スタディオ・カルロ・カステラーニで行われた 2021/22 セリエA第27節エンポリ戦に 2-3 で勝利したユベントスの監督・選手による試合後コメントを紹介いたします。
マッシミリアーノ・アッレグリ監督:
「技術面では素晴らしいとは言えない試合をしてしまいました。しかし、私達はエンポリが決してプレーを止めないチームであることは知っています。
リスクは取りました。しかし、私達は多くの選手が離脱中であり、選手たちが自己犠牲となりました。誰も休むことができないからです。チームについては満足しています。私が好む熱意とスピリットを見ることができたからです。
ヴラホビッチは偉大な試合をプレーしました。それに改善する余地が多く残されています。偉大なキャリアを作るクオリティーを有している選手です。
カルチョはシンプルです。選手の特性に合わせてピッチ上に選手を配置するだけです。私達は異なるプレーをする可能性を有していますし、カンピオナートはまだ長く、勝つための試合は多くあります」
ヴォイチェフ・シュチェスニー選手:
「ソーシャルメディアは試合のことだけに使うのではなく、ウクライナで起きていることにも使うべきだと思います。
私はロシアとのプレーオフに出場しませんし、チームメイトもそうするでしょう。ポーランドサッカー協会の立場表明を嬉しく思います。もちろん、ロシアの全国民がこの戦争に賛同していないことは知っています。しかし、起きていることが非常に悪いのです。
今夜の試合では奥行きを見つけることに苦労しました。風がありましたし、エンポリが非常に良い準備をしていたことも言及しなければなりません。
ヴラホビッチの出場は私達に情熱を与えてくれます。ゴール前で彼は決してミスをしませんし、私達の未来において彼は極めて重要な選手です。
カンピオナート?本能的に見上げるものです。私達の眼前には重要な目標がありますし、前にいるチームのペースは落ちています。1試合ごとにどうなるのかを見守りましょう。
アレッグリが私達に何を言っていたか?残り11試合に勝つことです。そして果報を待ちましょう」
ドゥシャン・ヴラホビッチ選手:
「満足しています。引き分けが2試合続いた後で私達は勝利を必要としていたからです。
ドッピエッタ?チームのおかげです。このように働けば、私達は共にできますし、偉大な結果を手にすることができるのです。
新しい環境に身を置くことになりましたが、チーム・クラブ・監督など全員に感謝しています。私達は目標に向けて仕事を続けています」
“ヴラホビッチ選手の圧倒的な個の能力” で勝利を手にしましたが、『チームとしての課題』が突き付けられた試合でもありました。
ユベントスの問題は「選手任せ」になっていることでしょう。崩しの局面で「ボールを持った選手の直感」が優先されることに問題はありません。ただ、自陣で相手のハイプレスを回避したり、ビルドアップで持ち上がる際は『型』を事前に準備しておいた方が合理的です。
しかし、アッレグリ監督は “型を作り込むこと” をやろうとしている様子はありません。
今節での試合後会見で「選手の特性に合わせてピッチ上に選手を配置するだけ(basta mettere i giocatori in campo secondo le loro caratteristiche)」と言及していますし、この考えは懸念事項と言わざるを得ないでしょう。
チャンピオンズリーグの優勝候補は「選手の特性に合わせてピッチ上に選手を配置した上で相手のハイプレスや守備ブロックを無効にするための狙いと動きを共有」しているからです。
このトレンドは上述のビッグクラブ以外も追従しているため、アッレグリ監督も「チームとしての対策」を講じる必要があります。“ヴラホビッチ依存” に陥らないようにし、チームを成熟させる手腕を発揮できるのかに注目です。