『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によりますと、ペリン選手がベンフィカに移籍する確率は大きく下がったとのことです。EURO 2020 でイタリア代表入りをする上では「継続的なプレー機会」が不可欠であるだけにユベントス側も放出戦略を見直す必要があると言えるでしょう。
ペリン選手は「ベンフィカへの移籍」に向けた交渉が妥結し、「加入前の診察」を残す状況となっていました。しかし、そのメディカル・チェックで「負傷した右肩の完治が当初の想定よりも4ヶ月多く要する」とベンフィカが発表したことで、膠着状態に陥っています。
クラブ間での再交渉の可能性も言及はされていたのですが、「合意が見出せそう」とのリーク情報はメディアに報じられていません。そのため、移籍交渉は破綻に向かう可能性が高いと言えるでしょう。
ペリン選手の移籍が既定路線であることは事実です。これは「EURO 2020 にイタリア代表として出場する」には継続的なプレー機会が必要不可欠だからです。
昨夏に加入した当初はガゼッタ紙を始めとするイタリア・メディアは「ペリン推し」の論調で、アッレグリ監督(当時)に圧力をかけていました。
ただ、シュチェスニー選手の牙城を崩すまでには至らず。今夏は「より足下の技術を重要視するサッリ監督」が就任したことを受け、「移籍する」と決断したことをクラブに対して正式に通告したのだと思われます。
問題なのは「移籍先の有力候補が少ないこと」です。ガゼッタ紙はポルトとモナコを候補としていますが、モナコはモンペリエからルコント選手を移籍金1300万ユーロ(推定)で獲得しており、GK の枠は埋まっています。
可能性としてはポルトが現実的ですが、こちらは「カシージャス選手の回復を見守っている」という状況にあります。そのため、ポルトの場合は「買取オプションが付随した期限付き移籍」が現実的な合意可能ポイントになるでしょう。
いずれにせよ、ペリン選手とユベントスの “当初の思惑” は外れる結果となりました。両者ともに軌道修正が必要であり、どのような形で落とし所を見出すのかに注目です。