『スカイ・イタリア』によりますと、アタランタとユベントスの間でBチーム(= U-23)に所属するムラトーレ選手の完全移籍で合意に達したとのことです。この取引は意外だと言えるでしょう。
ピエモンテ州クーネオ出身のムラトーレ選手は1998年5月生まれの22歳。ユベントス下部組織の出身で、発足初年度からBチームでプレーを続けている MF です。
大会名 | 試 | 得点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
2018/19 (出場時間率:66.6%) |
セリエC | 34 (26) | 2 (4) | 2250' |
カップ戦 | 2 (2) | 0 | 147' | |
合計 | 36 (28) | 2 (4) | 2397' | |
2019/20 (出場時間率:32.6%) |
UEFA CL | 1 | 0 | 1' |
セリエC | 15 (13) | 1 | 954' | |
カップ戦 | 3 (1) | 0 | 82' | |
合計 | 19 (14) | 1 | 1036' |
2018/19 シーズンはジロネッリ監督に重宝され、主力ボランチとして実戦経験を積みました。今シーズンの出場時間が少ない理由は「序盤に怪我で離脱したこと」と「12月はトップチームに帯同していた」という2つの事情があります。
コロナ禍での中断明けも(真っ先に)トップチームで練習を積んでいますから、期待されている若手 MF と言えるでしょう。
アタランタがムラトーレ選手の完全移籍での獲得に乗り出したのは「意外」ですが、「アタランタが選手に求める要件を満たしている」という事実もあります。
ガスペリーニ監督のスタイルは「体躯の良い選手をマンツーマン戦術で活かす」というものです。ムラトーレ選手は 186cm の長身でプリマベーラ時代には CB でも起用された実績がありますから、こうした点が高く評価されたとしても不思議ではありません。
また、昨夏のプレシーズンに行われたKリーグ選抜戦ではゴールを決めており、この試合での内容はマテュイディ選手よりも明らかに良いものでした。
移籍先として噂されているアタランタはペッシーナ(23, ベローナ)、コルパニ(21, トラパーニ)、メレゴーニ(21, ペスカーラ)などムラトーレ選手と同系の MF を数多く保有しています。
そのため、トップチーム入りを賭けた若手有望株同士の争いは避けられないと思われます。
ムラトーレ選手のアタランタへの完全移籍が実現するのか。ユベントスには6月末までに売上高を記録しておきたい会計上の動機があるだけに続報に注目です。