ユベントスは公式サイト上で 2021/22 シーズンの通期決算・修正版が承認されたと発表いたしました。事業費の変動によって当期の収支が変化する結果となっています。
主要項目は以下のとおりです。
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2020/21 | 2021/22 | |||
---|---|---|---|---|
項目 | 旧版 | 修正版 | 旧版 | 修正版 |
売上高 | 480.7 | 443.4 | ||
事業費 | 449.3 | 466.2 | 483.4 | 468.4 |
償却費 | 228.6 | 196.7 | ||
事業収支 | (197.2) | (214.1) | (236.7) | (221.7) |
税引き前損益 | (207.8) | (224.7) | (252.5) | (237.4) |
当期損益 | (209.9) | (226.8) | (254.3) | (239.3) |
修正されたのは事業費です。2021/22 シーズンに計上されていた「1500万ユーロ分の事業費」が 2020/21 シーズンに移転されたことで当期損益にも変動が生じています。
ただ、累計の損失額に変動はありません。
“隠されていた損失” が計上される場合は『修正が施された期間での事業費の総額』は増加しますが、今回は違います。したがって、「会計処理(の時期)が適切だったか否か」が問われることになると思われます。
ユベントスが採用中の会計方式で『計上されているはずの事業費』が計上されていなかったのであれば「FFP 違反」にも抵触することでしょう。
しかし、新たに採用した会計方式で事業費を計上したところ『計上する時期』に違いが生じたケースであれば大きな問題にはならないと思われます。
キャピタルゲインによる “水増し” に関しては「ユベントスとの不正取引に協力したクラブ」が存在しなければ成立することはありません。そのため、ユベントスだけに処分を下しての幕引きとはならないでしょう。
ユベントスの新たな執行部がどのような立て直し策を講じるかが注目点になると思われます。