2024/25 UEFA チャンピオンズリーグのリーグフェーズ第2節が行われ、アウェイでライプツィヒと対戦したユベントスは1人少なくなった中で逆転に成功し、2-3 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
RB Leipzig [4-4-2] |
Juventus FC [4-1-4-1] |
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GK | 1: グラーチ | 29: ディ・グレゴリオ |
DF | 3: ヘールトライダ 4: オルバン (C) 23: ルケバ 22: ラウム |
37: サヴォナ 15: カルル 3: ブレメル (C) 27: カンビアーゾ |
MF | 14: バウムガルトナー 13: ザイヴァルト 8: ハイダラ 10: シモンズ |
21: ファジョーリ |
1: N・ゴンサレス 8: コープマイネルス 16: マッケニー 10: ユルディズ |
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FW | 11: オペンダ 30: シェシュコ |
9: ヴラホヴィッチ |
ライプツィヒのローゼ監督は 4-4-2 を選択。オペンダ選手とシェシュコ選手が2トップを組み、シャビ・シモンズ選手がサポート役を務める予想どおりの布陣でユベントスを迎えます。
対するユベントスのチアゴ・モッタ監督は 4-1-4-1を選択。ジェノア戦でターンオーバーを採用した GK と両 SB を除く8選手は連戦起用で試合に臨みます。
試合はユベントスが開始10分も経たない内にブレメルとN・ゴンサレスを負傷でガッティとコンセイソンへの交代を強いられる展開で幕が上がる。
この状況で均衡を破ることに成功したのはホームのライプツィヒ。30分に左サイドでボールを引き出したシャビ・シモンズがクロス。ファーに流れると見せかけてカンビアーゾを外したシェシュコが左足トラップからニア上を射抜き、ライプツィヒが先制に成功する。
対するユベントスは36分にマッケニーのクロスに合わせてエリア内に侵入したヴラホヴィッチがルケバに蹴られたが、主審と VAR の判定はノーファール。
負傷交代などの関係で前半は7分もの長い追加時間があったが、30分の得点以外のゴールは生まれず。前半はライプツィヒが1点リードで終了する。
ハーフタイムでの修正策が機能したのはアウェイのユベントス。49分に中に絞ったコンセイソンが左サイドに展開すると、カンビアーゾのクロスにヴラホヴィッチが伸ばした左足をニアサイドで合わせて 1-1 の同点に追い付く。
ところが、57分にスルーパスに反応して抜け出したオペンダを飛び出して防ごうとしたディ・グレゴリオがエリア外でハンドをして一発退場。ユベントスは残り30分以上を1人少ない状態で戦うことを強いられてしまう。
すると、このプレーの再開時にシャビ・シモンズが蹴った FK をD・ルイスがエリア内でハンド。これで得た PK をシェシュコがゴール右に決め、ライプツィヒが 2-1 と勝ち越しに成功する。
食い下がるユベントスは68分にヴラホヴィッチが相手のビルドアップに触れてボールロストを発生させると、こぼれ球を素早く回収したコンセイソンからのラストパスを受け、ゴール左上に巻いたミドルシュートを決めて 2-2 に追い付く。
1人多いライプツィヒは取りこぼしを嫌って攻勢を強めるもペリン、ガッティ、カルルを中心に守るユベントス守備陣を崩せず。逆にユベントスは82分にコンセイソンがエリア内への侵入に成功すると、個人技での仕掛けから値千金の逆転ゴールを奪取。
その後のユベントスはライプツィヒの猛攻を耐え凌ぐことに成功。1人少ない状況で劣勢を跳ね返すことに成功したユベントスがチャンピオンズリーグ開幕2連勝を飾った。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ディ・グレゴリオ 5.5
