トリノとのダービー戦を迎えたユベントスはイグアイン選手の2ゴールとピアニッチ選手のゴールで、1-3 と逆転勝ちを納めることに成功しました。
試合に出場した選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Torino FC [4-3-3] |
Juventus [4-3-3] |
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GK | 21: ハート | 1: ブッフォン |
DF | 7: ザッパコスタ 13: ロッセッティーニ 4: レアンドロ・カスタン 23: バッレカ |
26: リヒトシュタイナー 24: ルガーニ 3: キエッリーニ 12: アレックス・サンドロ |
MF | 15: ベナッシ 18: ヴァルディフィオーリ 8: バゼッリ |
6: ケディラ 8: マルキージオ 27: ストゥラーロ |
FW | 14: イアゴ・ファルケ 9: ベロッティ 10: リャイッチ |
7: クアドラード 9: イグアイン 17: マンジュキッチ |
トリノはお馴染みの 4-3-3 を継続。持ち味の攻撃陣を牽引する3トップが名を連ね、ユベントス戦での勝利を目指して試合を迎えます。
対するユベントスはピアニッチ選手をベンチに下げ、クアドラード選手を先発に起用。4-3-3 でミラーゲームに持ち込みつつ、必要に応じて 3-5-2 にスイッチする狙いを持ち、試合に臨みます。
試合はオープンな展開で始まります。最初の決定機は11分、クアドラードからのクロスをマンジュキッチが頭で合わせようとするも、これは上手くミートせず。シュートは枠を外れてしまう。
13分には再びマンジュキッチにチャンスが訪れたものの、シュートはハートにセーブされ、先制点を奪うことができない。
すると、16分にカウンターからトリノに先制ゴールが生まれる。右サイドを抜け出したバゼッリが角度のないところから折り返すと、それをベロッティが頭でファーサイドに流し込み、トリノが先手を取る。
対するユベントスは28分に相手GKキックのルーズボールを拾ったクアドラードがマンジュキッチにパスを通し、それがワンタッチでイグアインへと渡る。エリア内に侵入したイグアインが冷静に決め、スコアをタイに戻すことに成功する。
後半に入ると、攻めるユベントスとカウンターを狙うトリノという図式がより鮮明となる。しかし、両チームとも守備陣が集中力を保ち、ゴールは許さない。
67分にはキエッリーニの縦パスがベナッシにカットされ、イアゴ・ファルケに決定的なシーンが訪れるも、これはキエッリーニが責任を持って自らがシュートブロック。72分のリャイッチのシュートは枠を外れ、ユベントスは難を逃れることに成功する。
そして、試合は82分に動く。キエッリーニからのロングフィードを受けたイグアインが反転から強烈なシュートを突き刺し、ユベントスが勝ち越しゴールを奪う。
ユベントスは92分にもディバラのパスに抜け出したイグアインが放ったシュートのこぼれ球を最後はピアニッチが押し込み、決定的な3点目。終わってみれば、ユベントスがダービー戦を 1-3 で勝利することとなった。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ブッフォン 6.0
ベロッティのシュートをストップできる見込みはゼロ。それ以外のシーンでは睨みを効かせ、セーブを強いられるような場面はほぼなかった。
DF: リヒトシュタイナー 6.0
上下動を繰り返し、攻撃の幅を持たせるためにプレーするなど黒子役として貢献した。守備ではリャイッチに自由を与えないなどケアを続けた。
DF: ルガーニ 6.5
好調ベロッティを抑え込む効果的な方法を見出せず、試合を通して苦労し続けた。しかし、自らマークを外さざるを得なかった失点シーンを除き、決定的な仕事をさせなかったことは高く評価されるべき点である。
DF: キエッリーニ 6.0
1点目と2点目に関係するなど攻撃面での貢献が光った。特に、2点目となったイグアインへのパスは特筆すべきものだ。しかし、失点につながりかねない安易なパスミスをするなど荒さの目立った試合でもあった。
DF: アレックス・サンドロ 5.5
キックの精度、縦への推進力は申し分ない。 しかし、この試合では軽いタックルがかわされ、相手に突破を許し、攻撃の起点を作られてしまっていた。 次節に向けた要改善項目と言えるだろう。
MF: ケディラ 6.5
前半はチームのバランス取りに専念し、後半は積極的にスペースに飛び出して惜しいシーンに関係するなどダイナミックな部分を表現した。シュートブロックなど守備での貢献が多い試合だった。
MF: マルキージオ 6.5
ボールを上手く動かし、トリノのカウンターを遅らせるためにプレスをかけるなどレジスタとしての役割を十分に全うした。
MF: ストゥラーロ 6.0
トリノの中盤を疲弊させるため、プレスをかけ続けた。飛び出しから良いクロスを入れるなどの持ち味を示しており、つなぎ役としての信頼を構築することで先発出場が当然と言える選手になるだろう。
FW: クアドラード 5.5
ドリブル突破、クロス、ファールをもらうといった持ち味は発揮していたが、アレックス・サンドロと同じくタックルが効果的でなく、ピンチを招く要因にもなっていた。この点が不完全燃焼の印象を強くしてしまっていた。
FW: イグアイン 7.5
徹底マークを受ける存在だったが、決定機で自らの価値を証明した。特に2点目は浮き球のロングパスを反転から股抜きシュートで決めており、技術の高さを見せつけることとなった。
FW: マンジュキッチ 6.5
先制点のチャンスが訪れたが、決め切ることはできなかった。それでも、イグアインの同点弾をアシストしているし、タックルやシュートブロックでチームに大きく貢献したことを忘れてはならない。
【交代選手など】
MF: レミナ 6.0
ストゥラーロとの交代で67分からピッチに入る。守備の引き締めとボールキープの役割をこなし、イグアインへのスルーパスを試みるなど自らの持ち味を上手くアピールしていた。
FW: ディバラ 7.0
71分にマンジュキッチと交代で出場。右サイドを主戦場とし、カットインからトリノ守備陣を翻弄した。3点目のきっかけをなるドリブルを仕掛けており、攻撃の良い形を示すことができた一例となるはずだ。
MF: ピアニッチ ー
クアドラードに代わり81分から出場機会を得る。交代直後に勝ち越し点が生まれ、試合を終わらせる役割が求められたが、3点目を奪うという決定的な役割を果たすことになった。
アッレグリ監督 7.0
サイドの攻防で劣勢となり失点することになったが、修正し、挽回することに成功した。切り札として残していたディバラとピアニッチが起爆剤として機能したのだから、監督冥利に尽きる試合だったと言えるだろう。
ロッキ主審 6.0
トリノ目線で言えば、接触プレーのジャッジがユベントス寄りとなるのだろう。しかし、マンジュキッチがイエローを受けたプレーやリヒトシュタイナーがエリア内で倒されたシーンはトリノ側が期待する基準でジャッジされると、どうなっていたかを想像する必要がある。昨シーズンのリッツォーリよりはマシだったのではないだろうか。