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ユベントス、今夏もキエッリーニとブッフォンの大ベテラン勢への処遇問題に直面

 ガゼッタ・デッロ・スポルト』がキエッリーニ選手とブッフォン選手の去就によって生じるであろう移籍市場での動きに対する記事を掲載していましたので紹介いたします。基本的には昨夏と似た対応となるでしょう。

画像:去就が注目され始めたブッフォンとキエッリーニ
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■ CB 陣は「ボヌッチも衰えが隠し切れなくなったこと」が最大の計算外

 ユベントスは2019年夏に1億ユーロ超の移籍金を費やしてデ・リフト、デミラル、ロメロの3選手を獲得したものの余剰人員を抱えることとなり、昨夏の移籍市場では人員削減を余儀なくされました。

 問題は放出した選手の判断が正しかったかでしょう。

選手名 寸評
キエッリーニ
(ITA, 36)
負傷が続き、プレー時間は全体の30%ほど。主将と控えCB(=4番手)としての貢献が期待された状態
デ・リフト
(NED, 21)
セリエAで2番目の高給取り。2024年までの契約
ボヌッチ
(ITA, 34)
DFではデ・リフトに次ぐ高給取り。頑丈さが売りだったが負傷離脱が予想以上に増加。2024年までの契約
デミラル
(TUR, 23)
身体能力はデ・リフトを上回るも荒削りなCB。左ひざ前十字靭帯断裂から復帰1シーズン目。
ドラグシン
(ROU, 19)
ファン・ダイクを彷彿させる若手有望株。契約は2021年夏まで
選手名 寸評
ルガーニ
(ITA, 26)
CBの4番手にならずレンヌとカリアリに期限付き移籍。2023年までの契約
ロメロ
(ARG, 22)
2022年までアタランタに期限付き移籍。ガスペリーニの下で評価を高める

 “負傷明けのデミラル選手”とキエッリーニ選手に「シーズンを通してのフル稼働」を期待することは酷だったため、ルガーニ選手かロメロ選手のどちらかは残すべきでしたが(財政的な理由で)両選手とも期限付き移籍で放出。

 その判断も少なからず影響して CB を本職とする選手が交互に離脱する事態となりました。キエッリーニ選手は「今季ほどの貢献」しか見込めないことを考えると、CB は今夏の移籍市場での補強ポイントでしょう。

 ただ、デ・リフト選手とボヌッチ選手に高額な年俸を払っているため、“一線級の CB”を新たに獲得する余裕はありません。したがって、大鉈を振るわない限りは現状維持となる可能性が高いと思われます。

 

■ GK はブッフォンの意向次第

 GK に関しては「ブッフォン選手の意向次第」でしょう。本人は2023年までの現役続行に意欲を燃やしていますし、アニェッリ会長からの庇護もあります。

 ブッフォン選手は「第2GK としての役目」を受け入れている訳ですから、監督と衝突するなどドレッシング・ルームでの問題の当事者となければ『来シーズンの契約書』が手渡されるはずです。

 引退を決意したのであれば代役の確保に動く必要がありますが、今夏であればローマがミランテ選手を手放すはずです。ミランテ選手は37歳の大ベテランですが、ユベントスのクラブ内育成選手という資格を有しています。

 したがって、ブッフォン選手がチームを離れる決断をした場合でも今夏に関しては騒ぐ必要はないと言えるでしょう。

 

 就任する監督によって DF に求める能力の優先度が異なります。現実路線のアッレグリ監督は「守備能力」から評価しますし、サッリ監督やピルロ監督は「パス能力」の比重が大きくなっているでしょう。

 ただ、どの監督でも「選手の駒不足」は懸念するはずです。ベテラン勢が多く、稼働状況に問題が生じている中でフロント陣がどのような判断を下すのかに注目です。