2023/24 セリエA第5節が行われ、アウェイでサッスオーロと対戦したユベントスは3度のリードを許して 4-2 で敗れました。

先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。

US Sassuolo [4-2-3-1] |
Juventus FC [3-5-2] |
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GK | 28: クラーニョ | 1: シュチェスニー |
DF | 22: トリアン 5: エルリッチ (C) 44: トレッソルディ 17: ビーニャ |
4: ガッティ 3: ブレメル 6: ダニーロ (C) |
MF | 24: ボロカ 7: M・エンヒキ 10: ベラルディ 11: バイラミ 45: ロリエンテ |
16: マッケニー 20: ミレッティ 5: ロカテッリ 25: ラビオ 11: コスティッチ |
FW | 9: ピナモンティ | 9: ヴラホヴィッチ 7: キエーザ |
サッスオーロのディオニージ監督は 4-2-3-1 を選択。ピナモンティ選手を CF に起用し、両翼にはベラルディ選手とロリエンテ選手を起用する予想された陣容で試合を迎えます。
対するユベントスのアッレグリ監督は 3-5-2 を選択。こちらも前節ラツィオ戦と同じスターティングイレブンで試合に臨みます。
立ち上がりに主導権を握ったのはユベントス。4分にマッケニーのロングスローからダニーロがジャンピングボレーを放ち、8分にはマッケニーからの折り返しをラビオが狙うなど積極的な姿勢を見せる。
しかし、先行したのはホームのサッスオーロ。12分にスローインからロリエンテが放ったシュートを GK シュチェスニーがファンブルし、これがゴールに吸い込まれてサッスオーロが先制する。
対するユベントスは21分にラビオが左サイドに展開すると、キエーザが入れたクロスにマッケニーとヴィーニャが飛び込んだことでオウンゴールが発生。ユベントスが 1-1 の同点に追い付く。
38分にサッスオーロは左 CK からロリエンテが入れたクロスにトレッソルディがヘディングで応えるも GK シュチェスニーが好セーブでゴールを死守。ユベントスは直後にヴラホヴィッチがヘディングシュートで応戦したがシュートはクロスバーの上を通過する。
スコアが動いたのは41分。M・エンヒキがユベントスの最終ラインからの縦パスをインターセプトしてカウンターを発動させると、最後はベラルディがラストパスに合わせてサッスオーロが 2-1 と1点を勝ち越して前半を折り返す。
後半は追い付くための前がかりになるユベントスに対し、サッスオーロがカウンターで決定機を作る展開となる。
63分にベラルディのラストパスからロリエンテが決定機を得たが、肝心のシュートは枠を捉えず。ユベントスは65分にラビオからのラストパスを受けたヴラホヴィッチが狙うもシュートは枠の右。
それでもユベントスは78分にT・ウェアのクロスが流れたところをファジョーリが中央に折り返すと、キエーザがワンタッチシュートで合わせて 2-2 の同点に追い付く。
だが、81分に左サイドから仕掛けたロリエンテがシュートを放つと、シュチェスニーがセーブしたこぼれ球をピナモンティが頭で押し込んでサッスオーロが勝ち越しに成功。
追いすがるユベントスは95分にシュチェスニーからのゴールキックを受けたガッティがプレスを受けたためバックパスを選択したことでボールは無人のゴールにゴールイン。スコアは 4-2 となり、呆然と立ち尽くす選手がいる中で試合終了となった。
試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 5.0
38分のトレッソルディのシュートを止めるなど汚名返上のプレーは見られたが、最初のセーブミスがあまりに痛すぎた。
DF: ガッティ 4.0
大惨事。3失点目となるロリエンテの仕掛けにはほぼ無抵抗で何もできず、4失点目はまさかのプレーだった。
DF: ブレメル 5.5
勝ち越し点を決めたピナモンティを監視できていれば勝点1を持ち帰れたかも知れない。散々なパフォーマンスだった守備陣の中で個として奮起していた。
DF: ダニーロ 5.0
ボール奪取に対する出足は良かったが、スピードに乗ってゴール前に侵入するサッスオーロの攻撃陣に対するマークは緩かった。コンディション面の見直しも必要になるだろう。
WB: マッケニー 6.0
右サイドからロングスロー、クロス、フリーランニングなどで貢献。チームに活動力を与えていた。
MF: ミレッティ 5.5
周囲の味方を繋ぐリンクマンとして機能。前半終了間際の時間帯で縦パスを受けた際にM・エンヒキのボール奪取を許してしまったことが反省点。1歩ずつ成長する必要がある。
MF: ロカテッリ 5.0
序盤のパスミスなどパフォーマンスが悪いなりにも最善を尽くしていたが、連動して素早く攻撃をやり切るサッスオーロの攻撃陣の勢いを削ぐことまではできなかった。
MF: ラビオ 5.5
サッスオーロの中盤 MF 陣との初動勝負で後手に回る。イエローカードをもらってしまったり、中盤で囲まれてボールロストなど強みを活かせず沈黙する結果となった。
WB: コスティッチ 5.0
右サイドからの攻撃に活気があったことを考えると、左サイドからの仕掛けは静かだったと言わざるを得ない。相手の守備を戸惑わせるまでにも至ってなかった。
FW: ヴラホヴィッチ 5.0
得点を狙い続ける姿勢は貪欲だったが、ゴール前での勝負強さとシュートの正確性に欠いていたので交代の判断は妥当だろう。
FW: キエーザ 6.5
1-1 の同点となるクロスを供給し、自らのシュートで 2-2 にスコアを戻す活躍で奮闘。ただ、このバイタリティーがチームに伝播することはなかった。
【交代選手など】
MF: ファジョーリ 6.0
46分にミレッティとの交代で出場。キエーザの同点ゴールをアシストする結果を残したが、中盤でのビルドアップなどボランチとして効果的な仕事ができていたとまでは言えなかった。
WB: イリング 6.0
コスティッチとの交代で46分から出場。左サイドを起点に中央にも切れ込む仕掛けをレパートリーに加え、サッスオーロの守備陣を揺さぶる。クロスに合わせて中央で潰れるなど献身性が光っていた。
WB: ティモシー・ウェア 5.5
60分にマッケニーに代わって出場する。自らのスピードを活かした走りだしやクロスでチームに貢献。味方のスピードに合わせてパスの強弱を調整することが今後の課題となるだろう。
FW: ケーン ー
76分にヴラホヴィッチとの交代で出場。
FW: ミリク ー
ロカテッリとの交代で82分から出場機会を得る。
アッレグリ監督 5.5
守備陣であれだけのミスが出ると采配でカバーするにも限界がある。ただ、“守備の不安を誤魔化すために攻撃し続けると戦前に予想されたサッスオーロ” に対する守備面での準備が適切に行えていたかは反省しなければならないだろう。
コロンボ主審 5.5
ベラルディがブレメルの右脛に足裏タックルをした場面をイエローで済ませたことが驚きだ。あれがイエローなら、他にイエローを出された選手の大部分はカード取り消しとなるべきだろう。