アリアンツ・スタジアムで行われた 2023/24 コッパ・イタリア準決勝ラツィオ戦のファーストレグに 2-0 で勝利したユベントスのアッレグリ監督および選手による試合後コメントを紹介いたします。
マッシミリアーノ・アッレグリ監督:
「良い試合でした。私達は勝ちたかったのです。選手達が強く望んだ勝利でした。
前半は失点を許さなかったものの、攻撃ではラストパスの局面で何かを間違えてしまいました。後半は私達がより良くなり、相手ゴールに向かって走り、相手の DF ラインを攻撃し、守備では素晴らしい団結力がありました。
この勝利は私達に自信を与えるでしょう。ファーストレグをプレーしただけですし、ローマでの簡単ではないセカンドレグのことを考えます」
フェデリコ・キエーザ選手:
「本当に幸せです。ティフォージを含めて私達全員がこのような夜を必要としていました。前半は少しブロックされてしまいましたが、後半は私達がレベルを上げました。
コッパ・イタリアで勝利した後はカンピオナートに集中しなければなりません。日曜日のことを考えなければならないのです。
偉大な試合をプレーしますし、フィオレンティーナとの試合は戦争になるからです」
ドゥシャン・ヴラホヴィッチ選手:
「タフな試合でしたが、ファーストレグが終わっただけです。ローマでの難しい試合が私達を待ち構えていますし、今はこの勝利を横に置かなければなりません。
強いチームとの対戦でした。簡単ではありませんでしたが、全力を尽くしました。私にとって重要なのはチームが勝つことです。本当に幸せです。誰がゴールやアシストを決めるかは関係ありません。
全員を祝福したいですし、私達をサポートしてくれたティフォージに感謝したいです。私達は継続しなければなりません。カンピオナートの試合を考えることにしましょう」
勝敗の分かれ目になったのは「擬似カウンターを機能させるために必要となるスペースが “あった” から」でしょう。このことが『速攻』や『セットプレー』による得点が現実的だったユベントスにとっての追い風になりました。
- 守備面での誤算(ラツィオ目線)
- 前線からのハイプレスでの連動性の低下
- ユベントスのトップ下に睨みを効かせる選手が不在
- 攻撃面での誤算(ラツィオ目線)
- ユベントスの2トップの背後(=トップ下の位置)にポジショニングをしてボールを引き出そうとする選手の不在
セリエAでの対戦では鎌田選手が『ユベントスのトップ下にポジションを取る選手が関係するタスク』を引き受け、強烈な存在感を発揮してチームに貢献していました。
“かなりの運動量が要求される仕事を着実に遂行してくれる選手” がピッチ上にいれば、中央突破の形で2点を奪うことは難しかったものと思われます。
ユベントスの課題は「擬似カウンターを機能させるために必要となるスペースを “自分達で” 意図的に作り出せるか」です。
今回の対戦では「トゥドル監督が就任して間もないラツィオが控え選手を多く起用したカップ戦」という事情もありました。連携の完成度が高い主力選手が出場するセリエAでの試合では「運任せ」が通用する可能性は低いと言わざるを得ないからです。
ただ、今から『攻撃の作り込み』を始めたとしても今シーズンには間に合わないでしょう。『選手の成長』による上乗せは期待できないため、「 “猛追してくるチーム” よりも先にゴールできるか」が注目点になると思われます。