2023/24 セリエA第3節が行われ、アウェイでエンポリと対戦したユベントスはダニーロ選手とキエーザ選手のゴールで 0-2 の勝利を手にしました。
先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
Empoli FC [4-3-3] |
Juventus FC [3-5-2] |
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GK | 99: ベリシャ | 36: ペリン |
DF | 19: ベレシンスキ 4: ヴァルキエヴィツ 33: ルペルト (C) 3: ペッツェッラ |
4: ガッティ 3: ブレメル 6: ダニーロ (C) |
MF | 21: ファッツィーニ 18: マリン 29: マレー |
16: マッケニー 20: ミレッティ 5: ロカテッリ 25: ラビオ 11: コスティッチ |
FW | 35: バルダンツィ 9: カプート 28: カンビアーギ |
9: ヴラホヴィッチ 7: キエーザ |
エンポリのザネッティ監督は 4-3-3 を選択。バルダンツィ、カプート、カンビアーギの3選手が前線3トップに入り、DF/MF 陣に微調整を加えた陣容で試合を迎えます。
対するユベントスのアッレグリ監督は 3-5-2 を選択。こちらも前線 FW 陣の顔ぶれは事前の予想どおりでガッティ、マッケニー、コスティッチの3選手が今季初先発となる布陣で試合に臨みます。
最初にゴールネットを揺らしたのはユベントス。10分にコスティッチの左 CK からゴール前でダニーロが競り合って最後はガッティが頭で押し込むも、ダニーロの GK ベリシャへのファールで得点は認められず。
それでもユベントスは24分に再びコスティッチが左 CK を入れると、エンポリのストーン役に当たったボールを回収したダニーロが混戦の中からシュートを右足で蹴り込んで先制に成功する。
1点を先行したユベントスは36分に右サイドに開いたマッケニーからの折り返しを受けてエリア内に侵入したガッティがマレーに倒されて PK を獲得。だが、ゴール正面に飛んだヴラホヴィッチのシュートは GK ベリシャに止められてしまう。
2点リードにできなかったユベントスを慌てさせたいエンポリだったが、ユベントスの GK ペリンを脅かす枠内シュートを1本も放つことができずに前半終了のホイッスル。前半は 0-1 とユベントスが1点リードで折り返す。
後半で先に決定機を掴んだのもユベントス。VAR チェックで試合がストップしていた直後の59分にハイプレスでエンポリのボールロストを誘発すると左サイドから抜け出したキエーザが右足でシュート。しかし、枠のわずかに右へと外れてしまう。
キエーザは65分にも左サイドを突破してクロスを送ると、ヴラホヴィッチのポストプレーから交代出場のポグバがミドルシュートを突き刺す。だが、ヴラホヴィッチのポジションがオフサイドでゴールは取り消されてしまう。
それでもキエーザは82分に自陣深くの守備ブロックから発動させたロングカウンターを GK ベリシャのタックルで体勢を崩されながらも1人で完結。ユベントスは試合終盤でリードを2点に拡大する。
一矢報いたいエンポリだったが94分にデストロの放ったシュートがクロスバーのわずかに上を通過してネットをかすめたシーンが最も惜しいという状況で反撃らしい反撃ができないまま試合終了のホイッスル。
試合は 0-2 でユベントスが制し、勝点3を積み重ねた。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: ペリン 6.0
10本ほどのシュートは枠内にほとんど飛んで来ず、シュートストップで貢献する機会は訪れなかった。
DF: ガッティ 6.0
今季初出場初先発で準備ができていたことを証明。右 WB マッケニーとの連携もスムーズだった。9月の代表戦ウィーク明けからは出場機会が増えるだろう。
DF: ブレメル 6.0
体格を活かしてボールを収めることに長けた CF とのマッチアップに苦労するようだ。今節では苦手な局面での対応が少なく安定感のあるプレーを披露していた。
DF: ダニーロ 7.0
守備陣の統率から前線近くまでの攻撃参加と忙しい1日だった。先手を取って折り返したい前半でゴールを決め切った勝負強さはチームにとって大きかった。
WB: マッケニー 6.0
VAR チェックで肝を冷やしたが、MF の仕事を WB のポジションで遂行している状態を保てている。役割次第で貢献度が変わることを示していた。
MF: ミレッティ 5.5
ロカテッリの脇など限られたスペースでボールを引き出す能力に長けていることをプレーで示したのが収穫。その一方で軽いプレーでのボールロストなど改善点も見え隠れした内容だった。
MF: ロカテッリ 6.0
レジスタとして長短のボールを織り交ぜたボール管理を行う。中盤 MF 陣の組み合わせに影響されない安定性の確立が今シーズンの目標になるだろう。
MF: ラビオ 6.0
華々しさは見られなかったがケディラのような安定感を与えた試合だった。チームの中盤には欠かせない存在である。
WB: コスティッチ 6.0
去就に揺れたが、落ち着いた精神状態で堅実な貢献をしていた。サイドライン際でボールを待ちたがるキエーザをハーフスペースに押し戻せるかで自身の輝きが変わってくるだろう。
FW: ヴラホヴィッチ 5.5
38分の PK 失敗が示すように上手く試合に入れていなかった。結果には結びつかなかったが、ポグバのシュートをお膳立てをしたポストプレーの精度が確実に高まっていることが成長の証。
FW: キエーザ 6.5
後半の45分は左サイドの支配者となっていた。得点数で自身の費用対効果を合わせる必要があるため、3試合2得点の結果は落ち着きを与えることになるだろう。大一番でどこまで輝けるかが注目点だ。
【交代選手など】
MF: ポグバ 6.5
ミレッティとの交代で61分から出場。ボールコントロールやシュートなど持ち前のテクニックで違いを作る。課題はフィジカルと稼働時間だろう。
WB: カンビアーゾ 6.0
コスティッチに変わって71分から出場。左 WB の役割をそのまま引き継ぐ。
FW: ミリク 6.5
71分にヴラホヴィッチとの交代で出場機会を得る。チーム2点目となるキエーザへのスルーパスを自身のポストプレーから供給し、後半アディショナルタイムにはクロスバー直撃のシュートなど短い出場時間の中でアピールに成功した。
WB: ティモシー・ウェア ー
84分にマッケニーとの交代で出場する。
FW: ケーン ー
84分にキエーザに変わって出場。
アッレグリ監督 6.5
嫌な記憶が蘇る試合で相手に枠内シュートを許さず、前後半に1点ずつを決め切った結果は評価されるべきだろう。前半の内に2点目を決める大きなチャンスがあっただけに1点止まりだったことが悔やまれる。限られた試合数の中で戦力の最大化ができるかが注目点だ。
アイロルディ主審 5.5
PK の判定は妥当だったが、イエローカードの基準など判定面で微妙だったことは否めない。VAR で長々とチェックした後に下した判定については試合展開もあって物議を醸すことはないだろう。