ミラノで行われた 2018/19 セリエA第34節インテル戦はナインゴラン選手のゴールでインテルが先制するも、ロナウド選手のゴールでユベントスが追いつき、1-1 の引き分けで終わりました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Inter Milano [4-2-3-1] |
Juventus [3-5-2] |
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GK | 1: ハンダノビッチ | 1: シュチェスニー |
DF | 33: ダンブロージオ 6: デ・ブライ 37: シュクリニアル 18: アサモア |
23: エムレ・ジャン 19: ボヌッチ 3: キエッリーニ |
MF | 8: ベシーノ 77: ブロゾビッチ 16: ポリターノ 14: ナインゴラン 44: ペリシッチ |
20: カンセロ 16: クアドラード 5: ピアニッチ 14: マテュイディ 12: アレックス・サンドロ |
FW | 9: イカルディ | 33: ベルナルデスキ 7: ロナウド |
インテルのスパレッティ監督は 4-2-3-1 を選択。CF にラウタロ・マルティネス選手ではなく、“ユベントス・キラー” のイカルディ選手を起用する陣容で試合を迎えます。
対するユベントスのアッレグリ監督は 3-5-2 を選択。前節からはルガーニ選手がキエッリーニ選手に変わった他は同じ10選手が先発に名を連ねる布陣で試合に臨みます。
試合は7分にポリターノが左 CK のクリアボールを回収して後方へ送る。これをナインゴランが距離のある場所から強烈なダイレクトボレーを突き刺し、インテルが先制する。
勢いに乗ったインテルは12分にロナウドからボール奪取してカウンターで持ち上がり最後はイカルディがシュート。しかし、これはシュチェスニーが何とかセーブする。続く CK から生まれた決定機もシュチェスニーが好セーブを見せる。
インテルは29分にも右 CK からイカルディに決定機が訪れたが、これはマテュイディが身体でブロック。対するユベントスは枠を外れたベルナルデスキのロングシュートが可能性を感じさせた程度で前半は圧倒的なインテルのペースで終える。
後半に入ってもユベントスは素早い出足に苦しみ、決定機を作ることができない。
業を煮やしたアッレグリ監督は60分にケーンを投入し、4-4-2 でボックス内に人数をかける。すると直後に右サイドのクロスからロナウドが決定機な場面を手にするが、シュートはデ・ブライに当たってしまう。
だが、62分に右サイドでエリア内に侵入したピアニッチからのワンツーを受けたロナウドが左足でニアサイドを居抜き、ユベントスが同点に追いつく。
勝ち越したいインテルはペリシッチに決定機が訪れたが、シュートはシュチェスニーがセーブ。一方のユベントスも試合終了間際にロナウドの折り返しにM・ペレイラが左サイドから侵入したが、ダンブロージオの足が先にボールに触れたため、ボールは枠を捉えず。
結局、試合はこのまま 1-1 で終了。両チームともに勝点1を分け合うこととなった。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.5
ナインゴランのシュートは右腕に当たっていたため、止めて欲しいところだった。だが、その後の枠内シュートはすべてストップし、好調さを示していた。
DF: エムレ・ジャン 7.0
CB でスタートし、前半の途中からは MF としてプレーする。どちらのポジションでも持ち味のフィジカルを活かしてデュエルを制し、チームに推進力を与えていた。
DF: ボヌッチ 6.0
イカルディにポストプレーを許し、インテルに攻撃の起点を作られてしまう。中央を固めていたため惨事にはならなかったが、球出しの起点になれなかったことはマイナス。
DF: キエッリーニ 6.0
守備で目立った場面は少なかったが、堅実なプレーに終始した。ぶっつけ本番となった復帰戦の内容としては上々と言えるだろう。
WB: カンセロ 6.0
ペリシッチに押し込まれ続け、苦手な守備が目立つ結果となった。だが、ボールを持った際はドリブルやパスで局面を打開し、良いアクセントとなっていた。
MF: クアドラード 6.0
中盤 MF や右ウィングとしてチームのために奔走。献身性とポリバレントがあることを示した。
MF: ピアニッチ 6.5
中央でボールを引き出して展開し、チームに時間を与える。相手陣内の深い位置でも脅威となり、ロナウドの同点ゴールを演出するなど見せ場を作った。
MF: マテュイディ 6.0
守備で身体を張り、黒子役としてチームに貢献する。バランスと取れていたが、推進役とまではなれず。これが前半に流れを掴めない要因の1つとなってしまった。
WB: アレックス・サンドロ 5.5
ポリターノのカットインに苦しみ、守備に振り回されてしまう。後半の早い時間帯で交代となるなど不完全燃焼の試合だった。
FW: ベルナルデスキ 5.5
セカンドトップとしてロナウドのサポートと中盤とのリンクマンの役割が期待されたが、ボールを触る場面が少なく、見せ場は前半のシュート1本だけの状態だった。
FW: クリスティアーノ・ロナウド 7.5
前半はマークに苦しんだものの、ケーンという相棒を得てからは本領を発揮。同点ゴールに加え、勝ち越しゴールを感じさせるクロスを供給するなど実力を存分に発揮した。
【交代選手など】
DF: スピナッツォーラ 6.5
49分にA・サンドロとの交代で出場する。4バックの左 SB に入り、ポリターノの脅威を抑える。攻め上がった際のデュエルでも上回っており、好印象を残した。
FW: ケーン 5.5
マテュイディに代わり60分から出場する。相手 DF の注意を引き付ける最低限の仕事はできていたが、ポストプレーや攻撃の展開という点では質の高いプレーができたはずだ。今日の内容では不十分と言える期待値を持った選手である。
MF: マテウス・ペレイラ ー
ベルナルデスキとの交代で86分から出場機会を得る。柔軟なボールタッチでパスを見せるなど良いアピールができた。課題は肉弾戦への対処になるだろう。克服できれば、トップチーム定着の可能性あるはずだ。
アッレグリ監督 6.5
前半戦の出来は散々だったが、後半からの選手交代で帳尻を合わせることに成功した。インテル戦では実験しないと宣言していただけに恥をかかずに済んだと言えるだろう。
バンティ主審 6.5
カードの提示は少なく、試合を上手くコントロールしていた。ロナウドの接触などで微妙な場面はあったものの、後に物議を醸すような判定もなく、安定したレフリングだった。