2024/25 UEFA チャンピオンズリーグのリーグフェーズ第4節が行われ、アウェイでリールと対戦したユベントスはヴラホヴィッチ選手の PK で追い付き、試合は 1-1 で引き分けました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Lille OSC [4-2-3-1] |
Juventus FC [4-1-4-1] |
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GK | 30: シュヴァリエ | 29: ディ・グレゴリオ |
DF | 2: マンディ 18: ディアキテ 4: アレクサンドロ 5: グドムンドソン |
27: カンビアーゾ 4: ガッティ 15: カルル 32: カバル |
MF | 32: ブアディ 21: アンドレ (C) |
5: ロカテッリ (C) |
23: ジェグロヴァ 8: アンヘル・ゴメス 11: サハラウィ |
7: コンセイソン 8: コープマイネルス 19: テュラム 10: ユルディズ |
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FW | 9: デイヴィッド | 9: ヴラホヴィッチ |
リールのジェネシオ監督は 4-2-3-1 を選択。デイヴィッド選手を CF に両翼からジェグロヴァ選手とサハラウィ選手がサポートする予想された布陣で試合を迎えます。
対するユベントスのチアゴ・モッタ監督は 4-1-4-1 を選択。こちらも予想されたイレブンが先発に名を連ねて試合に臨みます。
試合は両チームが積極的にゴールを狙う展開で始まる。まずは3分にリールが右サイドから仕掛けたデイヴィッドが左足で狙うも、これはユベントス DF 陣がブロック。
ユベントスは14分に抜け出したヴラホヴィッチがワンタッチシュートを放つも、ボールは枠のわずかに右を通過する。
スコアが動いたのは27分。ジェグロヴァがカバルを釣り出して生じたスペースにスルーパスを送ると、デイヴィッドがそのスペースを縦に突いてから右足シュートを決めてリールが先行する。
ユベントスはユルディズやロカテッリのシュートで反撃を試みるも GK シュヴァリエの牙城は崩れず。41分には左サイドからの折り返しにコープマイネルスが合わせてネットは揺らしたが、オフサイドで得点は認められず。
前半はクロス攻撃で何度も惜しい場面を作ったユベントスとは対照的に、決定機を確実に決め切ったホームのリールが1点リードで折り返す。
まず同点に追い付きたいユベントスは後半も両サイドを起点に攻め立てる。54分にはコンセイソンのクロスからテュラムに決定機が訪れるも GK シュヴァリエが守るゴールをこじ開けることはできず。
それでも58分に右サイドから仕掛けたコンセイソンがペナルティーエリア内でアンドレに倒されて PK を獲得。これをヴラホヴィッチがゴール左下に決めて 1-1 の同点に追い付くことに成功する。
一気に逆転したいユベントスだったが、この後はリールの堅牢な守備ブロックに苦戦。
対するリールは78分にジェグロヴァの強烈な右足シュートが枠を捉えるも、GK ディ・グレゴリオが冷静に CK に逃れて勝ち越しとはならず。
試合はこのまま 1-1 で終了。両チームが勝点1を分け合う結果となった。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ディ・グレゴリオ 6.0
止むを得ない失点だったし、的確な飛び出しの判断を継続して行うことができていた。どのような試合ででも今日のようなプレーが期待される。
DF: カンビアーゾ 7.0
コンセイソンとの連携が上手く機能しており、攻撃面から考えると右サイドでの起用を最優先にすべきだろう。守備に関してはチーム戦術の煽りで DF 陣全体が低調だった。
DF: ガッティ 6.0
先制点の場面で付き切れなかったが、個人能力でデイヴィッドと渡り合おうと奮闘していた。
DF: カルル 5.5
ジェグロヴァの仕掛けへの対応が後手に回っていたことは事実。ただ、その要因は広大なスペースをケアすることを強いられるチーム戦術であることに留意しなければならない。
DF: カバル 5.0
相手に狙われる形となり、ジェグロヴァに翻弄され続けたことで “穴” と化していた。カンビアーゾが左に回った後も同じ対応を継続していたので原因はチームのアサインメントなのだろう。
DMF: ロカテッリ 6.5
中盤の底で攻守両面を下支え。派手さはないが、堅実さで監督からの信頼を高めている。ピッチ上の指揮官として的確な修正の指示を出せれば理想的だ。
OMF: コンセイソン 6.5
前半は突破口を見出すことに苦労していたが、侵入経路を見付けた後の後半は別人のようにパフォーマンスが飛躍した。シーズン中盤戦からは対策を講じられると想定されるため、今日の内容は心強い限りだ。
OMF: コープマイネルス 6.0
良いところに顔を出して周囲の味方を活かしていたが、決定機な仕事とまでは行かなかった。オフサイドで取り消されたゴールがパフォーマンスを物語っている。
OMF: テュラム 6.0
ウディネーゼ戦でのパフォーマンスと比較すると物足りなさは否めない。対戦経験のあるリールに対策を講じられた中でも一定のパフォーマンスを発揮していたことがプラス材料。
OMF: ユルディズ 6.5
左サイドからの仕掛けは効果的でテュラムとウディネーゼ戦で示したパフォーマンスが偶然ではないことを示せたことが大きい。オフサイドは不運だった。
FW: ヴラホヴィッチ 6.5
両翼が機能していたので良い形でボールに触れることができていた。結果は PK での1点だったが、流れの中でも得点に値するパフォーマンスを示していたことが今後に向けた大きなポジティブ要素だ。
【交代選手など】
DF: サヴォナ 6.0
68分にカバルとの交代で出場。右 SB としてプレーする。スペースの管理に奔走していた。
OMF: マッケニー 6.0
テュラムとの交代で68分から出場。役割を引き継ぐとともにペナルティーエリア内に侵入するシャドーストライカーとしても奔走していた。
FW: ティモシー・ウェア 6.0
ヴラホヴィッチに代わって68分から出場する。WG を任せた方が良かったと思える古巣との対戦だった。
FW: バングーラ ー
81分にユルディズとの交代で出場機会を得る。
チアゴ・モッタ監督 6.0
先手を取られると厄介なリールを相手に同点に追い付いての勝点1は評価に値するが、最大限の警戒が必要だった2選手に先制点を奪われたことはマイナス。作り出したチャンスの数はポジティブだが、守備のアサインメントに対する疑問符が付くことは避けられないだろう。
ペリト主審 6.5
PK の判定は妥当だったし、上手く試合をコントロールしていた。テクノロジーも活用したオフサイドの判定が的確だったことも高評価。ユベントスとしては正確な判定で引き分け止まりとなってしまった。