2021/22 UEFA チャンピオンズリーグ第4節ゼニト戦はディバラ選手のドッピエッタなどでユベントスが 4-2 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus FC [4-4-2] |
FC Zenit [3-4-2-1] |
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GK | 1: シュチェスニー | 1: クリチュク |
DF | 6: ダニーロ 19: ボヌッチ 4: デ・リフト 12: A・サンドロ |
2: チスティコフ 6: ロブレン (C) 44: ラキツキー |
MF | 22: キエーザ 14: マッケニー 27: ロカテッリ 20: ベルナルデスキ |
19: ストルミン 5: バリオス 8: ヴェンデウ 15: カラバエフ |
FW | 10: ディバラ (C) 9: モラタ |
17: モストボイ 11: クラウジーニョ 7: アズムン |
ユベントスのアッレグリ監督は 4-4-2 を選択。最終ラインにはデ・リフト選手が復帰し、中盤はロカテッリ選手とマッケニー選手のダブルボランチ。ディバラ選手とモラタ選手が2トップを組む布陣で試合に臨みます。
対するゼニトのセマク監督は 3-4-2-1 を選択。カラバエフ選手を左 WB に回し、アズムン選手を CF にモストボイ選手とクラウジーニョ選手が2列目がサポートする陣容で試合を迎えます。
最初に惜しい場面を作ったのはゼニト。3分に右 CK にロブレンが頭で合わせるもシュートは枠を捕らえず。対するユベントスは9分にモラタの横パスを受けたディバラが右足でミドルを放つが、これは右ポストを叩く。
試合が動いたのは11分。ユベントスはベルナルデスキが左 CK を入れるとデ・リフトがファーで競り合って戻したボールをディバラが左足で叩きつけて先制に成功する。
ユベントスの攻勢を耐え凌いでいたゼニトに幸運の女神が微笑んだのは26分。カラバエフが左サイドからクロスを入れるとボヌッチのクリアがヘディングでのフリックシュートとなりオウンゴールが発生。ゼニトが 1-1 の同点に追い付く。
勝ち越して前半を折り返したいユベントスは41分にベルナルデスキのクロスにマッケニーが飛び込んだが、ヘディングシュートは GK クリチュクが横っ飛びセーブで阻止。前半は 1-1 で折り返すこととなる。
後半もユベントスが押し続ける。49分に右サイドから仕掛けてシュートを放つがボールは枠のわずかに左を通過。直後の50分にベルナルデスキのクロスにモラタが合わせるがシュートは枠を捕らえない。
それでも55分に左サイドから仕掛けたキエーザがクラウジーニョに倒されて PK を獲得。ディバラがゴール右下を狙ったシュートは枠外に飛んだがバリオスがキック前にペナルティーエリアに侵入していたのでやり直しとなる。これをディバラが今後はゴール右下に決めてユベントスが勝ち越しに成功する。
ゼニトは67分にミドルシュートがリフレクションでシュチェスニーの逆を突くも体制を立て直したシュチェスニーに阻まれてしまう。69分のマウコムのシュートもシュチェスニーがブロック。同点には追い付けない。
一方のユベントスは71分からマッケニーが立て続けに決定機を手にしたが追加点を奪えず。それでも73分にベルナルデスキのスルーパスに反応したキエーザが抜け出して左足でゴール右下に流し込み、ユベントスのリードは2点に広がる。
ユベントスは82分にラビオのサイドチェンジが相手 DF のクリアミスでディバラにまで届くと、ディバラのスルーパスに反応したモラタが流し込んで4点目。試合の行方を決定付ける。
ゼニトは92分にロングフィードをジューバが落としたボールを素早く回収したアズムンがゴール右下に決めて一矢報いるも反撃はここまで。試合は 4-2 で終了し、ユベントスがグループ突破を確定させた。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.5
オウンゴールは防ぎようがないものだった。70分前後に訪れたゼニトの決定機を立て続けに防ぎ、チームの勝利に貢献した。
DF: ダニーロ 6.0
手堅い守備を見せ、3バックの一角としてプレーするだけでなく右 WB の役割も担うなどポリバレントな一面で貢献した。
DF: ボヌッチ 5.5
チームは勝利したものの守備では軽いプレーが目立った。サイドでマウコムにスライディングタックルを簡単に回避されて突破を許すなどピンチを招いた場面は懸念材料だ。
DF: デ・リフト 6.0
全体として攻守に良いプレーを見せていたが試合終了間際の守備は改善点だろう。ジューバを前後で挟まなかった判断だ。ルガー二が後ろを抑えていたのだから、ジューバの前に陣取ればポストプレーの自由度は格段に下がったからだ。
DF: アレックス・サンドロ 5.5
クロスの質は良いものがあったが、効果的とまでは言えなかった。また、最後にまでアズムンに付いていなかったことで守備での貢献に対する印象は芳しくない。
MF: キエーザ 7.0
攻撃を担当する時間帯が長く、高いポジションを取り続けることができたため能力が最大限に発揮された。チームとしてキエーザを高い位置に留め続けることができるかが課題となるだろう。
MF: マッケニー 6.5
決定機で得点を決め切ることができていれば最高の夜だった。ゴールはなかったが、ダブルボランチの一角として素晴らしい仕事と評価されるべきだ。
MF: ロカテッリ 6.0
ゼニトが積極的なハイプレスを継続しなかったこともあり、落ち着いてボールを散らすことができた。このような時間を与えてくれない相手との対戦で今日と同じような仕事ができるかが鍵だ。
MF: ベルナルデスキ 6.5
持ち前の走力を活かして左サイドでインサイドハーフからウィングバックまで幅広い役割を担当。チームのために献身的に汗をかき続けた。キエーザとのコンビや両サイドの役割交換など地味だが貢献度は高かった。
FW: ディバラ 8.0
PK 失敗はご愛嬌。シュートの正確性と切れの良さでチームに勝利を呼び込んだ。セリエAでもハーフスペースのライン間で留まって戦えるようならチームの状態は自然と上向くことだろう。
FW: モラタ 6.0
ディバラのシュート機会を創出するための汗をかく。自身の決定機を外すなど苦しみを味わったが、チーム4点目を自らのゴールでもたらしたことで苦労が報われる結果となった。
【交代選手など】
MF: アルトゥール ー
80分にロカテッリとの交代で出場。
MF: ラビオ ー
ベルナルデスキに代わり80分から出場する。
DF: ルガーニ ー
85分にボヌッチとの交代で出場機会を得る。
DF: クルゼフスキ ー
85分にディバラとの交代で出場する。
アッレグリ監督 7.0
試合序盤から積極的に攻め立てて先制点を奪取し追加点を狙い続けた姿勢が素晴らしかっただけに、ペースが落ちた際にオウンゴールで同点となったことが残念だった。ただ、ハーフタイムで修正してリードを3点差に広げた姿勢は良いものがあった。守備の強固さは改善事項と言える。
エルナンデス主審 6.0
上手く試合を裁いていたと言えるだろう。PK のやり直しはバリオスがペナルティーアークどころかペナルティーエリア内にまで侵入していたのだから妥当な判断だ。あのプレーを容認するとキッカーの耳元で挑発しても容認されてしまうことになる。