ロンドン・オリンピックスタジアムで行われたウェストハム対ユベントスの一戦はザザ選手の決勝ゴールで 2-3 でユベントスが勝利しました。
この試合に先発した両チームの選手は次のとおりです。
West Ham Utd [4-2-3-1] |
Juventus [4-3-2-1] |
|
---|---|---|
GK | 13: アドリアン | 1: ブッフォン |
DF | 30: アントニオ 2: リード 21: オグボンナ 22: バイラム |
23: ダニ・アウベス 4: ベナティア 24: ルガーニ 12: アレックス・サンドロ |
MF | 39: カレン 4: ノルトヴェイト 7: フェグリ 16: ノーブル 11: バレンシア |
18: レミナ 5: ピアニッチ 22: アサモア 37: ペレイラ |
FW | 9: キャロル | 21: ディバラ 17: マンジュキッチ |
ハマーズはキャロル選手を1トップを起用する 4-2-3-1 を選択。EURO 2016 で評価を高めたパイエ選手は昨日チームに合流したため、ベンチスタートとなりましたが、ほぼベストメンバーが名を連ねました。
対するユベントスもレギュラーとして計算される選手を中心に 4-3-1-2 を選択。ダニ・アウベス選手がチーム加入後、対外試合でのデビュー戦となりました。
チームの仕上がり度合いで遅れがあるユベントスはボールをつなぐことができる技巧派選手の持ち味を活かし、テンポ良くボールを散らし、相手の隙をうかがいます。対するウェストハムはフィジカルの良さを武器に球際で激しい競り合いからリズムを作ろうとします。
最初に枠内シュートを放ったのはユベントス。12分にピアニッチ選手からのFKをマンジュキッチ選手が頭で合わせますが、シュートはGKが正面でキャッチ。攻めるユベントスは18分に先制に成功します。
右サイドからクロスをファーで待ち構えていたマンジュキッチ選手が頭で落とすと、走り込んだディバラ選手が左足で流し込み、ユベントスが先制します。21分にはディバラ選手がフリーとなっていたマンジュキッチ選手にお返しのアシストを供給し、リードを2点とします。
対するウェストハムは34分に左サイドからのクロスをキャロル選手が高い打点で合わせ、シュートのこぼれ球を再度キャロル選手が押し込み、1点差に詰め寄り、前半を 1-2 で終えます。
ユベントスは後半開始時にイグアイン選手を投入。チームに馴染ませるため、プレー時間を与える采配を見せます。
GK: ネト
DF: ダニ・アウベス、ベナティア、ルガーニ、アレックス・サンドロ
MF: レミナ、ピアニッチ、アサモア
OMF: ペレイラ
FW: ディバラ、イグアイン
基本的な力関係は前半と変わらず。ユベントスは中盤が流動的に動き、ボールを動かすことでウェストハムを揺さぶろうとします。
先にネットを揺らすことに成功したのはハマーズ。52分に右サイドで得たFKから再びキャロル選手が頭で同点ゴールを決め、スタジアムのボルテージは最高潮に達します。
60分を経過したことで、ユベントスは選手交代を実施。調整にも重きを置いた試合であることを見せる采配を行います。
GK: ネト
DF: ウンターゼー、バルザーリ、キエッリーニ、アレックス・サンドロ
MF: レミナ、ピアニッチ、エルナネス
FW: ザザ、イグアイン、ピアツァ
この交代で新加入選手が前線に増えたこともあり、攻撃の個人技依存が強くなり、試合のテンポがやや単調となります。
試合時間が残り約10分になったところで、ユベントスは3バックにスイッチ。失点をしないことに主眼を置き、シーズン中にも利用すると思われる采配を行います。
GK: ネト
DF: バルザーリ、マッローネ、キエッリーニ
WB: ウンターゼー、アレックス・サンドロ
MF: マツェク、エルナネス、ピアツァ
FW: ザザ、イグアイン
3バックにし、最終ラインで安全にボールを回せるようになったユベントスはエルナネス選手がクロスバー直撃のFKを放つなど得点の匂いを感じさせます。
その直後の85分にユベントスに待望の追加点。最後尾のマッローネ選手から浮き球のロングパスがウェストハム守備陣の裏のスペースに出るとザザ選手が抜け出し、左足で流し込み、勝ち越しに成功。
試合はこのまま終了し、ユベントスが 2-3 で勝利しました。
ウェストハムの2得点はどちらもキャロル選手のヘディングが決定的な役割を果たしました。屈強なプレミア勢が注意していても、頭で点を決められるレベルの選手ですから、それほど悲観的になる必要はないでしょう。
ただ、対峙したセンターバックの2選手はこのレベルのCFに求められる仕事をさせないように対応し続けることがシーズン中は求められることになります。
攻撃面では新加入選手の特性を周囲が理解し、互いに持ち味を活かすことが求められます。現状では昨シーズンから在籍している選手たちの方が連携面で持ち味を存分に発揮できていると言えるでしょう。
チームが上向く余地は存分にあるだけに上手く歯車を噛み合わせることができるかが注目されているのだと思われます。