ユベントスは公式サイト上でサウジアラビア・サッカー連盟が運営中の "Future Falcons" と若手選手育成に関する協定を締結したと発表いたしました。今回の協定によって作られたコネクションをどう活かせるかが経営面の課題となるでしょう。
サウジアラビアは政府(≒サルマン皇太子)が『サウジ・ビジョン2030』を掲げてトップダウンでの社会変革が行われており、サウジアラビア・サッカー連盟はその一環として "Future Falcons Program" を行なっています。
"Future Falcons" は「未来のファルコンズ」が示すようにサッカー・サウジアラビア代表(愛称:ファルコンズ)の次世代選手(現在の対象年齢は18歳から20歳)を育成するためのプログラムです。
また、2034年W杯への立候補が実質的にサウジアラビアだけの状況となっており、母国開催のW杯に向けた強化のための若手育成プログラムのノウハウ確立に向けた提携と言えるでしょう。
ユベントスとサウジアラビア・サッカー連盟(が運営する "Future Falcons" )との提携は「日本サッカー協会とバイエルン・ミュンヘンが締結しているパートナーシップ協定」と似た形になると思われます。
ユベントスは『全く何もない状態』から U-23 に相当するBチームを発足させ、現在では U-21 に近い若いチーム編成で “20歳にも満たない選手” をコンスタントにトップチーム・デビューさせるまでに至っています。
この育成プロセスをサウジアラビアの国内事情に合わせて上手くアレンジできるかが成否の分かれ目になるでしょう。
ユベントスの経営的視点では「Bチームを含むアカデミー運営ノウハウの提供」との引き換えで「サウジ系のスポンサー獲得」や「アラブ圏出身の若手有望株の獲得」ができれば理想的です。
両者が良い関係性を構築することができるのかに注目です。