スタディオ・アレーキで行われた 2023/24 セリエA第19節サレルニターナ戦を 1-2 の逆転勝利で制したユベントスのアッレグリ監督および選手による試合後コメントを紹介いたします。
マッシミリアーノ・アッレグリ監督:
「インテルが重要なカンピオナートを先行しています。19試合を残し、5位との勝点差は14。良い資産になりつつあります。
今は回復に努めたいですし、コッパ・イタリア準決勝に進出するために注意を払いたいと思っています。
私達はフィジカル的に良好ですし、困難な状況下における冷静さが大きく改善しました。サレルニターナは良いプレーをし、多くのパスコースを閉ざしていました。全体的には私達の良い試合だったと思います。
ですが、私達は失点のシグナルを把握しなければなりません。そこは上手く機能しているとは言えません。エリアにボールが届く度に失点していると思われてしまっているからです。
その一方で攻撃面では改善が見られました。ポゼッションで良い仕事ができていますし、数多くの解決策を見つけることができているからです」
ダニーロ選手:
「まずは女子チームがスーペルコッパを制したことを祝福したいと思います。今日の試合を迎えるにあたって木曜日とは別であることは分かっていましたが、積極的に良い試合をプレーすることができました。
守備?私自身も間違えたと言わなければなりません。ベストコンディションを見つけることに少し苦労していますが、幸いなことにチームメイトが助けてくれました。
ポジティブなことにも目を向けましょう。私達はボールを上手く動かしていましたし、勝点3を持ち帰ることができました。しかし、旅路は長いのです。
ヴラホヴィッチは仕事の成果を見ています。彼のことを私は嬉しく思います。寡黙に取り組み続けていましたし、落ち着きを見せています。
監督も重要なことを言っていました。メンタリティーを再構築するには時間がかかるのです。選手達は自信を持っていますし、プレー機会が少ない選手でもポジティブで積極的です。
私達はユーヴェのスピリットを謙虚に再構築したいと思っていますし、素晴らしいことを成し遂げたいとも思っています。スクデット?私達は自分達のことだけを見ています。夢と野心を持っていますし、それらが私達を勝利に導くのです」
ドゥシャン・ヴラホヴィッチ選手:
「大きな重みのあるゴールです。私は非常に良いプレーをし、退場でペースが下がっただけのサレルニターナを称賛したいと思います。
私達は決して諦めません。1試合ごとにどうなるかを見ましょう。試合はまだ多く残っています。私は常にすべてを出していますし、仕事は最後には報われます。しかし、スタッフ陣、チームメイト、クラブ、そしてティフォージの助けがなければ何もできなかったでしょう。
もっと多くの得点を決めたいですし、日々仕事を継続しています。私は現在を生きていますし、自分が変えることができるものやインパクトを与えられるものに対処しています。
地に足を付けましょう。でも、ゴールをティフォージと喜び合うことは言葉では表現し切れません。この天気でも多くのティフォージが駆けつけてくれました。私達は感謝を述べるしかできません」
ヴラホヴィッチ選手が前節ローマ戦で披露していた『質の高いポストプレー』が偶然ではなかったことを今節のプレーで実証したことが収穫です。心身ともに充実した状態でシーズン後半戦に臨める訳ですから、好材料と言えるでしょう。
ヴラホヴィッチ選手のポストプレーはケーン選手と別系統。「(肩から上腕にかけての筋力アップで得た)腕力で相手 DF を押すことで生み出された一瞬の間」を使ったポストプレーで貢献しています。
長らく悩まされていたグロインペイン(股関節や内転筋の痛み)から解放されたことで「動きが良くなったこと」も良い形で影響しているものと思われます。
一方で不安要素は「ダニーロ選手とコスティッチ選手が組んだ際の(左サイドの)守備」でしょう。
- ダニーロ: スプリント力が復調し切っていない
- 動き出しの判断を早くすることで補っている状態
→ 相手に判断の逆を突かれるリスクが潜む
- 動き出しの判断を早くすることで補っている状態
- コスティッチ: スプリント力ではイリングに劣る
ダニーロ選手とコスティッチ選手のコンビは『パスによる揺さぶり』への耐性はあるものの、現状では『単純なスピード勝負』を仕掛けられると対処に苦しむコンディションにあると思われます。
したがって、今後は「相手攻撃陣との相性」も重要になるはずです。
チームとしては「交代選手となるフィールドプレーヤーが5人しかいない状況」で相手に先行を許すも、若い選手を中心に落ち着いた試合運びで逆転勝利を手にしたことが何よりも収穫です。
この良い状態を維持し、首位浮上の機会を伺う戦いをシーズン後半戦ですることができるのかに注目です。