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【採点】 2024/25 セリエA第5節 ユベントス対ナポリ

 2024/25 セリエA第5節が行われ、ホームにナポリを迎えたユベントスは試合を動かすことはできず、セリエAは3試合連続で 0-0 に終わりました。

 試合に先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。

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表1:先発メンバー(2024/25 セリエA第5節 ナポリ戦)
  Juventus FC
[4-2-3-1]
SSC Napoli
[4-2-3-1]
GK 29: ディ・グレゴリオ 1: メレト
DF 37: サヴォナ
15: カルル
3: ブレメル (C)
27: カンビアーゾ
22: ディ・ロレンツォ (C)
13: ラフマニ
4: ボンジョルノ
17: M・オリベラ
MF 16: マッケニー
5: ロカテッリ
99: アンギサ
68: ロボトカ
1: N・ゴンサレス
8: コープマイネルス
10: ユルディズ
21: ポリターノ
8: マクトミネイ
77: クヴァラツヘリア
FW 9: ヴラホヴィッチ 11: ルカク

 ユベントスのチアゴ・モッタ監督は 4-2-3-1 を選択。足首の状態に不安があるガッティ選手がベンチスタート。サヴォナ選手を右 SB で起用し、カルル選手を右 CB に配置した以外は PSV 戦と同じ先発メンバーで試合に臨みます。

 対するナポリのコンテ監督も 4-2-3-1 を選択。マクトミネイ選手をトップ下に起用し、両翼のポリターノ選手とクヴァラツヘリア選手が CF のルカク選手をサポートする布陣で試合を迎えます。

 

 ナポリがミラーゲームを選択したことでピッチ中央のスペースが全面で封鎖されたことで、試合はにらみ合いの状態が続く。

 その中でユベントスは左サイドのユルディズからのクロスにヴラホヴィッチ、N・ゴンサレス、マッケニーがピンポイントで合わせようと試みる。対するナポリはカウンターで応戦するもシュートには至らず。

 最初にチャンスが訪れたのはナポリ。29分にヴラホヴィッチからのパスミスでボールを得たマクトミネイがカウンターを発動。だが、ミドルシュートは GK ディ・グレゴリオに阻まれる。

 リズムを掴んだマクトミネイはフィジカルを活かした反転ターンから全体を押し上げるも決定機の手前でユベントス守備陣がストップ。46分にはポリターノの FK が枠を捉えるも GK ディ・グレゴリオが好守で CK に逃れる。

 前半は互いに譲らず、0-0 で折り返す。

 ユベントスは後半開始と同時にヴラホヴィッチを下げて、T・ウェアを投入。ナポリが前半35分に GK メレトの途中交代を強いられているため、スタジアムには負傷交代を懸念する雰囲気が漂う。

 だが、ユベントスは49分にT・ウェアからのパスを受けたユルディズが左サイドから仕掛けてシュート。だが、これは GK カプリーレの真正面を突いてしまう。

 対するナポリは55分にサイドライン際でカンビアーゾと入れ替わったポリターノが長いドリブルから中に切れ込んでシュート。しかし、ボールはクロスバーのわずかに上を通過する。

 ユベントスは70分にマーク対象外のカンビアーゾが中央突破からコープマイネルスにラストパス。だが、右足シュートは枠を捉えず。80分すぎのユルディズとカンビアーゾのシュートも枠を捉えない。

 結局、試合は両チームが均衡を破れないまま 0-0 で終了。これでユベントスはセリエAで3試合連続 0-0 となった。

 

 なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。

GK: ディ・グレゴリオ 6.5
  前半にマクトミネイとポリターノのシュートをストップして存在感を発揮。後半も最後尾から睨みを効かせていた。

DF: サヴォナ 6.0
  不味すぎる判断ミスでスペースを空けてしまったが大事には至らず、クヴァラツヘリアが中に絞りがちなこともあって全体的には及第点のパフォーマンスを発揮していた。

DF: カルル 6.5
  本職である CB でもクオリティーが発揮できるとプレーで証明。ブレメルとのコンビでゴール前での守備力を担保していた。

DF: ブレメル 6.5
  繰り返し真っ向勝負を挑んで来たルカクを返り討ち。カルル対ルカク、ブレメル対ポリターノだと相性が悪かった可能性があるだけにナポリが最初の組み合わせに固執したことも追い風となった。

DF: カンビアーゾ 6.5
  週1試合のナポリとのサイドライン際でのスプリント合戦でスタミナ切れは止むを得ない。体力の残っている間は中央突破などの攻撃参加による貢献度は高かった。

DMF: マッケニー 6.0
  ロボトカを監視したり、左サイドからのクロスのターゲットとしてゴール前に顔を出すなど持ち前の走力で献身的に動き続けていた。

DMF: ロカテッリ 6.0
  守備時は DF ラインの前で盾として機能し、攻撃時には DF ラインに吸収されてテンポが上がる役割は担えなかった。このプレー内容が目指すべきチーム戦術の方向性と合致しているのだろうか。

OMF: ニコラス・ゴンサレス 5.5
  M・オリベラのタイトなマークでボールを引き出す役割はほとんど果たせず。ユルディズからのクロスに合わせようとする役割とクヴァラツヘリアへの対応の一員として90分を過ごしていた。

OMF: コープマイネルス 6.0
  左サイドに流れ気味のポジションからパスやクロスでチャンス創出を試みるも、ゴール正面がエリア外も含めて封鎖済みの状況では効果はほとんど得られなかった。自らのシュートも正確性を欠き、持ち味を存分に発揮することはできなかった。

OMF: ユルディズ 6.0
  左サイドからのカットインやクロスに加え、守勢時には最終ラインにまで戻って左サイドのスペースを消す高い献身性を見せていた。その労力に見合う結果をチームが得られなかったことが悔やまれる。

FW: ヴラホヴィッチ 5.0
  出場した前半の45分で先発に値するプレーを示すことは全くできていなかった。負傷を抱えての強行出場でなければ状態はかなり悪いと言わざるを得ないだろう。

 

【交代選手など】

FW: ティモシー・ウェア 5.5
  後半開始時にヴラホヴィッチとの交代で出場する。クロスに対してニアサイドで潰れる “デコイ” 役を担っており、役割は十二分に果たしていた。ただ、CF としては軽量級で怖さはなく、88分のプレゼントパスで得たチャンスで枠にシュートを放てなかったことはマイナス。

DMF: テュラム ー
  マッケニーに代わって79分から出場。縦へのカウンターで1点を狙うナポリに持ち前のフィジカルで対抗する意図を理解し、スペースの管理を的確に行なっていた。

 

チアゴ・モッタ監督 5.5
  結果の出た PSV 戦で用いた戦術を継続したことや前半で出来の悪かったヴラホヴィッチを下げたことは評価されるだろう。だが、“週2試合のチーム” が “週1試合のチーム” にスタミナ勝負で競ったり、守備ブロックを前後に引き伸ばせないなど改善点があったことも事実だ。

ドヴェリ主審 6.0
  56分にカプリーレがバックパスを手で処理した場面に文句は出るだろうが、M・オリベラに当たったボールが GK カプリーレに飛んだだけと判断されては何も言えない。その場面以外のレフリングは間違いなく的確だった。[]