スタディオ・フリウリ改築後のこけら落としとなったウディネーゼ対ユベントスの一戦はディバラ選手の2ゴールなどでユベントスが 0-4 の勝利で、リーグ戦10連勝を飾りました。
この試合に先発した両チームのメンバーとフォーメーションは次のとおりです。
Udinese Calcio [3-5-2] |
Juventus [3-5-2] |
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GK | 31: カルネジス | 1: ブッフォン |
DF | 2: モラ・ワゲ 5: ダニーロ 30: フェリペ |
24: ルガーニ 19: ボヌッチ 3: キエッリーニ |
MF | 27: ヴィドマー 7: バドゥ 20: ローディ 16: イトゥラ 21: エデニウソン |
26: リヒトシュタイナー 6: ケディラ 8: マルキージオ 22: アサモア 12: アレックス・サンドロ |
FW | 77: テレオー 10: ディ・ナターレ |
17: マンジュキッチ 21: ディバラ |
ホームのウディネーゼは戦前の予想通り 3-5-2 を選択。チームの精神的支柱でもあるディ・ナターレ選手が先発に復帰し、名を連ねました。
一方のユベントスも 3-5-2 を選択するも、水曜日のラツィオ戦を見越してターンオーバーを実行。ポグバ選手を温存し、アサモア選手を先発のピッチに送り出しました。
試合はウディネーゼがマンツーマンを起用し、思惑通りに進める。ユベントスのビルドアップをタイトなマンマークで妨げ、キエッリーニとアレックス・サンドロのギャップを突き、カードを出させるまでは順調だった。
しかし、先制に成功したのはユベントス。ゴール右で得た FK をディバラが GK の動きとは逆のファーサイドに決めた。
気落ちしたウディネーゼにユベントスはさらに追い討ちをかける。
18分に CK のクリアをディバラが頭で中央に、その浮き球をケディラが押し込み追加点をあげる。26分にはリヒトシュタイナーのスルーパスから抜け出したマンジュキッチが倒され、PK を獲得。ディバラがこの日2点目をゴール左下に流し込んだ。
ユベントスは前半終了間際に4点目を決める。攻め上がったアレックス・サンドロが中央にカットイン。利き足とは逆の右足でカーブをかけたボールで、ユベントス加入後初得点を決め、前半は 0-4 で終了した。
後半もユベントスの優位性は揺るがない。だが、パーティーに加わりたい選手との間にズレが生じ、ネットを揺らすまでには至らない。
それでもユベントスはカセレス、モラタ、パドインと出場機会にあまり恵まれない選手をピッチに送り出し、試合勘を養わせるとともにクリーンシートを達成し、リーグ戦10連勝に花を添えた。
出場したユベントスの選手/監督への採点は以下のとおりです。
GK: ブッフォン 6.0
相手が10人になった関係で出番が回って来ることは非常に少なかった中で集中力を切らさず、安定感のあるプレーを見せ続けた。
DF: ルガーニ 6.0
マークの受け渡しが若干ぎこちないなど改善点が見られた試合だった。だが、様々なタイプの相手FWに狙われたにも関わらず、決定的な仕事をさせなかったことは評価されるべきだ。
DF: ボヌッチ 6.0
試合序盤はクリアミスなどで守備の穴となっていた。しかし、落ち着きを取り戻してからはソリッドな守備を見せていた。
DF: キエッリーニ 6.5
早々にカードを出されるも、以後は危なげなくウディネーゼの攻撃の芽を摘み取り続けた。交代は『温存』であることを印象づけるのに十分なパフォーマンスだった。
WB: リヒトシュタイナー 6.5
開幕節で失点に関与したこともあり、非常に高い集中力を持ち、右サイドを完全に自分の支配下に置いていた。
MF: ケディラ 7.0
90分間を通しての走力を有していることを示すとともに、ゴール前での決定力や守備力の高さを見せつけた。この内容をキープすることだけが唯一の課題だろう。
MF: マルキージオ 6.0
派手な試合内容だったため目立たなかったが、パスの散らしとカウンター潰しにより求められる役割を完璧に遂行できた夜だった。
MF: アサモア 6.5
ポグバ不在を全く感じさせないパフォーマンスだった。ボールタッチにも細かさが戻っており、ミドルレンジからのシュートも枠内に飛んでいた。ある意味、選手補強が行われたのと同然である。
WB: アレックス・サンドロ 7.0
序盤はリズムに乗れなかったが、サイドを突破すると圧倒的な存在感を発揮し始めた。クロスが持ち味とコメントしていたが、利き足でない右足でのゴールは美しいもので、相手チームへの脅威となるだろう。
FW: マンジュキッチ 6.5
難なくポストプレーをこなし、CF として攻撃の起点となり、リズムを作り出していた。PK 獲得となった裏への動き出しなどコンディションは良好だと見える。
FW: ディバラ 8.0
FK で先制ゴールを決め、2点目のお膳立て、3点目の PK とチームの攻撃を牽引した。そのパフォーマンスにはただ感嘆する内容であった。
【交代選手など】
DF: カセレス 6.0
58分にキエッリーニとの交代で出場。ルガーニが手を焼くことがあったサパタに難なく対応し、チームのクリーンシートに貢献。
FW: モラタ 6.0
ディバラと交代で66分から出場機会を得る。マンジュキッチもピッチに残っていたためか、前回出場時よりもボールチェイスに積極的でゴール前にも頻繁に顔を出していた。シュートは阻まれたが、もうすぐ得点を決めるだろう。
WB: パドイン ー
80分にリヒトシュタイナーと交代。特筆するようなプレーこそなかったが、ユーティリティな選手であることを考えると問題なくプレーできていることは大きい。
アッレグリ監督 7.0
開幕節での失敗をフリウリで返上することに成功した。試合序盤のマンツーマンプレスは想定外だったかもしれないが、前半のうちに試合を決める修正力を示した。また、後半も修正力を切らすことなく、クリーンシートを達成とともに、控え選手たちにも出場機会を与えた采配は評価されるものである。
ロッキ主審 6.5
今日のジャッジであれば、ビッグマッチで物議を醸すとは到底思えない内容だった。カードはいずれも妥当なもので、判定基準も一定であった。