ユベントスは公式サイト上でアジア太平洋地域でのプレゼンスを高めるため、香港にクラブオフィスを設置したと発表いたしました。なお、香港にオフィスを設置した最大の狙いは「中国市場」と言えるでしょう。
新たに設置された香港オフィスを取り仕切るのはフェデリコ・パロンバ氏で、地元から人材を確保してビジネス創出・パートナー獲得・デジタルマーケティング等を行うとのこと。
香港オフィスの業績はパロンバ氏からジョルジョ・リッキ CRO (= 最高収益責任者)に報告される形が採られると発表されています。そのため、トリノの本社とは異なる “独自のキャンペーン” などを立ち上げることになるでしょう。
なお、ユベントスが香港にオフィスを開設する理由ですが、「中国市場を中心とした潜在的顧客にアプローチすることが目的」と考えられます。なぜなら、リッキ CRO が BBC のインタビューで「アジア市場を意識したキックオフ時間」に言及しているからです。
会計監査を行うデロイトが発表したフットボール・マネーリーグ(2019年版)でユベントスは11位。プレミア勢のビッグ6で最も下に位置するトッテナムが10位ですから、プレミアリーグの放映権収入はバカにできません。
セリエAでも「日曜日のランチタイム・キックオフ」はありますが、メインの時間帯は「日曜日のナイトマッチ」です。これは東アジアの時間帯では「月曜日の早朝」となるだけにライブ視聴には向かないことは明らかです。
だから、リッキ CRO はプレミアリーグを念頭に「土曜日または日曜日の午後キックオフ」が一般的になるようリーグ機構に注文を付けているのでしょう。
マンチェスターの2チームと同様に香港にオフィスを設置したことに相当するだけの効果を手にすることができるのかに注目です。