをボヌッチがゴール右上に決め、ユベントスが先制に成功する。
対するラツィオは33分にミリンコビッチが FK を直接狙うが壁に当ててしまう。それで得た CK からL・フェリペやミリンコビッチがシュートを放つがシュチェスニーを脅かすまでには至らない。
ユベントスは41分にクルゼフスキのパスからクアドラードが入れたクロスにモラタがジャンピングボレーで狙う。だが、シュートはクロスバーの上。それでも前半はユベントスが1点のリードで折り返す。
後半で先にチャンスを作ったのはユベントス。48分にクルゼフスキがドリブルで右サイドを突破し、右足でのシュートがゴール右下を捕らえる。右 CK からボヌッチの足下にボールが転がるもシュートは枠に飛ばず。
一方のラツィオは59分にカウンターの応酬からL・アルベルトに決定機が訪れたが、シュートは戻ったラビオが決死のブロック。79分にはアチェルビのフィードをミリンコビッチが落とし、ムリキが飛び込むもわずかに届かず。
すると81分にクルゼフスキのパスに反応したキエーザが左サイドを突破すると飛び出した GK レイナとの入れ替わる。切り返してペナルティーエリアに侵入したキエーザは背後からレイナに倒されて PK を獲得。これをボヌッチがゴール右に決めてリードは2点に拡大する。
ユベントスは途中出場のケーンが抜け出して3点目を狙ったがゴールとはならず。それでも最後まで守り切ったユベントスが 0-2 で制し、勝点3を獲得した。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.0
難しいセーブを強いられることはなく、ビルドアップなど最後尾から安定感をもたらしていた。
DF: ダニーロ ー
最終ラインで守備による献身性を見せていたが、ヒサイとの接触プレーで無念の交代となった。負傷の程度が気になるところだ。
DF: ボヌッチ 7.5
守備でフィジカルの強さを見せ、PK を2本決めてメンタルの強さを見せた。チームを牽引する主将に相応しいパフォーマンスだった。
DF: デ・リフト 7.0
動き回るペドロと飛び込んでくるミリンコビッチ=サビッチの双方に上手く対処。ゴール正面でラツィオの攻撃陣に自由を与えなかった。
DF: ペッレグリーニ 6.5
スピードのあるラッザリにポジショニングと闘志を組み合わせて対応し、デュエルでの優勢を確保。クロスの質も良く、アクセントとなっていた。
MF: クアドラード 6.5
ダニーロの負傷で右 SB に下がったが、粘り強い守備と攻撃参加でチームに貢献。チームを攻守両面で下支えをした。
MF: マッケニー 6.5
ボックス・トゥ・ボックス型の MF としてピッチを広範囲にカバー。対面したL・アルベルトからの効果的なパスも制限し、地味な仕事を堅実に遂行していた。
MF: ロカテッリ 6.0
中盤でレジスタとしてボールを配球し、緊急時には DF ラインで CB の一角としてもプレー。バランスを取る仕事を担い、安定感をもらたしていた。
MF: ラビオ 6.5
ミリンコビッチ=サビッチの持ち味を制限。チームがピンチの際には身体を張ったブロックを見せ、スペースにボールを持ち運ぶなど状態の良さをプレーで随所に見せていた。
FW: モラタ 6.0
PK を獲得した冷静さはあったが、41分のシュートは精度が悔やまれる。枠に飛ばせる正確性は今後も課題として指摘されるだろう。
FW: キエーザ 7.0
スピードを活かした突破で決定機を作り、試合終盤には PK を獲得。攻撃面での存在感は抜きん出ていた。クルゼフスキとの連携が高まるとチームが波状攻撃を仕掛けることが可能になると思われる。
【交代選手など】
MF: クルゼフスキ 6.0
14分に負傷したダニーロとの交代で出場する。右サイドの守備で汗をかき、ドリブルやスルーパスでチャンスを演出。ファイナルサードでの意思疎通や仕掛けには改善点もあったが、全体として良いパフォーマンスだった。
FW: ケーン 6.5
モラタとの交代で74分から出場する。縦パスを引き出してからの反転ターンやドリブル突破でチャンスを創出。シュートも確実に枠を捕らえて良いアピールをすることができていた。
MF: ベンタンクール ー
89分にロカテッリとの交代で出場。
アッレグリ監督 6.5
ダニーロの負傷交代で用意したプランは崩れたが、前半は耐えて PK による1点を上手く守り切った。ケーン投入後の後半は流れの中から決定機を効率的に作り出せており、課題に対する方向性が見えたことは収穫と言えるだろう。
ディ・ベッロ主審 6.0
PK の判定はどちらも妥当。ボールではなくモラタの足にスライディングをしてしまったカタルディのプレーでは PK は止むを得ない。一方でフィジカル・コンタクトの判定基準がかなり甘めで選手が負傷するリスクが高かったことが懸念点だった。