2023/24 セリエA第38節が行われ、ホームにモンツァと対戦したユベントスはキエーザ選手とA・サンドロ選手のゴールによって 2-0 の勝利でシーズンを締めくくりました。
![チーム2点目を決めて声援に応えるA・サンドロ](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/a/abyssus/20240526/20240526113156.jpg)
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
![2023/24 セリエA第38節 ユベントス対モンツァ](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/a/abyssus/20240526/20240526113211.jpg)
Juventus FC [3-4-3] |
AC Monza [3-4-2-1] |
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GK | 36: ペリン | 23: ソレンティーノ |
DF | 6: ダニーロ 24: ルガーニ 12: A・サンドロ (C) |
4: イッツォ 22: P・マリ 33: ダンブロージオ |
MF | 22: T・ウェア 26: アルカラス 21: ファジョーリ 17: イリング |
19: ビリンデッリ 32: ペッシーナ (C) 6: ガリアルディーニ 13: P・ペレイラ |
FW | 7: キエーザ 14: ミリク 15: ユルディズ |
28: コルパニ 21: V・カルボーニ |
47: モタ |
ユベントスのモンテーロ暫定監督は 3-4-3 を選択。出場停止のカンビアーゾ選手に代わる右 WB にT・ウェア選手を起用し、アルカラス選手とファジョーリ選手でダブルボランチを形成。前線は3トップで試合に臨みます。
対するモンツァのパッラディーノ監督は 3-4-2-1 を選択。こちらも第2GK ソレンティーノ選手を先発起用するなど、消化試合ならではの先発起用でシーズン最終戦を迎えます。
最初にチャンスを作ったのはモンツァ。9分に右サイドで FK を獲得するとコルパニが直接狙うも、枠を捉えたシュートは GK ペリンがブロック。こぼれ球を狙ったイッツォのシュートも GK ペリンが阻む。
対するユベントスは17分にライン間で巧みにボールを引き出したファジョーリがドリブルからシュートに放つもボールはクロスバーを直撃。先制機を逸してしまう。
それでもユベントスは26分に縦パスを受けたキエーザが強引に突破してペナルティーエリア内に侵入。その勢いのまま左足でのシュートを突き刺し、先制に成功する。
直後の28分にはファジョーリが入れた右 CK にA・サンドロがニアサイドでのダイビングヘッドで応え、ユベントスは瞬く間にリードを2点に拡大する。
前半の内に1点でも返しておきたいモンツァだったが、この後の時間帯で GK ペリンを脅かすことはできず。前半は 2-0 とユベントスが2点リードで終える。
後半で先にチャンスを作ったのもモンツァ。52分に右サイドの仕掛けを合図にペッシーナやビリンデッリが狙うも、交代出場した GK ピンソーリョが好セーブで応戦する。
一方のユベントスは直後の53分に左サイドで仕掛けたユルディズからのパスを受けたキエーザがカットインからシュートもボールは右上のポストを直撃。キエーザは61分にファジョーリからの浮き球のラストパスで決定機を得るも GK ソレンティーノに阻まれてしまう。
オープンな展開となった試合はユベントスがユルディズ、モンツァがジュリッチの決定機が訪れたが両チームともにネットを揺らすことはできず。
最後に一矢報いておきたいモンツァだったが、90分にゼルビンがアルカラスを倒して2枚目のイエローで退場となって万事休す。結局、試合は 2-0 で終了。勝利で終えたユベントスはボローニャより上の順位でシーズンを終えることとなった。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ペリン 6.0
試合序盤に枠内シュートの処理を強いられたが、その後は1人の観客と言って良いほど出番がなかった。
DF: ダニーロ 6.5
モンツァの戦力が普段よりも劣っていることを考慮しても内容の濃い今季最終戦だった。チームが本格的な変革期を迎えた中で今後のキャリアをどうするかが注目点になるだろう。
DF: ルガーニ 6.5
前日に発表された契約延長に見合うパフォーマンスが示せることをピッチ上で示していた。監督交代によって評価基準が変わることが良い方に転がることを願うばかりだ。
DF: アレックス・サンドロ 7.0
ユベントスの選手としての最終戦で全盛期の輝きをティフォージに思い出させるパフォーマンスだった。チームの歴史に名を残す功労者であることに疑いようはなく、A・サンドロらしい得点で別れを告げる形となった。
WB: ティモシー・ウェア 6.0
右サイドで安定感を重視したプレー判断を心がけていた点は良かった。それだけに最後のギャンブル性の強いタックルを敢行したことに関しては改善の可能性を見据えた振り返りが重要になるだろう。
MF: アルカラス 6.0
自身にとって初の先発フル出場となった。「戦力」なのか「ジュントリが送り込んだヒットマン」なのかは今後の去就で明らかになる。
MF: ファジョーリ 6.5
諸般の事情で疲労が蓄積していないフレッシュな足を披露し、スパレッティ監督が Euro 2024 のイタリア代表(候補)に招集した根拠となるテクニックも発揮していた。自身への信頼を少しずつ回復させて行くことが来季の課題であることは言うまでもない。
WB: イリング 6.0
効果的で良いプレーと少し軽率で良くないプレーが交互に訪れている状態だった。長いシーズンでは不調期が訪れるのは避けられないが、その際に監督が求める最低限を続けて復調を待てるかが来季以降のテーマになるだろう。
FW: キエーザ 7.0
スタートポジションは右だったが、状況に応じてポジションを流動的に入れ替えていた。1点目が強引な個人技によるゴールだっただけに後半に訪れた2度の決定機のどちらかは得点に結び付けておきたかった。
FW: ミリク 6.0
両翼のキエーザとユルディズが持つ攻撃力を全面に押し出すための引き立て役に回ったことで自身の直接的な貢献度は極めて限定的だったが、チームがバランスを保っていた結果は評価されなければならない。
FW: ユルディズ 6.5
自らの仕掛けで相手守備陣を揺さぶり、強引な仕掛けとなる寸前に味方へのパスを選択するなど攻撃面での特長を発揮していた。来季はシーズン完走が目標になるだろう。
【交代選手など】
GK: ピンソーリョ 6.5
46分にペリンとの交代で出場する。消化試合で出場し、失点するまでが “お約束” だったが今季は好セーブ連発で無失点で終える忙しい試合となった。
FW: ヴラホヴィッチ ー
ミリクとの交代で73分から出場。
DF: チアゴ・ジャロ ー
A・サンドロに代わって74分から投入され、ユベントスでのデビューを果たす。
MF: ニコルッシ ー
ファジョーリとの交代で79分から出場機会を得る。
MF: ミレッティ ー
88分にユルディズとの交代で出場。
モンテーロ暫定監督 6.5
クオリティーを有する選手達がいれば、内容のあるパフォーマンスを披露できると任された2試合で示していた。就任の可能性が噂されているBチームだと “クオリティーのポテンシャルを持った選手” を起用して成果を残すことが求められることになる。この点が注目点になるだろう。
フェリエリ=カプーティ主審 6.5
消化試合で緊張や気負いもなく、冷静かつ落ち着いたジャッジで試合を裁いていた。来季はカンピオナートで2試合前後はユベントス戦を担当することになるだろう。その際のレフリングが注目点だ。