前半に喫した1失点は止むを得ない。飛び出すタイミングを間違えた上、エリア外でハンドをしたミスは容認できない。ただ、10人になってからチームが円滑になる皮肉な貢献が存在したことが救いだ。
DF: サヴォナ 6.0
身体の向きやトラップなど基礎能力の向上が喫緊の課題ではあるが、現状でも辛うじて帳尻を合わせられていることは自信にすべきだろう。シーズン中の成長度合いが期待される。
DF: カルル 7.0
前後にスペースが生じた守備時に苦労したが、試合終盤を迎えてからのシュートブロックで多大な貢献をする。コンセイソンの逆転ゴールを生み出す起点となった働きも良かった。
DF: ブレメル ー
立ち上がりの接触プレーで負傷交代。左膝の状態が深刻でないことを願うばかりだ。
DF: カンビアーゾ 6.0
アシストを記録した同点に追い付くクロスは見事だったが、先制点を決めたシェシュコの動きに釣られてマークを外してしまった時点で諦めた姿勢は芳しくない。これは反省しなければならない。
DMF: ファジョーリ 6.5
希望するアンカーのポジションでボール保持時のプレーは上々だった。課題はボール非保持時で守勢となった際のスペース管理だろう。テュラムほどのレンジは計算できないため、取捨選択の精度がポジション確立の鍵だ。
OMF: N・ゴンサレス ー
ブレメルに続いて負傷交代を強いられる。おそらく内転筋の問題だろう。
OMF: コープマイネルス 6.0
ゴール前での細かいミスがあり、流れに乗り切れず、運にも恵まれない試合だった。そういう日もあると切り替えることが求められる。
OMF: マッケニー 6.5
持ち前のバイタリティーでチームを活性化させていた。テュラムがチームにフィットするまでは中盤で相手守備陣を撹乱する役割を担ってフル稼働してもらうしか選択肢がない現状は悩ましいものだ。
OMF: ユルディズ 5.5
左サイドの大外に配置されたが、持ち味を発揮しにくい不得意なポジションであることが示されただけの試合内容になってしまった。ディ・グレゴリオの退場で交代を強いられる。
FW: ヴラホヴィッチ 7.5
11人でプレーしていた際に輝いたのは先制点を決めた場面だけだったが、10人になってからは制約から解放されたのか持ち味を存分に発揮した素晴らしいパフォーマンスだった。MoM であることに何の異論もない。
【交代選手など】
DF: ガッティ 6.5
ブレメルの負傷を受けて前半5分から出場。オペンダやシェシュコとの肉弾戦を展開し、最後まで食い下がって戦い続けた姿勢と貢献度は高く評価されなければならない。
FW: コンセイソン 7.0
同じく負傷したN・ゴンサレスとの交代で前半12分から出場する。カンビアーゾの同点アシストに繋がるパスを出し、ヴラホヴィッチの2点目も演出。最後は自ら逆転ゴールを決めるなど持ち味を十二分に発揮していた。
GK: ペリン 6.5
60分に退場したディ・グレゴリオに代わって GK を務めるためにユルディズとの交代で出場。PK による失点は許したものの、それ以外の局面ではゴールに鍵をかけることに成功した。
OMF: ドウグラス・ルイス 5.0
60分にサヴォナとの交代で出場するも、直後のシャビ・シモンズが蹴った FK を腕に当てて PK を献上。ユベントスが罰せられる窮地に追い込む不味い試合への入りが尾をひくことになってしまった。
チアゴ・モッタ監督 7.0
開始10分で2度の交代機会を使って2選手を失った上で先制されて前半を折り返し、GK の退場で1人少なくなった劣勢の状態で逆転に成功した結果は大絶賛されなければならない。その一方で11人で戦っていた際に機能不全に陥っていた要因の特定と対策は必要不可欠だろう。良い形で週末のカリアリ戦を終えたいところだ。
ルテクシエ主審 6.0
前半でヴラホヴィッチへの接触に PK があったのではなかろうか。ディ・グレゴリオのハンドによる退場とD・ルイスのハンドによる PK は妥当な判定だ。どちらも選手個々が罰を受けるべき不味い判断だったことは否めない。