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【コラム】 チャンピオンズリーグ決勝で得た収穫と課題

 今シーズン、ユベントスは大方の予想に反してチャンピオンズリーグ決勝まで勝ち進み、ヨーロッパの舞台でも競争力があることを証明しました。

アルトゥーロ・ビダル

 決勝の舞台で格上と報じられていたバルセロナ相手に 1-3 で敗れたという事実はユベントスが現状のままでは欧州王者になることは難しいことを示しています。ですが、収穫点がなかった訳ではありません。

 そこで自信を持つべき収穫点と修正すべき課題を列挙したいと思います。

 

収穫点1:欧州屈指の守備力

 バルセロナに最終的に3失点を喫したとは言え、途中経過で 1-1 に持ち込めたことは評価できる点です。例えば、勝敗が決した 0-3 の状況から1点を返すこととは大きく異なります。

 2失点目は同点に追いつき、前がかりになっていた所でのカウンターによる失点。最後の3失点目は失点覚悟のパワープレーから喫したものでしたので「守備が崩壊した」という悲観論に陥る必要はないでしょう。

収穫点2:バルサを押し込めた攻撃

 同点ゴールを決めた後のおよそ10分はバルセロナを完全に圧倒する内容でした。この内容をファイナルの舞台で見せることができたことは自信を持っていい点だと思います。

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課題1:劣勢が想定される試合での選手起用

 ピルロ選手の起用方法がその例だと言えます。展開力とFKは大きな魅力ですが、選手本人の守備力や走力は高いものではありません。

 ユベントスを相手に守備を固めてくるチームとの対戦であれば、ピルロ選手の才能は効果的です。しかし、レアル、バルサバイエルンといったチームと相見えた時に彼の能力が活かされるかという点に疑問が残ります。

 欧州で勝ち残るチームは特にゴール前で不用意な反則を犯さないでしょう。つまり、ピルロ選手の見せ場はあまり訪れず、その代わりに彼の苦手な点である守備に忙殺される可能性が高まることが想像されるからです。

課題2:アッレグリの采配

 アッレグリ監督は相手をよく研究する監督であることは事実でしょう。ただ 4-3-1-2 に固執しすぎである感が否めないという面もあると思います。

 どうしても1点を取らなければならない事態に追いつめられてしまった時の策がないことがアッレグリ監督のテーマと言えるでしょう。

 決勝ではモラタ選手と交代でジョレンテ選手を投入しましたが、ロングボールによるパワープレーを狙うのであれば 4-1-2-3 にするなど中盤のバランスを前に寄りに変更する等の柔軟性が必要でした。また、パワープレーのオプションを作っておくことも欠かせません。

 

 ユベントスがチーム編成や独自色を出す上で難しいのは国内では敵なしに近い状態なのですが、チャンピオンズリーグの決勝トーナメントでは国内と同じ戦い方が不可能になることです。

 その両方に対応できなければ、ヨーロッパとセリエAで結果を残すことができないでしょう。ヨーロッパの舞台で本当の強豪を打ち破るためにセリエAの舞台でそのための下準備(パワープレーなどのオプションの準備)を行うことが成功を継続させる源となるのではないでしょうか。