レガ・セリエAは公式サイト上で第36節および第30節カリアリ対ユベントス戦に対する裁定(PDF)を発表いたしました。ケーン選手に対する人種差別チャントが審議されたカリアリへの処分は「なし」と発表されています。
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セリエA第30節カリアリ対ユベントス戦ではケーン選手やマテュイディ選手を狙った人種差別チャントが試合中に発生していました。これに対する調査が行われていたのですが、「カリアリへの処分は下さない」との決定が発表されました。
処分が行われなかった理由は「問題のチャントは確かに懐疑的ではあるものの、客観的に限定された関連しか持っていなかったことに注目した」とのことです。
処分の内容は「予想どおり」と言えるでしょう。なぜなら、過去にカリアリで発生した人種差別チャント疑惑においても、「疑惑を裏付けることは難しい」との理由で “お茶を濁す” 対応をしてきたからです。
「集音マイク」や「多焦点の監視カメラ」を設置することで、問題行為をした人物や集団をあぶり出すことは不可能ではありません。ただ、このような対策すら要求していないのですから、カリアリでの人種差別チャント問題は今後も発生することでしょう。
セリエAのブランド価値を高めたいのであれば、このようなネガティブな要因は可能なかぎり排除しなければなりません。そのことに消極的であるほど、リーグは競争力を失うことになりかねないからです。
現実的にも予算的にも対策を講じることが可能な選択肢がある状況下でリーグ側がどのように問題に取り組むのかに注目です。