6月6日にベルリンのオリンピア・シュタディオンで行われた 2014/15 シーズンのチャンピオンズリーグ決勝は後半23分のスアレス選手のゴールが決勝点となり、バルセロナが4シーズンぶり通算5度目の優勝を果たしました。
これでバルセロナはビッグイヤーの永久保持が認められた史上6クラブ目となります。おめでとう、バルサ。
ベルリンでの決勝に臨んだ両チームのスタメン図は次のとおりです。
Juventus [4-3-1-2] | Barcelona [4-3-3] | |
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GK | 1: ブッフォン (C) | 1: テア・シュテーゲン |
DF | 26: リヒトシュタイナー 15: バルザーリ 19: ボヌッチ 33: エヴラ |
22: ダニ・アウベス 3: ピケ 14: マスチェラーノ 18: ジョルディ・アルバ |
MF | 8: マルキージオ 21: ピルロ 6: ポグバ 23: ビダル |
4: ラキティッチ 5: ブスケッツ 8: イニエスタ (C) |
FW | 9: モラタ 10: テベス |
10: メッシ 9:スアレス 11: ネイマール |
ユベントスは負傷欠場が決まったキエッリーニ選手の代わりにバルザーリ選手を起用し、ボヌッチ選手を左にスライドさせるという戦術を採用しました。一方のバルセロナは予想通りのメンバーが先発として名を連ねることになりました。
試合は開始4分にラキティッチ選手のゴールで完全に出ばなを挫かれることになりましたが、前半を 0-1 で終え、後半での巻き返しに賭けることになりました。55分のモラタ選手の同点ゴールで一時は追いついたのですが、オープンな展開となり、78分にカウンターから最後はスアレス選手に決められ、この1点を最後まで跳ね返すことができませんでした。
この試合に出場したユベントスの選手に対する採点は次の通りです。
GK: ブッフォン 6.5
試合の終わらせないという意味でも素晴らしいセーブを何本も披露していた。バルセロナが決めた得点で彼を責める者はいないだろう。
DF: リヒトシュタイナー 6.0
1失点目は確かに彼の裏のスペースを上手く使われた。だが、相手2選手を1人で対応するのは非現実である。機を見て攻め上がり、同点ゴールに結びつくクロスを入れた働きも考慮すると合格点に値する。
DF: バルザーリ 6.0
先制点を奪われた後のバルサの波状攻撃を確実なタックルで防ぐことに成功したことは大きい。欠場していたら、試合は前半で決着していたかもしれない。
DF: ボヌッチ 6.0
スアレスやメッシにエリア内で仕事をさせなかった守備は十分なものだった。それだけにラキティッチの動きを制約する指示を中盤に伝え切れなかったことが悔やまれる。
DF: エヴラ 5.5
スアレスに決められた得点シーンで最後にスピードが緩んだ感じは確かにある。だが、効果的な攻め上がりから中央まで確実に届けられたクロスは2本あり、試合結果によっては Man Of the Match になっていただろう。
MF: マルキージオ 6.0
リヒトシュタイナーに通したヒールパスはエレガントなものだった。守備に奔走し、テアシュテーゲンを脅かすロングシュートを放つなど攻守に存在感を発揮できていた。
MF: ピルロ 4.5
良くも悪くもいつものピルロ。守勢に回る頻度が高くとなると、選手本人の守備力が泣き所と化した典型的な試合だった。
MF: ポグバ 5.5
ボックス・トゥ・ボックスの動きを続け、試合を面白くしていた。ただ、相手GKを脅かすまでには至らず、ファールも審判に取ってもらえないなど判定に泣かされた面も多かった。
MF: ビダル 5.5
先制点をアシストしたイニエスタを捕まえ切れなかったことからイライラを募らせてしまっていた。責任感が強すぎることが普段の冷静なプレーを損なわせていたことが残念だ。
FW: テベス 6.0
得点に直結した動きだしからの反転シュートはチームの士気を上げるに十分すぎる役割を果たした。ビルドアップなどに苦しむ中盤を助けるために下がったりしていれば、異なった結末が待っていたかもしれない。
FW: モラタ 6.5
テベスのシュートのこぼれ球をゴールに押し込み、試合を同点へと持ち込んだ。ボールの持ち出しであったり、扱い方といった点で存分に実力を見せつけていた。
【交代選手】
MF: ペレイラ ー
79分にビダルとの交代で出場。シュートチャンスが来たかと思われたが、ボールは無情にも通り過ぎてしまった。
FW: ジョレンテ ー
モラタと交代で85分から出場。わずかな時間ではゴールに迫ることができるボールも彼の元には来なかった。
MF: コマン ー
負傷したエヴラに代わり89分からの出場。ドリブルを始めたメッシに後ろから追いつくなどスピードは一級品であることを証明した。
アッレグリ監督 5.5
結果的に3失点はしたが、最後の1失点はリスクを賭けた捨て身の攻撃によるものなので実質的には2失点である。采配的な疑問符としては『同点に追いついてからもリスクを犯し続けたこと』と『パワープレーの内容が確立されていなかったこと』の2つだろう。ON と OFF のスイッチの切り替えによる精度をより高めることが来期の課題だと言える。
ジュネイト・チャキル主審 6.0
オールド・トラッフォードで見せたレベルとは明らかに別だった。基本的にペナルティエリア内での怪しいプレーは一貫して守備側に優位となるよう判定していた。ポグバへのファールについては、もしリヒトシュタイナーがイニエスタに同様のファールをしていたら彼は迷わずペナルティスポットを指差しただろう。