ヨーロッパでユーロ2020の予選が始まり、イタリア代表はケーン選手のゴールなどでフィンランド代表を 2-0 で下しました。「結果」を残していることもあり、ユベントスはケーン選手をもう少し起用する必要が出てきたと言えるでしょう。
ケーン選手はバレッラ選手(カリアリ)のゴールで1点をリードして迎えた74分に右サイドに流れたインモービレ選手(ラツィオ)からのパスをエリア内で左足で合わせて代表初ゴールを決めました。
このゴールは「19歳と23日」で決めたものであり、イタリア代表史上2番目の若さという記録です。
「得点力のある CF」はイタリアが長く待ち望んている “逸材” です。そのため、メディアが「救世主」として大々的に持ち上げることが予想されたのですが、ガゼッタ紙などは意外に冷静な論調となっています。
その理由は「イタリア代表史上最年少ゴール記録を持つ選手」の存在でしょう。
イタリア代表の最年少ゴール記録を持つのはブルーノ・ニコル氏です。1940年生まれで、ニコル氏は「18歳と258日」で代表初ゴールを決めた選手です。
ユベントスでプレーし、「21歳で代表チームの主将を務めた」のですから、明らかに逸材です。ただ、(周囲が騒ぎすぎたことも影響し、)27歳の若さで選手生活に別れを告げています。
こうした歴史を反面教師にしているから、ガゼッタ紙は「落ち着きを与えなければならない」と自戒を込めているのでしょう。
とは言え、ユベントスには「もう少しケーン選手にプレー時間を与えるべき」との “圧力” が加えられるはずです。なぜなら、プレー時間が少ないからです。
大会名 | 試 | 得点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
ユベントス (出場時間率:13.4%) |
セリエA | 3 (1) | 2 (1) | 97' |
UEFA CL | 1 | 0 | 10' | |
イタリア杯 | 1 (1) | 1 | 62' | |
全試合 | 5 (2) | 3 (1) | 169' | |
後半戦の全試合(〜3月の代表戦) | 14 | ー | 1260' |
3月の代表戦が始まるまでの後半戦でケーン選手の出場時間率は 13.4%。「レギュラーとして起用すべき」とまでは言いませんが、「出場時間率で 25〜30% は起用すべき」との要求は妥当なものと見なされるでしょう。
アッレグリ監督が3月の国際Aマッチデー明けに行われる公式戦でケーン選手にどのぐらいのプレー時間を与えるのかに注目です。