『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によりますと、ブッフォン選手の復帰でユベントスから追い出されることが濃厚なペリン選手の新天地はミランかフィオレンティーナが有力とのことです。ローマはパウ・ロペス選手の獲得に本腰を入れており、可能性はかなり低いと言えるでしょう。
■ ユベントスは『クラブ内育成選手』であるピンソーリョ選手を外せない
ペリン選手をユベントスに残すことは可能ですが、この場合はピンソーリョ選手を放出することになります。そうなると、『クラブ内育成選手』の登録枠がネックになります。
ユベントスは『クラブ内育成選手』が少なく、2018/19 シーズンはピンソーリョ選手とケーン選手の2人だけでした。
UEFA では25人の登録枠の内、4選手は『クラブ内育成選手』で満たさなければなりません。しかし、ユベントスは該当選手が2人しかいなかったため、23選手でチャンピオンズリーグを戦うことを余儀なくされていたのです。
もし、ピンソーリョ選手を放出してしまうと、2019/20 シーズンのチャンピオンズリーグでの最大登録可能選手数は「22」になってしまいます。この問題があるから、正 GK でないペリン選手を放出せざるを得ないのです。
■ ローマ移籍はおそらく消滅、イタリア国内ならミランかフィオレンティーナが新天地の有力候補
ペリン選手の移籍先と見られていたローマですが、ベティスのパウ・ロペス選手の獲得に注力しています。『スカイ・イタリア』は「3000万ユーロ規模のオファーを出した」と報じており、ペリン選手のローマ行きの可能性は消滅したと言えるでしょう。
したがって、ペリン選手がイタリア国内に新天地を求めるなら、ミランかフィオレンティーナが有力視されています。
ミランは「ドンナルンマ選手に移籍の噂」が絶えませんし、フィオレンティーナは「ラフォン選手の移籍で正 GK が不在」だからです。そのため、継続したプレー機会を得られるクラブは存在する状況にあります。
■ ユベントスが欲張らなければ、落としどころを見つけることは可能
ユベントスは2018年夏に移籍金1200万ユーロでジェノアからペリン選手の保有権を獲得し、選手とは4年契約を締結しています。
減価償却は年300万ユーロですから、この額を「レンタル料」に定めれば良いのです。その上で、買取オプションとして「1500万ユーロ前後」を設定していれば、獲得に名乗りを上げやすいと言えるでしょう。
移籍金1500万ユーロの選手と5年契約を結んだ場合の減価償却費も年300万ユーロだからです。
ブッフォン選手が1年契約で、来季(= 2020/21 シーズン)に第2GK 探しをする必要性が生じる可能性はあります。そのため、ペリン選手の放出に無理をしてまで買取義務を付随させる状況にはないのです。
ユベントスのフロント陣が欲張りすぎなければ、ペリン選手の取引で損失を計上することはないでしょう。どのような形でペリン選手の去就が決定することになるのかに注目です。