イタリア保健省が発表している新型コロナウイルスの陽性反応者数をグラフ化しました。10月上旬ではローマやナポリなどの南部で陽性反応者が増えており、ナーバスな状況に戻る可能性があると言えるでしょう。
10月4日〜10日 (7日間平均) |
9月27日〜10月3日 (7日間平均) |
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新規感染者 | 3820 【+1728, +82.6%】 |
2092 【+444, +26.9%】 |
死亡者 | 25 【+4, +19.0%】 |
21 【+3, +16.7%】 |
集中治療室 | 345 【+66, +23.7%】 |
279 【+40, +16.7%】 |
10月4日(日)からの7日間で陽性反応者数は大きく増加しました。要因は『週刊レポート』でも触れられているように南部で増加しているからです。
3月や4月に確認された感染者はミラノがある北部ロンバルディア州が中心で、イタリア南部での感染者数は北部に比べて軽微でした。
ただ、9月下旬からはナポリ(のあるカンパニア州)やローマ(のあるラツィオ州)での陽性反応者数が増えており、これが国全体で見た場合は『第2波』と認識される可能性があります。
南部の自治体では “本格的な対応” は初めてですから、対応への温度差が北部との間で生じたとしても不思議ではありません。「揉める要因はある状況」だと言えるでしょう。
なお、週ごとの1日平均陽性反応者数の推移などは以下のとおりです。
『陽性反応者数の1日平均』は急増と言えますが、重症者数の増加は限定的です。検査実施能力(の上限)は3月や4月当時よりも増えていると考えられるため、陽性反応者数だけを見ることに意味はありません。
「州における重症者」が重大度を示す指標になる訳ですから、死者や重症者が急増していないなら大騒ぎをする必要はないと言えるでしょう。
しかし、PCR 検査で陽性反応が出ている選手を起用することはできません。他者に感染させるリスクがほぼゼロでも、陽性反応が出続ける場合はあります。そのため、予防措置を講じる必要は大いに存在します。
イタリア国内での状況が10月下旬にどのように推移しているのかにも注目です。