残り2週間を切った2022年夏の移籍市場で起こり得るユベントスに関係する駆け込み補強を考察したいと思います。トップチーム登録の選手は頭数が揃っているため、放出とのセットになるでしょう。
2022年8月18日時点での選手層は以下のとおりです。
GK(3選手) | ||
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1: シュチェスニー | 23: ピンソーリョ | 36: ペリン |
DF(8選手) | ||
2: デ・シリオ | 3: ブレメル | 6: ダニーロ |
11: クアドラード | 12: A・サンドロ | 15: ガッティ |
19: ボヌッチ | 24: ルガーニ | |
MF(9選手) | ||
5: ロカテッリ | 8: マッケニー | 10: ポグバ |
13: ロヴェッラ | 20: ミレッティ | 25: ラビオ |
28: ザカリア | 44: ファジョーリ | アルトゥール |
FW / WG(8選手) | ||
7: キエーザ | 9: ヴラホヴィッチ | 18: ケーン |
17: コスティッチ | 21: カイオ・ジョルジ | 22: ディ・マリア |
30: スーレ | ピアツァ |
■ GK / DF → 不要
GK と DF は「主力選手に前十字靭帯断裂の大怪我が発生」などの緊急事態に見舞われた場合に限り、駆け込み補強に動くと予想されます。
人数的にもバランスが取れていますし、Bチームからクラブ内育成選手の要件を満たす有望株を引き上げることも可能です。したがって、GK と DF に関する動きは今夏ではこれ以上は起きないと思われます。
■ MF → レジスタを担当する選手への評価次第
ボランチを務める中盤 MF は9選手を擁する陣容となっているため、1〜2選手を放出できれば理想的です。この際にポイントとなるのは「レジスタを担当する選手への評価」でしょう。
- MF の序列:
- ポグバ
- ロカテッリ
- ザカリア / ミレッティ / マッケニー etc.
- レジスタとしての序列:
- パレデス(※ 獲得時)
- ロカテッリ
- ロヴェッラ / アルトゥール
ユベントスのフロント陣がパレデス選手(PSG)の獲得に動いていることから、「ロカテッリがいるのでレジスタの補強は不要」とは考えていないのでしょう。
この場合、レジスタとしての序列が低いロヴェッラ選手かアルトゥール選手の放出は不可避です。その上で “MF としての序列が低い選手” も放出して登録枠を確保する必要があるため、「ラビオ選手+ロヴェッラ選手の放出」が何度も報じられているのです。
とは言え、ユベントスの思惑どおりに移籍市場が動く保証はありません。したがって、駆け込み補強はしたいが登録枠や予算の関係で交渉が妥結しないシナリオも起こり得るでしょう。
■ FW → ヴラホヴィッチとは特長が異なる控え CF
FW 陣が抱えている課題は「ヴラホヴィッチ選手とは異なる特長を持つ控え CF の獲得」から変わりありません。FW 陣の問題は条件を満たす CF が移籍市場に出ていないことです。
ディ・マリア選手とコスティッチ選手という “サイドを主戦場にする欧州屈指のチャンスメーカー” を獲得したため、補強する必要性が残っているのは「ゴールを決める点取り屋」です。
CF の序列はヴラホヴィッチ選手が1番手であり、同世代や同タイプだと波風が立つ要因になります。だから、ケーン選手の放出に関する報道が後を絶たないのです。
“ゴール前を封鎖された際の空中戦でゴールをこじ開けることが期待できるハンマー型の CF” が理想ですが、獲得は困難を極めることでしょう。現実的な選択肢の中からユベントスのフロント陣やアッレグリ監督がどの選択をするのかに注目です。