スーペルコッパのため延期されていたセリエA第18節クロトーネ戦はマンジュキッチ選手とイグアイン選手のゴールでユベントスが 0-2 で勝利しました。
先発した選手とフォーメーションは以下のとおりです。
FC Crotone [4-4-2] |
Juventus [4-2-3-1] |
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GK | 1: コルダーツ | 1: ブッフォン |
DF | 22: ロージ 17: チェッケリーニ 13: フェッラーリ 15: メスバフ |
23: ダニ・アウベス 19: ボヌッチ 24: ルガーニ 22: アサモア |
MF | 31: サンピリージ 28: カペッツィ 18: バルベーリス 12: ストヤン |
28: リンコン 6: ケディラ 20: ピアツァ 21: ディバラ 17: マンジュキッチ |
FW | 24: トネフ 11: ファルチネッリ |
9: イグアイン |
クロトーネは 4-4-2 を選択。トネフ選手が得点源であるファルチネッリ選手の相棒を務める布陣でスペースを消し、ワンチャンスを活かす狙いを持って試合に臨みます。
対するユベントスは 4-2-3-1 を継続。ボランチはケディラ選手とリンコン選手がコンビを組み、右サイドはダニ・アウベス選手とピアツァ選手が担当する陣容で試合を迎えます。
試合はユベントスがボールをキープし、クロトーネの守備の穴を探す展開で始まる。ユベントスは11分にケディラのスルーパスにピアツァが反応するも、バウンドを合わせることができず、シュートを放つまでには至らない。
23分にはディバラがイグアインとのコンビネーションからシュートを打つも、これはGKがキャッチ。
不用意なファールをせず、ブロックを敷いて上手く守るクロトーネからシュートチャンスを作れなかったユベントスは30分過ぎにピアツァを左に回す変則的な 4-4-2 に変更。サイドから崩し、イグアインとマンジュキッチの2トップでゴールをこじ開ける狙いを鮮明する。
エリア内でFWがボールに触れる機会が増えた44分、ダニ・アウベスからの折り返しをマンジュキッチがシュート。これが相手DFに当たり、浮き球になったところをピアツァが頭で狙う。しかし、コルダーツが驚異的な反応でセーブ。
さらにディバラがループシュートで狙ったが、今度はフェッラーリがゴールライン手前でかき出すことに成功。クロトーネが上手く守りきり、前半は 0-0 で折り返す。
後半に入っても必死で守るクロトーネの守備網を完全に崩しきることができないユベントスだったが、相手の運動量が落ち始めた60分にスコアを動かすことに成功する。
ダニ・アウベスからのクロスがピアツァがジャンピングボレーで狙おうとした背後からアサモアが飛び込み、強烈なシュートを放つ。GKがブロックしたこぼれ球に素早く反応したマンジュキッチが左足で押し込み、ユベントスが待望の先制点を奪う。
74分にはディバラから横パスを受けたリンコンがイグアインにスルーパスを通すと、DFを上手くブロックしたイグアインがGKも交わして追加点を記録し、リードを2点に広げる。
結局、試合はこのまま 0-2 で終了。ユベントスがアウェイのクロトーネから勝点3を持ち帰ることに成功した。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 6.0
セーブを強いられる機会は限定的であり、確実にセーブすることでクリーンシート達成に貢献した。
DF: ダニ・アウベス 5.5
ボールを引き出しやクロスでは輝く部分を見せたが、右サイドから崩しは不十分であった。負傷から復帰して間もないことを考えると、本調子までにはもう少し時間を要することになるだろう。
DF: ボヌッチ 6.0
ロングフィードを前線に送るとともに、カウンター対策にも余念がなかった。状況判断も優れたものが多くコンディションが上がってきていることを感じられるパフォーマンスだった。
DF: ルガーニ 6.0
ファルチネッリを倒したシーンは少し疑わしいものだったが、審判のジャッジ傾向を把握した上でのプレーだったなら批判する意味はないだろう。プレー内容は合格点に値する十分な内容だったのだから。
DF: アサモア 6.0
持ち味の馬力を活かし、上下動を繰り返してチームに攻守で貢献した。先制点のきっかけとなったヘディングも思い切りの良さが示されたプレーだった。
MF: リンコン 6.5
中盤でボールを持てることを示すとともに自慢の守備力も随所で披露した。また、イグアインに良質なラストパスを供給しており、ボランチで計算できる選手であることを証明した。
MF: ケディラ 6.0
センターバックの間に下がり、ビルドアップに参加するなど普段とは異なる役割も難なく請け負った。攻撃面に関与する割合は低かったが、ポジションに関係なく質の高いプレーを見せていた。
MF: ピアツァ 5.5
結果を求めるあまり、雑さが目立った内容になってしまった。実力のある選手にタイトなマークが付くのは当たり前のこと。どんな形でもゴールを決めることが自信となり、冷静さを併せ持ったプレーができるようになるだろう。
MF: ディバラ 6.0
厳しいマークの中、ボールを運び、違いを作り出していた。相手が消そうとする中でも存在感を示したことは大きい。
MF: マンジュキッチ 7.0
2列目で攻守に大きく貢献した。先制点はストライカーとしての才能が如実に示された内容だったと言えるだろう。自陣エリア前まで戻り、ピンチの芽を摘み取った献身性も高く評価されるべきである。
FW: イグアイン 6.5
前半はシュートをジャストミートできていなかったが、後半はリンコンのパスに上手く反応し、テクニックの高さを示した。前線からのプレスも怠らず、チームのために戦った。
【交代選手など】
MF: ピアニッチ 6.0
70分にケディラとの交代でピッチに入る。リンコンが守備的な役割を担ったため、高い位置でポゼッションする役割を担う。84分にはバルザーリのクロスからポスト直撃のボレーを放つなどセンスの高さを見せつけた。
DF: バルザーリ ー
ダニ・アウベスとの交代で77分から出場。右サイドでボール奪取するなど守備力の高さを見せつける。足を痛めたとのことであり、状態が懸念される。
MF: ストゥラーロ ー
88分にピアツァとの交代でピッチに立つ。相手の最終ラインにプレッシャーをかけ、試合を終わらせる役割を担った。
アッレグリ監督 6.5
機能できる選手に制限がある状況で、前日会見で発言した読み通りの試合展開から勝点3を掴み取ることに成功した。選手にチャンスを与え、試合で浮き彫りとなった修正点を改善させることでチーム力は上がることになるだろう。クロトーネ戦を良い形で利用できているのかに注目したい。
バレリ主審 6.0
イエローを出す審判なのだが、この試合では奇妙なことに自重していた。ルガーニのプレーはPKと取っても良いと感じたが、ディバラが倒されたシーンとピアツァがハンドを誘ったシーンを流しており、フェアなジャッジだったと言える。