雨のトリノ、ユベントス・スタジアムで行われた 2017/18 UEFA チャンピオンズリーグ準々決勝レアル・マドリード戦(1st Leg)はクリスティアーノ・ロナウド選手の2ゴール1アシスト活躍でレアルが 0-3 で勝利しました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus [4-2-3-1] |
Real Madrid CF [4-3-1-2] |
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GK | 1: ブッフォン | 1: ナバス |
DF | 2: デ・シリオ 15: バルザーリ 3: キエッリーニ 22: アサモア |
2: カルバハル 5: ヴァラン 4: セルヒオ・ラモス 12: マルセロ |
MF | 6: ケディラ 30: ベタンクール 11: ドウグラス・コスタ 10: ディバラ 12: アレックス・サンドロ |
10: モドリッチ 14: カゼミーロ 8: クロース 22: イスコ |
FW | 9: イグアイン | 9: ベンゼマ 7: ロナウド |
ユベントスのアッレグリ監督は 4-2-3-1 を選択。ケディラ選手とベタンクール選手がダブルボランチを組み、攻撃を担当する両サイドはD・コスタ選手とA・サンドロ選手が担当する布陣で試合に臨みます。
対するレアル・マドリードのジダン監督は 4-3-1-2 を選択。イスコ選手をトップ下に起用した昨シーズンの決勝と同じイレブンで試合を迎えます。
まずは3分、マルセロのパスを左サイドで引き出したイスコが中に切れ込んでクロス。これをエリア内でマークを外したロナウドが右足アウトサイドで合わせ、レアルが先手をとることに成功する。
対するユベントスはディバラが6分に抜け出してシュートを打つも、セルヒオ・ラモスがスライディングブロック。23分には左サイドで獲得した FK にイグアインが合わせたが、シュートはナバスが良い反応で防ぐ。
逆にレアルは36分にユベントスの右サイドを持ち上がり、最後はクロースがクロスバー直撃のシュート。互いに攻める姿勢を見せた前半はレアルが1点のリードで折り返す。
後半、D・コスタを中心にユベントスが惜しいシーンを作るものの、枠内シュートを放つまでには至らない。
すると、64分にマルセロのロングフィードに対する処理の連携が乱れ、ロナウドがボールを回収。バスケスが狙ったシュートはブッフォンが弾いたが、カルバハルがこぼれ球を拾ってクロス。これをロナウドがオーバーヘッドで決め、リードを2点に広げる。
スタジアムがロナウドにスタンディングオベーションを行い、レアルの勝利という雰囲気が流れた直後にユベントスはディバラが2枚目のイエローで退場。残り時間を10人で戦うことを余儀なくされる。
レアルは72分にマルセロがイスコとロナウドの連携から DF ラインを突破し、ブッフォンをかわして3点を奪う。10人のユベントスも得点を狙うが、こちらはナバスを脅かすことはできず。
結局、試合は 0-3 で終了。レアルが準決勝をほぼ手中に収め、第2戦を迎えることとなった。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 5.5
止めれるシュートのほとんどはストップした。だが、DF との連携ミスなど “らしくないミス” も散見された。
DF: デ・シリオ 5.5
背後でイスコのマークが外れていることをマルセロに突かれ、先制点のきっかけとなった。その後は安定した内容を披露したものの、チームが追いつくことはなかった。
DF: バルザーリ 5.0
セットプレーでヴァランを見失うなど安定感に欠く。1失点目ではニアのスペースを消しきれず、悔いの残る結果となった。
DF: キエッリーニ 4.5
1失点目ではロナウドに振り切られ、2失点目ではブッフォンとの連携にミスが生じるなど散々だった。
DF: アサモア 5.5
持ち味のフィジカルと粘りでレアルの右サイドからの攻撃を限定した。攻撃でもビルドアップに参加するなど献身性を示した。
MF: ケディラ 6.0
攻守に存在感を発揮した。ドリブルや前線への飛び出しで顔を出し、良い印象を残した数少ない選手だった。
MF: ベタンクール 6.0
イエローカードを受けたり、ミドルレンジのパスがズレたりと反省点はあった。しかし、パス交換でボールを動かし、カウンターの芽を摘むなど合格点には達する内容だった。
MF: ドウグラス・コスタ 6.0
右サイドを主戦場にドリブルで局面を打開するために奔走した。見せ場は作れていただけに周囲と噛み合わなかったことが悔やまれる。
MF: ディバラ 4.5
カゼミーロに消され、何もできなかったカーディフからは成長の跡を見せた。しかし、2枚目のイエローで退場。チームを窮地に追いやる結果となった。
MF: アレックス・サンドロ 5.0
守備では献身的に働いたものの、期待された攻撃面では違いを生み出すことはできず。苦しいプレーを余儀なくされた。
FW: イグアイン 5.5
レアルの CB からのマークを外し、枠内シュートなどでゴールに迫った。ただ、結果において、ロナウドに格の違いを見せつけられる結果となった。
【交代選手など】
MF: マンジュキッチ 5.5
69分にアサモアとの交代で出場。前線からプレスをかけるなど持ち味は見せたが、1人少ない中では反撃の狼煙をあげることはできず。
MF: マテュイディ 6.0
D・コスタに代わり、69分から出場する。中盤の広範囲をカバーし、チームに推進力をもたらす。しかし、局面を変えるまでには至らず。試合終了の笛を聞くこととなった。
MF: クアドラード ー
ケディラとの交代で75分から出場する。右サイドからの突破でチャンスを演出するために奔走した。試合終了間際のチャンスを決め切れていれば、違っていたかもしれない。
アッレグリ監督 5.0
攻撃面ではカーディフの時より向上していたが、CF としてプレーするロナウドを封じる術を守備陣が持ち合わせていないことが露呈した。また、イスコを自由したことが失点に直結するなど実力差をまざまざと見せつけられる結果となった。
チャキル主審 5.5
ユベントスにとっては不利なジャッジが続いた。キエッリーニのバックフリックがカゼミーロの手に当たったシーンでは PK を宣告すべきだっただろう。ディバラを退場にしたシーンの判断基準であれば、そうなるはずだ。それでも試合結果が変わるとは思えない。