スタディオ・ルイジ・フェラーリスで行われた 2023/24 セリエA第16節ジェノア戦に 1-1 で引き分けたユベントスのアッレグリ監督および選手による試合後コメントを紹介いたします。
マッシミリアーノ・アッレグリ監督:
「このジェノアと対戦するのは簡単ではありませんでした。私達は良いパフォーマンスをしたのですが、トップの座に留まるには相手を “殺す” 必要が時にはあります。それができないと後退を余儀なくされるからです。
しかし、良い勝点1です。ポジティブな結果を継続することができていますし、私達は最善を尽くして前進しなければなりません。チームは決定機を作り、良い試合をプレーしました。同点にされた後も相手にほとんど何もさせなかったからです。
冷静さを保ち、私達の旅を継続しましょう。
PK?序列はありません。ピッチ上にいる選手たちの決断です。ヴラホヴィッチはシンプルに冷静さを保つ必要があります。
マッサは良い試合をしました。私は判決を好みません。VAR による異なる方法でのエピソードがあるのは当然です。エピソードは主観的なものですし、単一のガイドラインを持つことは困難でしょう。
6〜7年前のアタランタ戦でパプ・ゴメスへのファールでマンジュキッチのゴールが取り消されました。当時も同じコメントをしたと思います。議論すべきではないのです。
VAR が導入される前は主審の判定を巡る論争がありましたが、現在は論争の中心が VAR になっています」
マヌエレ・ロカテッリ選手:
「私達にとっての目標は試合に勝つことでした。ピッチに戻った後半に失点することはあってはなりません。少しの後悔がありますし、それを隠そうとは思いません。しかし、今は即座にフロジノーネ戦のことを考えています。
守備の人数が揃っている状況で失点を許してしまいましたが、その後に私達はリアクションを示さなければならなかったのです。誰かの責任ではありませんし、全員の責任です。私達の次のステップはより多くの得点を決めて試合に勝つことでしょう。
ハングリー精神を欠いている訳ではありません。グループは団結していますし、改善に向けた大きな欲求も兼ね備えています」
ラビオ選手の不在が予想以上に響いた試合だったと言わざるを得ないでしょう。同点弾を許した場面では「 “左サイドを担当していた選手” がジェノアの攻撃をスローダウンできなかったこと」が大きく響いたからです。
1-1 の同点にされたことで1点が必要となったユベントスですが、ジェノアが割り切ってスペースを消す守備ブロックを構築して籠城戦に持ち込んだことで攻撃は停滞する結果となりました。
直近の試合は “ほぼ同じ顔ぶれの攻撃陣” で臨んでいることを考えると「流れの中で得点を奪い切れない FW 陣のテコ入れを図ろうとしない合理的な理由はあるのか」との雑音が出ることは避けられないでしょう。
『守備での貢献度』は控え FW 陣でも遜色はありませんし、出場機会に恵まれずに “試合勘が欠如してしまった選手” が状況を一変させるパフォーマンスを示すことは年に1回あるかどうかだからです。
ビルドアップでの貢献がほとんど計算できないキエーザ選手とヴラホヴィッチ選手のコンビでは『相手 DF による積極的なチェック』や『スペースを消した守備ブロック』を採られるとユベントスの攻撃は停滞するのが現状です。
「その現状をどこまで許容するのか」が次節フロジノーネ戦以降の注目点になると思われます。