ユベントスのライバルとなりそうなセリエAのチームをチェックしていくシリーズですが、第2回目は昨シーズンを8位で終えたインテル・ミラノです。
14勝13分11敗の勝ち点55で終わった 2014/15 シーズンからどう巻き返せるかがポイントです。
インテルの強み
このチームの『強み』として見られる部分は「選手個々の能力の高さ」でしょう。特に所属するレギュラークラスだと思われる選手たちの能力値はセリエAでもトップクラスに分類されていると思われます。
また、現場の責任者であるマンチーニがファンから支持されているという点で、チーム改革をやり易いという後押しもあります。
インテルの課題
課題は「新戦力をチームに馴染ませ、成熟させられるか」という点に尽きます。ユベントスも同様の課題を攻撃面で抱えているのですが、インテルの場合は最終ラインの総入れ替え(+守備的中盤)が要因の『守備面』が課題です。
新戦力のフィットが遅れると、プロビンチャチームに “泣き所” を突かれることになります。チームが成熟するのが先か、プロビンチャが弱点を見つけるのが先かという競争になるでしょう。
2015/16シーズンの予想フォーメーション
インテルはトップ下を配置する 4-3-1-2 でプレシーズンを戦ってきましたので、それをベースにシーズン序盤を戦うことになると思われます。
GK: ハンダノビッチ
DF: モントーヤ、ミランダ、ムリージョ、ファン(サントン)
MF: グアリン(ブロゾビッチ)、メデル、コンドグビア
OMF: エルナネス(コバチッチ)
FW: イカルディ、ヨベティッチ(パラシオ)
この 4-3-1-2 はサイドが手薄になりがちという特性があります。仮にサイド攻撃への不安をマンチーニが抱くようなことがあれば、トップ下を削る形の 4-3-3 で試合に臨むでしょう。その際の3トップは右からビアビアニー、イカルディ、ヨベティッチになると思われます。
長友の SB として序列が下がっている理由も「サイドが手薄になりがちなフォーメーションをチームが採用しようとしていること」と無関係ではないでしょう。数的不利での対応頻度が高まると予想されるポジションでは『走力』よりも『対人守備力』に重きが置かれるのは当然だからです。
リーグ戦のみのチームとして明らかに余剰人員を抱えているため、出場機会が少なくなる選手たちを売却し、財政面を改善することが今シーズンの大きなテーマと言えるでしょう。