2020/21 セリエA第20節サンプドリア戦はキエーザ選手とラムジー選手のゴールでユベントスが 0-2 で勝利しました。
試合に先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
UC Sampdoria [4-4-2] |
Juventus [4-4-2] |
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GK | 1: アウデーロ | 1: シュチェスニー |
DF | 24: ベレシンスキ 22: 吉田 麻也 15: コリー 3: アウジェッロ |
16: クアドラード 19: ボヌッチ 3: キエッリーニ 13: ダニーロ |
MF | 87: カンドレーバ 5: A・シウバ 6: エクダル 18: トルスビー |
14: マッケニー 30: ベンタンクール 5: アルトゥール 22: キエーザ |
FW | 10: バルデ 27: クアリャレッラ |
9: モラタ 7: ロナウド |
サンプドリアのラニエリ監督は 4-4-2 を選択。ケイタ・バルデ選手とクアリャレッラ選手が2トップを組み、最後尾には吉田麻也選手がスタメンに名を連ねる予想された陣容で試合を迎えます。
対するユベントスのピルロ監督監督も 4-4-2 を選択。前節ボローニャ戦のスタメンからキエーザ選手とモラタ選手が先発に復帰した以外は同じ9選手が先発する布陣で試合に臨みます。
雨のジェノバで行われた試合は中盤での攻防が激しく、距離のある位置から可能性をあまり感じさせないシュートやロングフィードで終わる展開が続く。
試合は動いたのは20分。縦パスを受けたモラタがロナウドとのワンツーでペナルティーエリア内に侵入して中央にクロスを送ると、走り込んだキエーザが押し込んでユベントスが1点を先制する。
対するサンプドリアは33分にケイタのキープから最後はクアリャレッラが狙うも、キエッリーニがブロックでシュートの威力を大きく削ぎ、最後はシュチェスニーが難なくキャッチ。
ユベントスはエースのロナウドが前半終了間際から立て続けにシュート機会を得たが、アウデーロの好守と吉田のスライディングタックルで防がれて追加点とはならず。前半は 0-1 とユベントスが1点リードで折り返す。
後半で先に決定機を得たのはホームのサンプドリア。55分にアウジェッロのクロスを右足で落としたクアリャレッラが素早く左足を振り抜くも、シュートはキエッリーニがブロック。
一方のユベントスは直後の56分にボヌッチのロングフィードに反応したモラタがアウデーロとの 1対1 を制するも、オフサイドでゴールは認められず。サンプドリアも57分にクアリャレッラが角度のない場所から狙うが、シュートはシュチェスニーの正面を突く。
後半の立ち上がりから相手に決定機を許したこともあり、両チームが守備の意識を強めると試合は膠着。互いに相手 GK を脅かす局面を作れないまま試合は後半アディショナルタイムを迎える。
すると、91分にユベントスはロナウドのサイドチェンジを受けたクアドラードが抜け出しに成功。コリーを引き付けた状態で中に折り返すと、並走して来たフリーのラムジーが難なくシュートを決めてリードは2点差に広がる。
結局、試合は 0-2 で終了。辛抱強くチャンスを待ち続けたユベントスが勝点3を積み重ねることに成功した。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.0
ピンチの芽はキエッリーニがほとんど摘み取ったため、仕事量は少なかった。クリーンシートで着実に勝点3を得たことが収穫。
DF: クアドラード 6.5
ケイタやクアリャレッラなど左サイドに流れて来た選手に自由を与えず。後半アディショナルタイムには長い距離を走破して試合を決定づけるアシストをするなど攻守に汗をかき続けた。
DF: ボヌッチ 6.0
3バック時には右 CB のポジションでロングフィードの起点として存在感を発揮。守備への不安とプレッシャーからの解放される役割は合っている。
DF: キエッリーニ 7.0
最終ラインでサンプドリア攻撃陣の決定機を徹底的に阻害。中央のスペースを完全に消し続けた。
DF: ダニーロ 6.0
立ち上がりは攻撃参加をしたものの、試合を進むにつれてバランスを重視して守備の安定に貢献。右 SB に回っても堅実なプレーを継続していた。
MF: マッケニー 6.0
中盤でエクダルなどとのバトルに奮闘。ペナルティーエリア内に侵入する機会は少なかったが、相手に決定機を許さないための守備でチームのために最後まで汗をかいた。
MF: ベンタンクール 6.5
ビルドアップの局面でアルトゥールと役割分担を上手く遂行し、相手のプレスの餌食になることを回避。また、2トップの動きを見て縦パスを付けるなど展開力の高さも見せた。次節出場停止なのが悔やまれる。
MF: アルトゥール 6.5
独特のタッチでサンプドリアのプレスを苦にすることなく、ボールを持ち運ぶ能力の高さを見せ付ける。守備のインテンシティーも向上しており、攻守両面で本領が発揮されることになるだろう。
MF: キエーザ 7.0
持ち前のスプリント力を活かして先制点を奪取し、40分にはラストパスでロナウドの決定機をお膳立てするなど左サイドで躍動。存在感は抜きん出ていた。
FW: モラタ 6.5
相手守備陣のライン間でのポストプレーをしつつ、縦に持ち上がってはクロスで決定機を演出と CF として献身的にプレー。SPAL 戦で負った怪我が大事に至らなかったことが大きな収穫と言えるだろう。
FW: クリスティアーノ・ロナウド 6.0
前半終了間際に決定機が立て続けに訪れたが、アウデーロと吉田の攻守に阻まれて自身はノーゴール。それでも試合を決定づける2点目の起点となるサイドチェンジのパスを供給し、チームに貢献した。
【交代選手など】
MF: ラビオ 6.0
74分にベンタンクールとの交代で出場。マッケニーとのダブルボランチの形で中央を封鎖し、クリーンシート達成に貢献。次節ローマ戦はベンタンクールが出場停止のため、汚名返上の機会を活かせるかが注目点だろう。
MF: ベルナルデスキ ー
モラタに代わって78分から出場する。左サイドでキエーザの役割を引き継ぎ、スペースを消すなど献身性を示した。
DF: アレックス・サンドロ ー
82分にキエーザとの交代で出場する。左 SB のポジションに入り、ヤンクトやG・ラミレスとのバトルを敢行した。
MF: ラムジー 6.5
82分にアルトゥールに代わって出場機会を得る。4-4-2 のセカンドトップを務め、ボランチの前に存在するスペースを消す役割を担当。後半アディショナルタイムにはクアドラードに並走し、試合を終わらせる追加点を奪取した。
ピルロ監督 6.5
タフな守備が予想されるサンプドリアを相手に上手い試合運びを披露。最初のワンチャンスで先制し、追加点は奪うことに苦労したものの集中力を最後まで切らさずにクリーンシートで勝ち切ったことは評価されるべき。ターンオーバーも機能しており、良い状態で難敵との連戦に臨めそうだ。
ファッブリ主審 6.0
ピッチ上のポジショニングは芳しくない場面が散見されたが、ジャッジに関しては的確だった。審判団として上々の仕事をしたと言えるだろう。