2020/21 セリエA第18節インテル戦はビダル選手の先制ゴールなどでインテルが 2-0 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
FC Internazionale [3-5-2] |
Juventus [4-4-2] |
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GK | 1: ハンダノビッチ | 1: シュチェスニー |
DF | 37: シュクリニアル 6: デ・フライ 95: バストーニ |
13: ダニーロ 19: ボヌッチ 3: キエッリーニ 38: フラボッタ |
MF | 2: ハキミ 23: バレッラ 77: ブロゾビッチ 22: ビダル 15: ヤング |
22: キエーザ 25: ラビオ 30: ベンタンクール 8: ラムジー |
FW | 9: ルカク 10: ラウタロ |
9: モラタ 7: ロナウド |
インテルのコンテ監督は 3-5-2 を選択。ルカク選手とラウタロ選手が2トップで牽引し、中盤でバレッラ選手やビダル選手がサポートに入る予想された陣容で試合を迎えます。
対するユベントスのピルロ監督は 4-4-2 を選択。モラタとロナウドの両選手が2トップを組み、左 SB のフラボッタ選手が WB になることで 3-5-2 になる布陣で試合に臨みます。
大量の花火が打ち上げられて煙が流れ込む中で開始のホイッスルが鳴った試合で先にチャンスを得たのはユベントス。11分にラビオのミドルが枠を捕らえるもハンダノビッチがブロック。こぼれ球をロナウドが押し込んだが、これはオフサイドで認められない。
試合が動いたのはその直後の13分。インテルはビダルが右サイドのバレッラに展開してエリア内に走りこむと、バレッラのクロスにヘディングで合わせて先制に成功する。
インテルは15分にハキミのクロスにラウタロとビダルが合わせようとするもシュートは枠を捕らえず。23分にはカウンターからルカクに決定機を手にするが、シュチェスニーが横っ飛びセーブで防ぐ。
一方のユベントスは37分にロナウドのロングシュートが枠を捕らえただけ。インテルの守備ブロックの前に崩しのアイデアを見せることができずに攻撃陣が沈黙。前半は 1-0 のインテルが1点のリードで折り返すことになる。
後半もユベントスが攻めあぐねる展開が続く。
その中でスコアを動かしたのはまたもインテル。52分にバストーニのロングボールに抜け出したバレッラがゴール右上に鋭いシュートを決め、インテルのリードは2点に拡大する。
ユベントスは61分に左 CK に途中出場のマッケニーが頭で合わせるも、ハンダノビッチが落ち着いてキャッチ。対するインテルは71分にルカクとのコンビで抜け出したラウタロが決定機を手にするが、シュートは枠の右。
ユベントスは87分にキエーザの枠内シュートもハンダノビッチの好セーブに阻まれて一矢報いることもできず試合は終了。前後半に1点ずつを決めたインテルが 2-0 で勝利し、勝点3を獲得した。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.0
止めれる可能性があったシュートはストップし、守護神としての役割は果たした。失点は GK の責任ではない。
DF: ダニーロ 5.5
周囲を見ることができていれば、ビダルの侵入に気づいて1失点目を防げたかもしれない。ただ、攻守両面で消えており、できることは少なかった。
DF: ボヌッチ 5.0
インテルの2トップに手を焼き、中央での強固さは全くなかった。あれだけ自由にポストプレーを許せば、後手に回るのは当たり前。ビルドアップのサポートに入る訳でもなく責め立てられ続けた90分になった。
DF: キエッリーニ 5.0
ルカクとの肉弾戦では互角に渡り合うも、それ以上の仕事はできず。その結果としてルカクのサポートに入った選手が波状攻撃の起点を作る状況になってしまった。
DF: フラボッタ 4.0
対面したハキミに実力差を見せ付けられ、完全に穴となっていた。馬力や走力の勝負に持ち込むならベルナルデスキを投入すべきだっただろう。監督の采配ミスでもある。
MF: キエーザ 5.5
ヤングに良い距離感で守られて持ち前の突破力を見せることはできず。ただ、最後まで戦い続けた数少ない選手の1人。一矢報いようとするシュートなど惜しい場面はあった。
MF: ラビオ 4.5
惜しいオープニングシュートを放ったが、その後は試合から消える。システム的に対面したビダルが眩い輝きを放ったのだから、評価が厳しくなるのは当然と言わざるを得ないだろう。
MF: ベンタンクール 5.0
中盤で DF の盾として守備に奮闘したものの1人で対処するには限界がある。ポゼッション時はブロゾビッチに張り付かれた上、パスコースも見当たらずに局面を変える術がなかった。
MF: ラムジー 4.5
ベンタンクールの組み立てや2トップのサポートなど攻撃面での仕事が期待されたが、バレッラに監視され続けたことで試合から消える。一方で自身は守備時にバレッラを制限できず、ここが勝敗の分かれ目になった。
FW: モラタ 5.0
前線で孤立する形となり、中央のスペースはデ・フライを中心とするインテルの守備陣に消されて何もできずに90分が経過してしまった。
FW: クリスティアーノ・ロナウド 5.5
モチベーションは高く、ロングシュートで自ら局面を打開しようと奮闘した姿勢は評価できる。しかし、モラタと同様に孤立させられており、宝の持ち腐れであることは否めなかった。
【交代選手など】
MF: マッケニー 6.0
58分にラビオとの交代で出場。中盤でボールを追い回し、セットプレーからヘディングでの枠内シュートを放つなど期待された仕事を遂行した。
MF: ベルナルデスキ 5.0
58分にフラボッタに代わって出場機会を得る。献身的な動きで水漏れの度合いを軽減したものの、ハキミとバレッラに好き放題にやられていた左サイドの力関係を劇的に変えることまではできなかった。
MF: クルゼフスキ 5.5
ラムジーとの交代で58分から出場。貢献度の低かったラムジーよりは攻撃力を引き上げたが、昨季のチームメイトだったダルミアンに決定的な仕事をさせてもらえずストレスの溜まる試合内容だった。
ピルロ監督 5.0
試合前の段階で「警戒すべき点」として列挙されたビダル(の飛び出し)やハキミ(のいる右サイド)を好き放題に許していれば、結果と内容で完敗を喫するのは当然のことだろう。アルトゥールを投入してビルドアップ力を強化するなどの修正をハーフタイムですることができず、監督として実力不足であることを示す結果となった。
ドベリ主審 6.5
ユベントスの選手たちがストレスを蓄積してラフプレーが増えたダービー戦で退場者を出さずに上手く試合をコントロールした。オフサイドに関する判定も良く、審判団として高いレベルにあった。