2020/21 セリエA第36節サッスオーロ戦はラビオ選手の先制点を皮切りに3得点をあげたユベントスが 1-3 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
US Sassuolo [4-2-3-1] |
Juventus [4-4-2] |
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GK | 47: コンシーリ | 77: ブッフォン |
DF | 22: トリアン 2: マルロン 31: フェラーリ 77: キリアコプロス |
13: ダニーロ 4: デ・リフト 19: ボヌッチ 12: A・サンドロ |
MF | 14: オビアング 73: ロカテッリ 25: ベラルディ 23: トラオレ 7: ボガ |
22: キエーザ 5: アルトゥール 25: ラビオ 44: クルゼフスキ |
FW | 18: ラスパドーリ | 10: ディバラ 7: ロナウド |
サッスオーロのデ・ゼルビ監督は 4-2-3-1 を選択。中盤でロカテッリ選手が配球役となり、両翼にベラルディ選手とボガ選手を配置する予想された布陣で試合を迎えます。
対するユベントスのピルロ監督は 4-4-2 を選択。GK にはブッフォン選手が先発し、両翼にはクルゼフスキ選手とキエーザ選手が配置され、前線はディバラ選手とロナウド選手の2トップで試合に臨みます。
良い入りを見せたのはサッスオーロ。3分にトラオレが縦パスを右サイドに展開すると、ベラルディが中に切れ込んで強烈なシュート。しかし、これはクロスバーのわずかに上へと外れる。
15分にはラビオにプレスをかけてペナルティーエリア内でのボールロストを誘発させるとラスパドーリがボヌッチに倒されて PK を獲得。だが、ゴール右を狙ったベラルディのシュートはブッフォンにストップされ、先制機を逸してしまう。
すると28分にユベントスはキエーザからの横パスを受けたラビオが中央でゴール方向へのドリブルを開始。その勢いを活かしてミドルシュートを放つと、これがゴール右下に決まり、ユベントスが先制に成功する。
ユベントスは45分にサッスオーロのクリアをラビオがヘディングで前線に弾き返したボールにロナウドが反応。切り返しでマルロンを振り切って左足でシュートを流し込み、ユベントスは2点のリードを持って前半を終える。
ハーフタイムでの修正効果が先に出たのはサッスオーロ。
58分にラスパドーリがマルロンからの縦パスをワンタッチで左サイドにいたロカテッリに展開。ロカテッリからのワンタッチ・リターンパスを受けたラスパドーリが右足トラップから左足シュートを突き刺し、サッスオーロが1点差に詰め寄る。
しかし、ユベントスは66分にラビオのスルーパスにクルゼフスキが左サイドの抜け出しに成功。クルゼフスキからのクロスを受けたディバラが右足の浮かせたシュートで GK コンシーリを破り、リードを再び2点差に戻す。
ユベントスは78分にカウンターで左サイドから仕掛けたロナウドが巻いたシュートで狙うが、右ポストを叩いてドッピエッタとはならず。それでもサッスオーロの追撃を許さずに試合を終えることには成功。試合は 1-3 で終了し、ユベントスが勝点3を手にした。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 7.5
ベラルディの PK をストップし、42分のオビアングのシュートも好セーブで防ぐ。サッスオーロに試合の主導権を握らせずに守護神として立ちはだかった。
DF: ダニーロ 6.0
ボガなどサッスオーロの左サイドに決定的な仕事をさせずに上手く対処。堅実なプレーでチームに貢献した。
DF: デ・リフト 6.0
最前線で0トップ気味に動くラスパドーリのマークの受け渡しには手を焼くもほとんどの場面で決定的な仕事は許さず。ただ、失点の場面は今後に向けて少し不安を残したことは否めない。
DF: ボヌッチ 5.5
ユベントス復帰時からスピード不足が顕著だったが、ペナルティーエリア内での相手選手の加速にさえ付いて行くことが困難になりつつある。ラスパドーリの前に何もできなかった。
DF: アレックス・サンドロ 6.5
試合の立ち上がりにベラルディに先手を取られはしたが、その後は時間の経過とともに攻守において左サイドで優位性を確保。チームの勝利に貢献した。
MF: キエーザ 6.5
前節ミラン戦とは別人のようにピッチ上で躍動。シュートは巻き切らずに惜しくも枠の右だったが、残り2試合に期待を持たせるに十分なパフォーマンスだった。
MF: アルトゥール 5.0
ポゼッション時の司令塔や配球役として期待されたがサッスオーロの守備網の前に沈黙。期待された役割を果たしたとは言い難いパフォーマンスだった。
MF: ラビオ 6.5
サッスオーロが PK を得る起点となったが、あの位置でパスが来れば誰でも同じ結果になっていただろう。しかし、その後は自ら先制点を奪取し、追加点の起点となるスルーパスを供給するなど持ち味を存分に発揮した。
MF: クルゼフスキ 6.5
左サイドをスタートポジションにすればディバラと合わせることも可能であると証明。中央にポジションを移した際のプレーも良く潤滑油として機能していた。
FW: ディバラ 7.0
ライン間でボールを引き出し、攻撃に変化を加えて存在感を発揮。試合の行方を決定付ける3点目で自らの100得点を祝った。
FW: クリスティアーノ・ロナウド 7.5
スペースのある 1対1 で眩い存在感を発揮。前半終了間際に貴重な追加点を決め、左サイドからの仕掛けでも脅威となっていた。ミラン戦での沈黙は小休止と言えるパフォーマンスだった。
【交代選手など】
MF: ベンタンクール 6.0
61分にアルトゥールとの交代で出場。DF ライン前で防波堤になるとともに中盤で落ち着きを与え、主導権を取り戻すことに成功した。
MF: クアドラード ー
キエーザとの交代で81分から出場する。役割をそのまま引き継ぐ。
MF: マッケニー ー
ディバラに代わり81分から出場機会を得る。
ピルロ監督 6.5
用意した戦術が機能したとは言い難い。PK を与えるなど左サイドで圧倒されていたが、時間の経過とともに(修正が機能して)挽回に成功して勝利を手にしたことは評価されるべきだろう。次節インテル戦で何ができるかが注目点だ。
ジャコメッリ主審 6.0
PK を与えた判定は妥当なものだったし、審判団が主役にならずに上手く試合を裁いていた。熱くなる対戦ではないことも少しは影響したと思われる。