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【採点】 2024/25 セリエA第7節 ユベントス対カリアリ

 2024/25 セリエA第7節が行われ、ホームにカリアリを迎えたユベントスはヴラホヴィッチ選手の PK で先制するもマリン選手の PK で追い付かれて 1-1 で引き分けました。

 先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。

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表1:先発メンバー(2024/25 セリエA第7節 カリアリ戦)
  Juventus FC
[4-1-4-1]
Cagliari Calcio
[4-2-3-1]
GK 29: ディ・グレゴリオ 22: スクフェット
DF 37: サヴォナ
4: ガッティ (C)
15: カルル
27: カンビアーゾ
28: ザッパ
26: ミナ
6: ルペルト
33: オベルト
MF 5: ロカテッリ 29: マクンブ
8: アダポ
7: コンセイソン
8: コープマイネルス
19: テュラム
51: バングーラ
19: ゾルテア
10: ヴィオラ (C)
3: アウジェッロ
FW 9: ヴラホヴィッチ 91: ピッコリ

 ユベントスのチアゴ・モッタ監督は 4-1-4-1 を選択。ライプツィヒ戦からは5選手を入れ替えて中盤はロカテッリ選手とテュラム選手、両翼はコンセイソン選手とバングーラ選手に託して試合に臨みます。

 対するカリアリのダヴィデ・ニコラ監督は 4-2-3-1 を選択。こちらは左サイドハーフにアウジェッロ選手を配置し、攻撃よりも守備を重要視する布陣で試合を迎えます。

 

 両チームが積極的にシュートを放つ姿勢を見せた試合はエピソードで試合が動く。

 ユベントスは12分にコープマイネルスが入れた左 CK からガッティがヘディングシュートを放つと、競り合ったルペルトが不可抗力のハンド。VAR の介入で獲得した PK をヴラホヴィッチがゴール右下に決めて先制に成功する。

 一方のカリアリは19分にピッコリがユベントスゴールに迫るも、GK ディ・グレゴリオを脅かすまでには至らない。

 主導権を握ったユベントスはその直後の20分に右サイドからコンセイソンが仕掛けて強烈なシュートを放つも、これは GK スクフェットが好セーブで応戦。

 その後も攻勢を続けたユベントスだったが、ヴラホヴィッチの PK 以外にゴールを奪うことはできず。前半は 1-0 で終了する。

 後半も主導権はユベントス。47分にヴラホヴィッチ、51分にファジョーリがチーム2点目のチャンスを得るもゴールとはならず。

 対するカリアリは縦へのロングカウンターで前進を図るが、カルルのスピードを活かしたカバーリングとユベントスの初期プレスで攻撃の精度を高められず。時間だけが経過する。

 ユベントスは78分に途中出場のD・ルイスのミドルシュートが枠を捉えたが、これは GK スクフェットがストップ。そのこぼれ球をヴラホヴィッチが押し込もうとするもシュートは枠の左。追加点の絶好機を逸してしまう。

 すると、85分にエリア内でボールキープに成功して入れ替わろうとしたピッコリをD・ルイスが倒してしまい VAR でカリアリが PK を獲得。これをマリンがゴール左上に決め、スコアは 1-1 の同点となる。

 追い付かれたユベントスはプレー再開直後の89分に右サイドを突破したコンセイソンがエリア内で倒れたが、シミュレーションの判定で2枚目のイエローとなったコンセイソンは退場。残り時間を1人少ない状況での戦いを強いられてしまう。

 カリアリは95分に攻撃参加をしたオベルトのシュートが左ポストを直撃するもノーゴール。対するユベントスも98分にファジョーリが左 CK を直接狙うも左ポストを直撃してノーゴール。

 結局、試合はこのまま 1-1 で終了。両チームが PK で1点ずつを決め、勝点1を分け合う結果となった。

 

 なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。

GK: ディ・グレゴリオ 6.0
  フィールドプレーヤーがピンチの芽を摘み取り続けたのでトラブルに直面する機会はほとんどなかった。PK による失点は止むを得ない。

DF: サヴォナ 6.0
  丁寧かつ大胆なプレーを心がけていたが、イエローカードを貰ってしまった守備でのプレー判断は頂けない。カードを貰わぬよう足を動かして追走することの重要性を学ぶ必要がある。

DF: ガッティ 6.5
  高く弾んだボールの処理を間違ってしまった場面だけが唯一のミスで全体的には安定したパフォーマンスだった。良い状態で中断期間を迎えれそうだ。

DF: カルル 7.0
  起用された様々な DF ポジションで力強く安定したプレーを披露し続けている。フル稼働でパフォーマンスが低下しないよう注意を払う必要のある重要な選手と化している。

DF: カンビアーゾ 6.5
  攻撃面での神出鬼没さだけでなく、守備でも最終ラインまで戻ってくる献身性で貢献していた。代表チームに招集されたことは誇らしいが、疲労を考えると手放しでは喜べない。

DMF: ロカテッリ 6.5
  DF ラインに下がってボールを動かす場面が全くなく、前方の2列目とポジションチェンジをすることで良い形で関与することができていた。10月下旬以降も今日の試合のような役割を担い続けられるかが注目点だ。

OMF: コンセイソン 6.0
  右サイドで素晴らしい突破力を見せ続けていたが、不要なレイトタックルでイエローカードを受け、その印象が残った状態で簡単に倒れたためにシミュレーションで2枚目で退場となった。2代目クラシッチを襲名するかも知れない。

OMF: コープマイネルス 6.5
  CF の背後で攻撃のタクトを振ることで脅威となっていた。得点機を活かし切れなかったことは残念だが、パフォーマンス的に前半45分で下がる理由は見当たらなかった。

OMF: テュラム 6.0
  時間の経過とともに持ち味であるフィジカルを活かしたボール奪取やスペースの管理でチームに貢献していた。アンカーとして適応が順調であれば幸いだ。

OMF: バングーラ 5.5
  出場はしていたが数合わせ的な立場でチームに対する貢献度は低かった。周囲からの信頼を勝ち取るために地道な努力の積み重ねが重要になる。

FW: ヴラホヴィッチ 5.5
  PK による1点は記録したが、ミナから挑発され続けたようにパフォーマンスは及第点に届いていなかった。流れの中から得点を決め、ドッピエッタを達成していれば試合結果は違っていただろう。

 

【交代選手など】

OMF: ファジョーリ 6.5
  ハーフタイム明けの46分にコープマイネルスとの交代で出場。役割を引き継ぎ、ロカテッリが退いた後はアンカーの役割を担う充実した試合内容だった。

OMF: マッケニー 6.0
  ロカテッリとの交代で62分から出場。中盤でのボール奪取や前線への攻め上がりなど持ち前の走力をベースにした献身性でチームに貢献していた。

OMF: ドウグラス・ルイス 5.0
  62分にテュラムに代わって出場する。前線に絡んでの攻撃参加で良いプレーを見せていたが、エリア内での不用意なタックルで PK を献上。2試合続けて手痛いプレー判断となってしまった。

DF: ダニーロ ー
  70分にサヴォナとの交代で出場する。

FW: ユルディズ ー
  70分からバングーラに代わって出場。

 

チアゴ・モッタ監督 5.5
  幸運なエピソードから先制し、その勢いを活かして前半からカリアリにシュートの雨を浴びせた事実は素晴らしい。だが、流れの中で手にした決定機を誰も決めれなかった代償はあまりに大きかった。不要なカードを貰ってしまう軽率な守備も改善して行く必要がある。

マリネッリ主審 5.5
  ルペルトの “手に当たったプレー” を “手を使ったプレー” と判定して PK を宣告した判断はどうだろう。どのチームも激怒するのは当然だ。他の判定は概ね妥当だっただけに悔やまれる。