雪の降るアリアンツ・スタジアムで行われた 2017/18 コッパ・イタリア準決勝 2nd Leg アタランタ戦はピアニッチ選手の PK でユベントスが 1-0 で勝利し、2戦合計 2-0 で決勝に駒を進めました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
| Juventus [4-3-3] |
Atalanta BC [3-4-1-2] |
|
|---|---|---|
| GK | 1: ブッフォン  |
1: ベリシャ |
| DF | 26: リヒトシュタイナー 4: ベナティア 3: キエッリーニ 22: アサモア |
28: マンチーニ 13: カルダラ 5: マジエッロ |
| MF | 8: マルキージオ 5: ピアニッチ 14: マテュイディ |
33: ハテブール 15: デ・ローン 11: フロイラー 37: スピナッツォーラ 4: クリスタンテ |
| FW | 11: ドウグラス・コスタ 17: マンジュキッチ 12: アレックス・サンドロ |
72: イリチッチ 10: Ａ・ゴメス |
ユベントスのアッレグリ監督は 4-3-3 を選択。日曜日に予定されていたリーグ戦で発表されていたメンバーから、ベナティア選手が先発に復帰する布陣で試合に臨みます。
対するアタランタのガスペリーニ監督は 3-4-1-2 を選択。出場停止となったトロイ選手の代役はマンチーニ選手が務める以外はベストメンバーが並ぶ陣容で試合を迎えます。
試合はアタランタが前線から積極的なプレスをかけ、押し込む展開で始まる。
アタランタは2分にＡ・ゴメスがドライブシュート、4分に右 CK からチャンスを作るも、ブッフォンを脅かすまでには至らない。すると、徐々に流れはユベントスへと傾く。
16分にピアニッチの FK にマテュイディが飛び込んだが、上手く合わせることができず。25分にはアサモアのクロスが相手 DF に当たり、フリーのマンジュキッチに届く前にスピナッツォーラがなんとかクリアとユベントスが押し込む時間が続く。
28分には同じく左サイドからのクロスをエリア内でマンジュキッチがスルーしたところ、マジエッロの左手に当たる。しかし、主審ファッブリは VAR すら適応せず、スタジアムにはブーイングが鳴り響く。
47分にはエリア内に侵入したピアニッチがマンチーニに倒されるも、これはシミュレーションの判定。前半の途中から盛り返し、押し込んだユベントスだったが 0-0 でハーフタイムを迎える。
ユベントスはマルキージオが50分に抜け出してシュートを放つが、これは GK ベリシャの正面。両チームとも均衡が破れない中、アタランタが決定的なチャンスを手にする。
64分、アタランタ陣内に入っていたベナティアのパスが相手に奪われ、スペースにパスを送られる。これにＡ・ゴメスが反応。ブッフォンが自陣中央付近まで飛び出していたこともあり、Ａ・ゴメスは迷わず左足でシュート。ボールは無人のゴールへ飛んだが、スピンがかかりすぎてニアポストを直撃。
命拾いをしたユベントスは直後にＤ・コスタがクロスバー直撃のシュートを放ち、アタランタに傾き始めた流れを食い止める。
すると、74分に右サイドを突破したリヒトシュタイナーのクロスに中央で合わせようとしたマテュイディがマンチーニに倒され、ユベントスが PK を獲得。これをピアニッチが正面に蹴り込み、ユベントスが均衡を破ることに成功する。
アタランタはロングボールを主体に攻め込むも、ユベントスはバルザーリを投入して守備を固める。結局、試合はこのまま 1-0 で終了。2戦合計 2-0 でユベントスが決勝に駒を進めた。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 6.0
セーブを強いられる場面はほぼ皆無。Ａ・ゴメスのシュートシーンでは運に恵まれた。
DF: リヒトシュタイナー 6.0
アタランタの攻撃に苦しむも、最後まで戦う。試合を決定づける PK を獲得するクロスを供給しており、要所で活躍が光った。
DF: ベナティア 6.0
安定した守備を見せるも、あわや同点ゴールというきっかけを作ってしまった。この点は大一番に向けて改善する必要がある。
DF: キエッリーニ 6.5
中央で身体を張り、決定機を作られる寸前で対処し続けた。イリチッチやクリスタンテに仕事をさせなかったことは大きい。
DF: アサモア 6.5
守備での力強さに加え、タイミングの良い攻め上がりで左サイドを崩し、クロスを供給するなどチャンスメイクでもチームに大きな貢献を果たした。
MF: マルキージオ 5.5
前半はプレーへの関与が少なかったが、後半に入ると動きにダイナミックさが加わり、持ち味の片鱗が見えていた。プレー機会が必要なのは明確だが、そのチャンスが与えられるかだろう。
MF: ピアニッチ 6.0
キックで展開を打開し、PK を決めて仕事を果たした。チームに落ち着きをもたらし、準決勝突破に貢献した。
MF: マテュイディ 6.5
中盤を自由に動き回り、攻守に顔を出した。エリア内で PK を獲得しており、大きな仕事をしたと言えるだろう。
FW: ドウグラス・コスタ 7.0
右サイドで持ち前の突破力を見せ、局面を打開し続けるという仕事で結果を示した。得点やアシストという記録に残らなかったことが残念だ。
FW: マンジュキッチ 5.5
CF としてプレーしたが、最も要求される決定力という点で違いを見せることができなかった。前半でのシュートをベリシャの顔面に当ててしまったことは痛い。
FW: アレックス・サンドロ 5.5
急造ウィンガーとして献身的にチームを支えているが、相手を背負ってボールを保持することは得意ではないため、プレーの選択肢が限られている。強豪相手に存在感を発揮するには厳しいと言えるだろう。
【交代選手など】
MF: ケディラ 5.5
68分にマルキージオとの交代で出場。リヒトシュタイナーを活かし、そこから PK を得るなど要所で存在感を発揮。ただ、パフォーマンス内容はマルキージオと同じ水準だった。
FW: ディバラ ー
Ｄ・コスタとの交代で83分から出場機会を得る。徐々にコンディションを上向かせている段階であることを伺える内容だった。
DF: バルザーリ ー
84分にＡ・サンドロとの交代でピッチに入る。3バックの一角としてプレーし、アタランタの攻撃を封じる仕事を完遂した。
アッレグリ監督 6.0
決勝進出という結果を示したが、攻撃陣が手駒不足になっていることは否めない。ピアツァをシャルケに出したことは自業自得であり、昨季の失敗から何を学んだのかは今後ピッチ上で示してくれるだろう。
ファッブリ主審 5.5
ピアニッチのシミュレーションは良く見えていたが、マジエッロのハンドは無視するなど不安定なジャッジだった。厳格なように見えて、アタランタへの配慮が見え隠れする判定を続けていた。
