イギリス『BBC』などが「ドーピング問題でイタリア当局から4年間の資格停止処分が下されたポグバ選手のスポーツ仲裁裁判所への上訴が認められて18ヶ月の資格停止処分に変更された」と報じています。
ユベントスは “新たな厄介事” が表面化したと言わざるを得ないでしょう。
一連の時系列は以下のとおりです。
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- 『A検体』の検査結果は?
- 対象: 2023年8月20日に採取された検体
- 『テストステロン』の項目で異常値を検出
- 9月11日付で暫定的な出場停止処分が科される
- 『B検体』の検査結果は?
- 2023年10月5日に再検査
- 『テストステロン』ではなく『DHEA』の項目が異常値と報道
- ステロイドの一種
- アメリカでは『DHEA サプリメント』が販売されている
- IOC は『DHEA』をドーピング薬物に指定
- 暫定的な出場停止処分は継続中
- 陽性反応を示したアスリートからの弁明は?
- 再検査から7日以内の異議申し立ては可能
- 弁明の提出期限は(遅くとも)2023年10月中旬
- アンチドーピング機関から処分内容が正式決定
イタリア当局との司法取引:処分は軽減されるが控訴不可- 法廷闘争:処分の重さは通常だが控訴可能
- 「CONI のアンチドーピング検事局が4年間の出場停止を求刑」と報道(2023年12月7日)
- 2024年1月18日に公聴会の予定
- ポグバ側の弁護団からの要求が認められ、2024年2月中旬以降に公聴会が延期
- 2024年2月29日に「4年間の資格停止処分」が下る
- 処分不服の場合は CAS (スポーツ仲裁裁判所)に上訴
- 2024年8月末にヒアリングが実施
- 「18ヶ月の資格停止処分」と報道(2024年10月4日)
- 2025年3月11日付で処分解除
- ポグバとの現行契約は2026年6月30日まで
ユベントスは2023年9月に「ポグバ選手のドーピング陽性反応による暫定的な出場停止処分」を理由に年俸の支払いを(規則の適用によって)最低保証分しか支払っていない “はず” です。
その後、イタリア五輪委員会(CONI)が「4年間の出場停止処分」を決定。
ユベントスは「当局がドーピング陽性を認定したことを理由にしたポグバ選手との契約を解除」をする権利を得たのですが、成長令の適用条件を完全に満たす2024年7月になっても行動は起こさず。
スポーツ仲裁裁判所がポグバ選手の上告を一部認める形で「18ヶ月の資格停止」に処分を軽減したことから、ポグバ選手は2025年3月11日付での復帰が可能となり、ユベントスの給与支払い責務も復活することになりました。
“人件費削減による経営再建策を進行中のユベントス” にとって「ポグバ選手の高額年俸」が重荷になることは確実です。この点にどう対処するのかが経営陣の課題になったと言わざるを得ないでしょう。
ポグバ選手のコンディションが普通であれば、現在のトップチームででも “実力で” 居場所を確立できると思われます。まずはチームへの合流が可能となる2025年3月にどのような状態にあるのかに注目です。