2020/21 スーペルコッパ・イタリアーナはロナウド選手とモラタ選手のゴールでユベントスが 2-0 で勝利し、ピルロ監督が就任初タイトルを獲得しました。

試合に先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。

Juventus [4-4-2] |
SSC Napoli [4-2-3-1] |
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GK | 1: シュチェスニー | 25: オスピナ |
DF | 16: クアドラード 19: ボヌッチ 3: キエッリーニ ![]() 13: ダニーロ |
22: ディ・ロレンツォ 44: マノラス 26: クリバリ 6: マリオ・ルイ |
MF | 14: マッケニー 30: ベンタンクール 5: アルトゥール 22: キエーザ |
4: デンメ 5: クリバリ 11: ロサーノ 20: ジエリンスキ 24: インシーニェ ![]() |
FW | 44: クルゼフスキ 7: ロナウド |
37: ペターニャ |
ユベントスのピルロ監督は 4-4-2 を選択。新型コロナが陰性になったクアドラード選手が先発に復帰。前線はロナウド選手とクルゼフスキ選手が2トップを組む布陣で試合に臨みます。
対するナポリのガットゥーゾ監督は 4-2-3-1 を選択。ペターニャ選手が1トップを務め、両翼からインシーニェ選手とロサーノ選手がサポートする陣容で試合を迎えます。
最初にチャンスを得たのはナポリ。右 CK からマノラスがヘディングシュートを放つも、これは枠の上。一方のユベントスは9分に持ち上がったクルゼフスキからの折り返しをアルトゥールがミドルで狙うが、こちらは枠を大きく外れる。
その後は両チームが中盤での潰し合い・にらみ合いが続いて決定機を得られずに時間が経過する。
前半唯一の決定機を作り出したのはナポリ。28分にインシーニェのキープから左サイドを突破したデンメの折り返しに逆サイドから飛び込んだロサーノがダイビングヘッドを放つもシュチェスニーが驚異的な反応でゴールを死守。前半は 0-0 で終了する。
後半は立ち上がりの46分に途中出場のベルナルデスキがマッケニーに預けてエリア内に侵入し、折り返しに合わせたがシュートは GK オスピナがライン上で何とかストップ。
試合の均衡が破れたのは64分。ユベントスは左 CK からニアでベンタンクールがフリックしたこぼれ球を拾ったロナウドが豪快なシュートを決め、先制に成功する。
対するナポリは78分に左サイドからのクロスをマッケニーにカットされるも、クリアされる前に左足を入れたメルテンスが刈られる形となり、VAR で PK を獲得。しかし、ゴール左下を狙ったインシーニェの PK が枠の外に飛び、千載一遇の機会を逸してしまう。
同点に追い付きたいナポリは94分に右サイドからポリターノが入れたクロスにロサーノが合わせた枠内シュートがキエッリーニに当たって軌道が変わるも、シュチェスニーが足でブロックして同点とはならず。
逆にユベントスは95分にナポリの CK からロングカウンターを発動。クアドラードがロングドリブルで持ち上がり、ラストパスを受けたモラタが流し込んで2点目が決まった瞬間に試合終了のホイッスル。ユベントスが 2-0 で勝利し、ピルロ監督は就任初タイトルを手にした。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 7.5
前後半にそれぞれ1度ずつ決定機を阻止し、PK による絶体絶命のピンチをも脱する。間違いなく MVP だ。
DF: クアドラード 7.0
前日の時点では出場の見込みが立っていなかったが先発フル出場。フィジカルバトルは回避しがちだったが、それ以外では高いレベルで貢献。最後は決定的な2点目を演出した。
DF: ボヌッチ 6.0
ナポリの FW がポストプレーヤー型ということもあり、上手く対処することに成功。相手の勢いを上手く削ぐことができていた。
DF: キエッリーニ 6.0
卒なく安定したプレーを90分に渡って披露。ロサーノのシュートをブロックした際に軌道が変わってしまったが、シュチェスニーの好守で守られることとなった。
DF: ダニーロ 5.5
積極的な持ち上がりを見せたが、ロサーノに振り回されたことがマイナス。28分の場面でも相手の動きが上回っており、苦労した試合だった。
MF: マッケニー 6.0
中盤や右サイドでの肉弾戦を担当。コンディションがまだ万全ではないクアドラードの守備タスクも代わりに担うなどユーティリティー性で貢献した。
MF: ベンタンクール 6.0
インテル戦と同様にビルドアップ時には監視され続けたことで局面を劇的に変えることはできず。ただ、相手のプレス強度が低かったこととアルトゥールがいたことで最低限の役割は果たす。守備時の貢献は高かった。
MF: アルトゥール 6.5
持ち前のテクニックと90分を超えても長い距離を走れるスタミナを披露。ポゼッション重視のスタイルでは起用したい逸材であることを示した。ガード役との役割分担が整理されて欲しいところだ。
MF: キエーザ 5.0
守備時に自陣ペナルティーエリアまで戻る献身性を示したが、最も期待された縦への突破などの攻撃力を示すことができず不完全燃焼に終わった。
FW: クルゼフスキ 6.0
クリバリのマークに手を焼くも、ポストプレーやプレッシングで汗をかき続ける。ただ、チームの決定機そのものが少なく、2トップとして印象に残るプレーを見せれなかった。
FW: クリスティアーノ・ロナウド 7.0
要注意人物としてマークされたが、自らの突破から得た CK のこぼれ球を押し込んでチームの勝利を手繰り寄せる。決勝の舞台での勝負強さを改めて示した。
【交代選手など】
MF: ベルナルデスキ 6.5
後半開始時の46分からキエーザとの交代で出場。最初のプレーで惜しい決定機を作り、その後もフリーランニングなどで左サイドを活性化。局面を動かしてチームに勢いを与えた。先制点となる CK の供給も良かった。
MF: ラビオ ー
84分にベンタンクールに代わって出場する。中盤でレジスタの役割を引き継ぐ。
FW: モラタ 6.5
クルゼフスキとの交代で84分から出場。決定的な2点目を奪取し、試合にピリオドを打った。
ピルロ監督 6.5
直近にサンシーロでの失態をさらしていただけに慎重な入りで前半は枠内シュートが1本もなかっただけにシュチェスニーの好セーブがなければ厳しかっただろう。ビルドアップは相手の出方を見て試合中に方法を変えることができれば計算が立つ。崩しの形を確立すれば上昇気流を捕らえられるはずだ。
バレリ主審 6.0
判定は全体的に妥当だった。評価が割れるのは PK の判定だろう。メルテンスの左足をマッケニーが蹴ったので PK の判定で良いないが、振り上げた足とボールの間に身体を入れるプレーは負傷を誘発する要因となる。ただ、PK は失敗しており話題とはならないだろう。