ユベントスは公式サイト上でチアゴ・モッタ監督と2027年夏までの契約を締結したと発表いたしました。「2026年夏までの2年契約+1年の延長オプション」ではなく「2027年夏までの3年契約」であることが事前の合意報道との違いとなります。
ブラジル・サンパウロ出身のチアゴ・モッタ監督は1982年8月生まれの41歳。ブラジルとイタリアの二重国籍で現役時代はイタリア代表としてプレーし、2018年夏に PSG で現役引退をした MF です。
現役引退後は PSG の U-19 で監督キャリアを開始。翌 2019/20 シーズンには現役時代にプレーしたジェノアの指揮官に就任するも『攻撃的なスタイル』が結果に結びつかず、2019年の年末に解任されています。
転機になったのはにスペツィアを率いた 2021/22 シーズン。序盤戦で『攻撃的なスタイル』を断念し、『現実的なスタイル』でチームを(望外とも言える)残留に導くことに成功しました。
その実績が「2022年の秋に(成績不振でミハイロヴィッチ監督を解任した)ボローニャからの監督就任オファー」へと結び付き、2023/24 シーズンでのボローニャ躍進の原動力となったのです。
ユベントスに在籍する選手の特長は『2023/24 シーズンのボローニャに在籍した選手』とは異なるため、「周囲からの期待とのギャップにどう対処するか」が結果を残す上で重要となるでしょう。
なお、チアゴ・モッタ監督はユベントスの監督就任にあたり以下のコメントを残しています。
チアゴ・モッタ監督:
「ユベントスのような偉大なクラブを率いる新たな経験を始められることを本当に嬉しく思います。
ビアンコネーリの旗を高く掲げ、ティフォージを喜ばせるという私の野心を確信してくれたオーナー陣と経営陣に感謝しています」
噂されていたチアゴ・モッタ監督の就任が “ようやく” 正式発表になったと言えるでしょう。
新監督が就任する際は「監督と(監督を指名した)クラブ上層部が同じフレームに収まった写真」も発表されるはずですが、“ユベントスのチアゴ・モッタ監督” は文字情報だけでした。
ラツィオのバローニ新監督のような急転直下の監督交代劇であれば無理もありませんが、チアゴ・モッタ監督の場合は「そうではない」ため、ユベントス経営陣のバタバタ感が否めなくなっているのです。
それでも「6月中に新監督の発表」を行う第1段階はクリアしました。ここからは「チアゴ・モッタ監督が考えるシステムを用いた際に余剰人員が生じるポジションでの序列付け(と放出)」が優先課題となります。
新監督の意向を踏まえたバランスの良いチーム編成をすることができるのかに注目です。