2023/24 セリエA第4節が行われ、ホームにラツィオを迎えたユベントスはヴラホヴィッチ選手とキエーザ選手のゴールで 3-1 の勝利を手にしました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Juventus FC [3-5-2] |
SS Lazio [4-3-3] |
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GK | 1: シュチェスニー | 94: プロヴェデル |
DF | 4: ガッティ 3: ブレメル 6: ダニーロ (C) |
77: マルシッチ 15: カザーレ 13: ロマニョーリ 23: ヒサイ |
MF | 16: マッケニー 20: ミレッティ 5: ロカテッリ 25: ラビオ 11: コスティッチ |
6: 鎌田大地 32: カタルディ 10: L・アルベルト |
FW | 9: ヴラホヴィッチ 7: キエーザ |
7: F・アンデルソン 17: インモービレ (C) 20: ザッカーニ |
ユベントスのアッレグリ監督は 3-5-2 を選択。GK にシュチェスニー選手が復帰し、フィールドプレーヤーは前節エンポリ戦と同じ10選手で試合に臨みます。
対するラツィオのサッリ監督は 4-3-3 を選択。こちらは鎌田選手を含む前節ナポリ戦と全く同じイレブンが先発に名を連ねて試合を迎えます。
先手を取ったのはユベントス。10分にマッケニーの右サイドでの仕掛けを起点にロカテッリがダイレクトでクロスを入れると中央でヴラホヴィッチが右足で合わせて均衡を破ることに成功する。
リードを得たユベントスは14分に左 CK をショートコーナーで再開すると、横パスを受けたコスティッチがミドルシュート。しかし、これは GK プロヴェデルが好セーブでゴールは許さない。
対するラツィオは24分にブレメルの不十分なクリアボールをカタルディが回収するとL・アルベルトを起点に最後は鎌田が左足でボレーシュート。だが、こちらは GK シュチェスニーが右手1本のクリアで CK に逃れる好守で魅せる。
するとユベントスは直後の26分にマッケニーがミレッティとのコンビで右サイドから仕掛けてペナルティーエリア内に侵入。ラビオがシュートのために持ち出したボールをキエーザが左足でゴールに突き刺してユベントスのリードは2点に拡大する。
前半の内に1点を返しておきたいラツィオだったが、前半の残り15分で惜しい場面を作ることはできず。前半は 2-0 とユベントスが2点のリードを持って折り返す。
後半で先に決定機を作ったのもユベントス。48分にコスティッチが入れた左 CK をファーサイドで余っていたガッティが折り返し、ゴール正面でラビオがヘディングシュート。しかし、GK プロヴェデルが好反応でゴールを死守する。
プロヴェデルの奮闘に応えたいラツィオは64分にブレメルからの縦パスの受け手だったカンビアーゾからボール奪取に成功するとショートカウンターを発動。最後はL・アルベルトがゴール右上に巻いたミドルシュートを決めて1点差に詰め寄る。
しかし、ユベントスは67分にマッケニーが自陣から最前線のヴラホヴィッチを目掛けてロングフィード。ペナルティーエリア手前での胸トラップでボールを収めたヴラホヴィッチが右足でゴール右下にシュートを決め、3-1 とユベントスのリードは再び2点に拡大する。
安全圏に入ったユベントスは90分に左サイドを突破したケーンからのクロスにミリクが頭で触れたことでT・ウェアに決定機が転がり込んで来たがシュートは枠を捉えず。
それでもユベントスはラツィオに2点目を許さずに試合終了のホイッスル。試合は 3-1 で終了し、ユベントスが勝点3を上乗せした。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.5
鎌田のシュートを的確に阻んだことが試合展開的にも大きかった。ルイス・アルベルトのシュートは止めようがなかったと割り切るべきだろう。
DF: ガッティ 6.5
ザッカーニとのマッチアップでトラブルに陥ることもなく安定したパフォーマンスを披露。序列を主力格に高めつつある。
DF: ブレメル 6.0
序盤に受けたイエローカードの影響もあってかマッチアップ時の力強さは物足りなかった。失点に直結する縦パスを出した当人だが、この責任を問われることは酷だろう。
DF: ダニーロ 6.5
最終ラインを上手く統率し、ラツィオの右サイドが得意とするスピードを活かした速攻の脅威を制限し続けたことが効いていた。
WB: マッケニー 7.0
昨シーズンに WB 起用された時とは全くの別人のような好プレーを継続している。今節では強みである走力だけでなく、キック精度でアピールしたことが評価されるだろう。
MF: ミレッティ 6.5
周囲の味方を上手く連動させてチームとしての一体感を構築していた。トップチームでの初ゴールをいう結果を残すことができれば、加速度的に成長を遂げるものと思われる。
MF: ロカテッリ 6.5
ヴラホヴィッチの先制点をアシストするなど中盤 MF 陣でのビルドアップ以外にもチームに大きく貢献。イタリア代表での充実ぶりを持ち帰ったプレーをしていた。
MF: ラビオ 6.5
味方の中盤 MF 陣に気を配りつつ、ゴール前では存在感を発揮。この試合で手にした2度の決定機で自身のゴールとならなかったことだけが悔やまれるパフォーマンスだった。
WB: コスティッチ 6.0
サイドからのクロス攻撃を担う狙撃手として期待された仕事を敢行。キック精度だけでなく献身性でもチームに貢献していた。
FW: ヴラホヴィッチ 8.0
今節はドッピエッタの活躍で今季4戦4得点と好調を維持してチームを牽引中。“利き足とは逆の右足” で2得点を決めたことは今後の対戦相手を大いに悩ませることになるだろう。
FW: キエーザ 7.0
切れ味鋭い仕掛けを連発し、コンディションの懸念を払拭。ラビオのシュートチャンスを横取りする形でチーム2点目を奪取する勝負強さも示していた。
【交代選手など】
MF: ファジョーリ 6.0
59分にミレッティとの交代で出場。役割を上手く引き継ぎ、中盤 MF 陣の3人で最後までクオリティーを担保し続けていた。
WB: カンビアーゾ 5.5
コスティッチとの交代で59分から出場機会を得る。失点のきっかけとなったプレーは反省しなければならないだろう。必要経費として活用できるかが今後のテーマになる。
WB: ティモシー・ウェア ー
72分にマッケニーに代わって出場する。右 WB として持ち味であるスピードを存分に発揮。セリエA初ゴールの絶好機が試合終了間際に訪れていただけにチャンスを逸したことが悔やまれる。
FW: ミリク ー
キエーザとの交代で83分から出場する。
FW: ケーン ー
ヴラホヴィッチとの交代でミリクと同様に83分から出場する。
アッレグリ監督 7.0
完全ゾーンディフェンスで守るサッリ監督のラツィオを相手に “ゾーンディフェンス採用時にズレが生じやすいクロス攻撃” を主体にして主導権を握り、今季シーズンのホーム初勝利を達成。戦力の最大化を目指しつつ、結果も残すことを継続できるかが鍵となるだろう。
マレスカ主審 6.0
先制点の場面でマッケニーがサイドライン際でボールを処理した時にラインを割っていたのではとの指摘が出るだろう。だが、オンサイドとした審判団の判定が当初から正しく、的確なレフリングをしていた。