『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によりますと、ユベントスに “オペレーション・プリズマ” に関係する『新たな不正会計処理問題』が浮上したことでディバラ選手が事情聴取を受けたとのことです。
ただ、容疑者ではなく「クラブの内情を知る参考人に対するヒアリング」と言えるでしょう。
当局がディバラ選手への事情聴取を行なった理由は以下の要因があるからと推測できます。
- クラブの不正会計が疑われる期間に在籍
- クラブ内でも高給取り
- 代表チームに招集されなかったため、事情を聞く時間がある
- 退団が有力視されるため、クラブを擁護する動機が少ない
今夏での退団が濃厚となっている “クラブ内でも高給取りの選手” が偶然にも代表チームから招集されずに事情を聞く時間が存在しているのです。捜査当局にとっては「渡りに船」と言えるでしょう。
だから、このタイミングでディバラ選手に「2020年4月から6月分の年俸が支払われたかについて教えて欲しい」と当局が尋ねる事態になったのです。
とは言え、ディバラ選手が窮地に陥るのは「ユベントスからの年俸カット要請に応じたことを使っての脱税」など違法行為に手を染めている場合に限られます。
したがって、クラブから「どのぐらいの年俸カットの要請があったか」や「実際に年俸カットに応じた額」、「再開後に支払われた年俸分」を説明するだけですから苦にはならないでしょう。
一方で “新たな火種” が発覚したユベントスは逆風が強まったと言わざるを得ません。「事業費または負債額を正しく計上していない」という疑惑が事実であった場合、株主や市場に対する背任を働いていたことになるからです。
コンプライアンス意識が軽薄ではスポンサーの獲得に支障が出ます。どのタイミングでユベントスの経営陣が必要な措置を採るのかに注目です。