2017/18 シーズンの公式戦が終了しましたので、ユベントスの選手・監督への評価を行いたいと思います。評価は A〜D の4段階、A が最高評価です。
第3回目の評価対象は MF です。
ミラレム・ピアニッチ(28):A
ピアニッチ選手は今季も中盤でクオリティーをもたらしたシーズンとなりました。
大会名 | 試 | 得点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
2017/18 (出場時間率:73.4%) |
セリエA | 31 (28) | 5 (11) | 2489' |
UEFA CL | 8 (7) | 1 (1) | 634' | |
イタリア杯 | 4 (4) | 1 (2) | 356' | |
SuperCoppa | 1 (1) | 0 | 90' | |
合計 | 44 (40) | 7 (14) | 3569' | |
全試合 | 54 | ー | 4860' |
出場時間が7割超と MF の中で最長であることが重要な選手である証です。ピアニッチ選手が出場しているかどうかでチームのプレーの質が大きく変わるほどでしたので、来季も今季同様の活躍が期待されます。
強いて課題をあげるなら、負傷による離脱を減らすことでしょう。今季は筋肉系の負傷で離脱があり、クオリティーの低下を招くことになってしまったからです。
起用したい試合で起用できるコンディションをピアニッチ選手が維持しているような使われ方をされているのかに注目です。
サミ・ケディラ(31):A-
中盤に安定感をもたらし、得点力も目立ったシーズンでした。
大会名 | 試 | 得点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
2017/18 (出場時間率:59.2%) |
セリエA | 26 (24) | 9 (3) | 1923' |
UEFA CL | 8 (8) | (3) | 633' | |
イタリア杯 | 4 (2) | (1) | 231' | |
SuperCoppa | 1 (1) | 0 | 90' | |
合計 | 39 (35) | 9 (7) | 2877' | |
全試合 | 54 | ー | 4860' |
パフォーマンスが思わしくない試合があったことは事実です。ただ、リーグ戦で9得点はそれを払拭するに十分な成果だと言えるでしょう。
来季も今季と同様の活躍が期待されますが、現行契約が残り1年となっています。30歳台の MF をケディラ、マルキージオ、マテュイディと3選手擁している状況はあまり望ましくありません。
「プレミアへの憧れ」を口にするケディラ選手と「若返り」を考える必要のあるユベントスがどのような結論を今夏に導き出すのかを見守る必要があるでしょう。
クラウディオ・マルキージオ(32):B-
マルキージオ選手とっては MF の序列が大きく低下し、満足なプレー時間が得られなかったシーズンとなりました。
大会名 | 試 | 得点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
2017/18 (出場時間率:21.7%) |
セリエA | 15 (9) | (1) | 814' |
UEFA CL | 1 | 0 | 19' | |
イタリア杯 | 4 (3) | 0 | 222' | |
合計 | 20 (12) | (1) | 1055' | |
全試合 | 54 | ー | 4860' |
序盤にひざの負傷が再発したことで出場機会を逃すと、チャンスが十分に与えられたとは言えず。「信頼されていない控え選手」という立場でシーズンを終えることになりました。
良いプレーを見せる試合があっても、継続起用がされない状況では安定したパフォーマンスを見せることはできないでしょう。そのため、来季もチームに残留するのかは不透明な状況です。
クラブ育成選手であることを考慮すると、残って欲しい選手です。ただ、残留する意義を見つけることが困難なだけに去就を注目すべき選手と言えるはずです。
ブレーズ・マテュイディ(31):A
PSG から新たに加わったマテュイディ選手は初年度から主力として実力を遺憾なく発揮することに成功したシーズンになりました。
大会名 | 試 | 得点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
2017/18 (出場時間率:66.1%) |
セリエA | 32 (27) | 3 (1) | 2354' |
UEFA CL | 9 (5) | 1 | 494' | |
イタリア杯 | 5 (4) | (1) | 364' | |
合計 | 46 (36) | 4 (2) | 3212' | |
全試合 | 54 | ー | 4860' |
移籍初年度のシーズン序盤からリーグとチームに難なく適応した稀有な選手と言えるでしょう。しかも持ち味を存分に発揮しており、ファンの新加入選手に対する期待値を大きく引き上げました。
来季も今季と同様に “マラソンマン” として多くの試合で貢献することが期待されます。その上で「若手選手の相談役」といった経験と実績を持った選手ならではの役割も求められることになると予想されます。
ステファノ・ストゥラーロ(25):C
MF としての序列は最下位で、急造右 SB として重宝されたシーズンでした。
大会名 | 試 | 得点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
2017/18 (出場時間率:20.2%) |
セリエA | 12 (7) | 0 | 614' |
UEFA CL | 5 (2) | 0 | 234' | |
イタリア杯 | 2 (2) | 0 | 135' | |
合計 | 19 (11) | 0 | 983' | |
全試合 | 54 | ー | 4860' |
ボランチとして成長が期待されたのですが、その期待に応えることはできず。ただ、右 SB のタスクを懸命にこなした献身性は評価されるべき点です。
来季の構想に入っているのであれば、「マテュイディ選手の仕事をどれだけできるのか」という点が評価基準になるでしょう。走力や献身性は同等水準ですので、戦術理解度・状況判断・ボールタッチでどれだけ成長を見せられるかが注目点です。
ロドリゴ・ベタンクール(20):B
ボカから新加入し、実力の片鱗を見せることに成功したシーズンになったと言えるでしょう。
大会名 | 試 | 得点 | 時間 | |
---|---|---|---|---|
2017/18 (出場時間率:19.5%) |
セリエA | 20 (5) | 0 | 565' |
UEFA CL | 5 (3) | 0 | 291' | |
イタリア杯 | 2 (1) | 0 | 91' | |
合計 | 27 (9) | 0 | 947' | |
全試合 | 54 | ー | 4860' |
足元の技術に自信を持っており、堂々としたプレー内容は来季にさらなる飛躍を期待させるものでした。来季は「中盤でどのような役割が与えられるのか」がポイントになるでしょう。
具体的な数値としては、セリエAで900分前後の出場時間を確保して欲しいところです。成長曲線を描き、チームで存在感を高めることができるのかに注目です。