アリアンツ・スタジアムで行われた 2017/18 コッパ・イタリア準々決勝トリノ戦はドウグラス・コスタ選手とマンジュキッチ選手のゴールでユベントスが 2-0 で勝利し、準決勝へと駒を進めました。
両チームの先発した選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus [4-3-3] |
Torino FC [4-3-3] |
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GK | 23: シュチェスニー | 32: ミリンコビッチ |
DF | 27: ストゥラーロ 24: ルガーニ 3: キエッリーニ 22: アサモア |
29: デ・シルベストリ 33: ヌクル 13: ブルディッソ 3: モリナーロ |
MF | 8: マルキージオ 5: ピアニッチ 14: マテュイディ |
6: アックアー 88: リンコン 8: バゼッリ |
FW | 11: ドウグラス・コスタ 10: ディバラ 17: マンジュキッチ |
14: イアゴ・ファルケ 11: ニアン 21: ベレンゲル |
ユベントスのアッレグリ監督は 4-3-3 を選択。右 SB にはストゥラーロ選手を起用し、イグアイン選手をベンチスタートとする布陣で試合に臨みます。
対するトリノのミハイロビッチ監督も 4-3-3 を選択。こちらは GK がミリンコビッチ=サビッチ選手にターンオーバーした以外はほぼベストと言える陣容で試合を迎えます。
試合は両チームとも先制点を狙って攻勢に出る展開で始まる。7分にユベントスはマテュイディのクロスからピアニッチのシュートをゴールを強襲。しかし、これは GK が正面でセーブする。
対するトリノは11分に右サイドに開いたニアンからのクロスをストゥラーロが目測を誤り、ベレンゲルに絶好の機会が訪れる。だが、左足のシュートは引っ掛けてしまい、枠の右へと大きく外してしまう。
ユベントスは15分にアサモアからのクロスがディバラに届く。トラップでボールが流れたことで DF のクリアにあったが、ディバラが身体を寄せたことで、こぼれ球がD・コスタの方向に飛ぶ。これをD・コスタがダイレクトで決め、ユベントスが先制に成功する。
リードを許したトリノはゴールキックからニアンが DF の裏に抜け出してシュートまで持ち込むも、ポストに嫌われ、同点に追いつくことはできない。対するユベントスも追加点の機会を 3,4 回は手にしたが、決めることはできず。前半を 1-0 で折り返す。
後半に入っても、ユベントスが追加点を狙う構図が続く。
その姿勢が実ったのは67分。右サイドからチャンスを作り続けていたユベントスはディバラが中央でパスを引き出し、左サイドに展開しようとする。しかし、これがトリノの選手に当たって軌道が大きく変わり、マンジュキッチへの絶好のパスとなる。絶好機を得たマンジュキッチが GK との1対1を冷静に制し、ユベントスはリードを2点に広げる。
その後もユベントスは途中出場のイグアインやディバラを中心に3点目を狙うが、さらなる追加点をあげることはできず。トリノは後半は防戦一方となったため、シュチェスニーの守るゴールを脅かすことはできずに試合は終了。ユベントスが 2-0 で勝利し、準決勝へと駒を進めることとなった。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.0
ニアンのシュートは肝を冷やされたが、その他は守備陣全体が機能し、クリーンシートを達成した。
DF: ストゥラーロ 5.0
久しぶりに右 SB として出場機会を手にしたものの、穴となっており、相手から狙われ続けた。前半だけの出場となったのは仕方のない内容だった。
DF: ルガーニ 6.0
相手ゴールキックからニアンに抜け出されたシーンだけが唯一のミスと言えるだろう。それ以外は常に先手を取り、良い守備を見せていた。
DF: キエッリーニ 6.5
守備陣を統率し、上手く機能させ続けた。自らのドリブルで攻撃に異なるアクセントを付けるなど持ち味を示した試合となった。
DF: アサモア 6.5
攻撃ではマテュイディと連携して、左サイドでリズムを生み出す。また、守備でもイアゴ・ファルケにきっちり対応し、トリノの目論見を狂わせていた。
MF: マルキージオ 5.5
期待されたプレーを基準にすると、やや球離れが遅く、リズムを停滞させる要因となっていた。ただ、大きく評価を下げるような内容ではなかった。
MF: ピアニッチ 6.0
絶対的な日ではなかったが、負傷明け直後の試合で十分合格点に達するプレーを見せた。良いコンディションを維持することが課題と言えるだろう。
MF: マテュイディ 6.5
スリーセンターの左 MF が最も持ち味を発揮できるということをこの試合ででも示す結果となった。ゴール前にも積極的に顔を出し、攻守でボールに絡み続けていた。
FW: ドウグラス・コスタ 7.0
貴重な先制点をあげ、右サイドでのドリブルでトリノの守備陣を完全に翻弄した。チーム内で上手く機能し始めており、活躍が年俸に見合い始めている。
FW: ディバラ 6.0
コンディションが上がり、危険なシーンを作り出す頻度が明らかに増加している。得点やアシストという形で活躍が数字に現れることは時間の問題だろう。
FW: マンジュキッチ 7.0
3トップで上手く役割を分担し、存在感を発揮した。試合の行方を決定づける2点目を奪い、結果を残したことは大きい。
【交代選手など】
DF: リヒトシュタイナー 6.0
ストゥラーロに代わって46分から出場する。右サイドに生じていた穴をふさぎ、クロスを供給するなど攻撃の起点としても機能した。
MF: ケディラ 6.0
60分にマルキージオとの交代で出場する。2点目のきっかけとなるボール奪取を成功させ、チームの勝ち抜けに大きく貢献。中盤で落ち着きを与える役割も果たした。
FW: イグアイン ー
マンジュキッチとの交代で77分から出場機会を得る。カウンターからシュートまで持ち込んだが、ゴールとはならず。試合を終わらせる役割の方が多かった。
アッレグリ監督 7.0
主力選手を欠いた中でも、勝ち抜けという結果を手にした手腕は高く評価されるべきだ。前半は狙われていた右サイドもハーフタイムで修正することに成功している。良い流れを継続した状態で後半戦を迎えることができそうだ。
ドベリ主審 6.0
トリノ(とアックアー)にとっては悪夢が再び訪れたというべき審判だろう。しかし、判定基準は容認できるレベルのものであり、納得できないとの主観は排除されるべきである。