セリエCを運営するレガ・プロは公式サイト上で「2019/20 セリエC第20節の全試合をストライキにより中止する」と発表いたしました。ストの理由は「免税・減税措置の要求」で、当該試合の代替日は未定となっています。
レガ・プロはイタリア政府と議会に対し、「免税および減税措置を議論せよ」と要求。「第20節の全試合を中止にする」というストライキを行うことで “本気” であることを示しました。
要求の根拠としては「60都市と1700万人を代表し、サッカーの現在と未来を支えている」というものです。
セリエCは第20節終了後に冬季休暇が予定されており、「政治が議論するだけの十分な時間はある」と宣言しています。本音としては「セリエAのチームには減税措置があるから、自分たちにも “相当の措置” を講じるべき」というものでしょう。
イタリアでは税制が改革されたことで、「イタリア国外に2年以上在住していた選手や監督を雇用した場合の所得税が軽減される」という効果が生じました。ただ、この効果はセリエAの資金力があるクラブほど大きく、セリエCのクラブが恩恵を受けることは稀です。
だから、60チームで運営されるセリエCが「自分たちにも免税や減税による恩恵を与えるべき」と声を上げたのです。
実際、セリエCに属するクラブを取り巻く経営環境は厳しいものがあります。資金面で不安がないのはベルルスコーニ元首相が率いるモンツァとユベントス・Bチームぐらいでしょう。
シーズン終盤戦になると「給料の遅配」を理由に勝点を剥奪されるチームが毎シーズン発生しているからです。こうした事情があるから、トレーニング施設などへの投資を免税対象とするような措置を講じるよう強行手段に出たと考えられます。
これにより、ユベントス・Bチームの次戦は年明けの1月13日に開催予定のセリエC第21節シエナ戦となりました。新年最初の試合で良い内容のプレーを見せることができるのかに注目です。