2020/21 セリエＡ第21節ローマ戦はロナウド選手のゴールとイバニェス選手のオウンゴールでユベントスが 2-0 で勝利しました。
試合に先発した両チームの選手とフォーメーションは以下のとおりです。
| Juventus [4-4-2] |
AS Roma [3-4-2-1] |
|
|---|---|---|
| GK | 1: シュチェスニー | 13: パウ・ロペス |
| DF | 13: ダニーロ 19: ボヌッチ 3: キエッリーニ  12: Ａ・サンドロ |
23: マンチーニ 3: イバニェス 24: クンブラ |
| MF | 22: キエーザ 5: アルトゥール 25: ラビオ 14: マッケニー |
2: カルスドルプ 14: ビジャール 17: ベレトゥ 37: スピナッツォーラ 4: クリスタンテ 77: ムヒタリアン |
| FW | 9: モラタ 7: ロナウド |
21: ボルハ・マジョラル |
ユベントスのピルロ監督は 4-4-2 を選択。ダニーロ選手が右 SB に復帰したため、クアドラード選手がターンオーバーで休養。中盤ではアルトゥール選手とラビオ選手がコンビを組み、モラタ選手とロナウド選手の2トップで試合に臨みます。
対するローマのフォンセカ監督は 3-4-2-1 を選択。こちらは戦前に予想されたイレブンが先発に名を連ね、クリスタンテ選手のポジション次第で 3-4-2-1 や 3-5-1-1 に変化する可変システムで試合を迎えます。
試合が動いたのは13分、ユベントスはＡ・サンドロが左サイドをドリブルで持ち上がって中央に折り返し、モラタのポストプレーを経由して最後はロナウドがトラップから左足で素早くシュート。これがゴール右下に決まり、ユベントスが先制する。
対するローマは21分に左 CK から生じたボールの競り合いを最終的に確保し、クリスタンテがミドルシュート。しかし、シュートはわずかに枠の左へと外れる。
直後の22分にユベントスはアルトゥールからのパスを受けたモラタがセンターライン付近からドリブルを開始。ペナルティーエリア手前からのラストパスを受けたロナウドが右足で狙うも、シュートはクロスバーに嫌われて追加点とはならず。
その後、ローマには左 CK からマンチーニに、ユベントスにはロングカウンターからロナウドに再びチャンスが訪れたがゴールは生まれず。前半は 1-0 とユベントスのリードで折り返す。
後半は55分にラビオのドリブルでの持ち上がりからロナウドに展開し、最後はロナウドからの横パスを受けたモラタが左足で狙うがこれは枠のわずかに左。
一方のローマは68分にロングフィードを途中出場のジェコが落としたところをＣ・ペレスの左足ボレーが枠を捕らえたものの、シュチェスニーが正面でキャッチ。決定的な場面を手にするまでには至らない。
するとユベントスは70分にキエーザがクアドラードに展開すると、右ハーフスペースに侵入したクルゼフスキにスルーパス。クルゼフスキはロナウドを目掛けたクロスを送ったが、これをイバニェスが自軍ゴールに押し込んでしまい、ユベントスのリードは2点に広がる。
一矢報いたいローマは両 WB からのクロス攻撃を続け、80分にはスピナッツォーラにシュート機会が訪れたが左足シュートは上手くボールを捕らえず枠外へ。
結局、試合はこのまま 2-0 で終了。要所で攻撃陣が高い集中力を見せたユベントスが勝点3を獲得した。
なお、試合に出場したユベントスの選手・監督などへの採点は次のとおりです。
GK: シュチェスニー 6.0
守備陣が奮闘し、前半はほぼ傍観者だった。後半に枠内シュートを着実に抑えてチームのクリーンシート達成に貢献した。
DF: ダニーロ 6.0
スピナッツォーラに最後の崩しまでは許さず、ローマの攻撃の威力を削ぐことには成功。3バックで攻守においてリスク管理をすることができていた。
DF: ボヌッチ 6.5
ボルハ・マジョラルに使えるスペースを与えず、中央で君臨。キエッリーニとともに強固な守備ブロックを形成し、好調さを維持している。
DF: キエッリーニ 7.0
時間は要したが、本調子を取り戻したようだ。インテル戦ではルカクに対して劣勢だったが、今日はジェコとのマッチアップを苦にすることはなかった。コンディションの維持が課題となる。
DF: アレックス・サンドロ 7.0
攻守において存在感を発揮した素晴らしい1日だった。やはり CB より WB を兼任する SB として起用すべき選手だろう。同じ役割をクアドラードが担っているだけに悩ましい。
MF: キエーザ 5.5
対面したスピナッツォーラも同様のスプリント能力を持っていたため、長所を見せることができずに沈黙気味。パフォーマンス的に消化不良の試合となった。
MF: アルトゥール 6.5
中盤で相変わらずのテクニックを披露。懸念だったラビオと組む機会の少なさは問題とはならず、ピルロの志向するスタイルを体現する存在となっている。
MF: ラビオ 6.5
スペースを上手く管理し、機を見たドリブルでの持ち上がりや攻撃参加でチームを下支えを行う。DF ラインの前で睨みを効かせることができたのも評価のポイント。
MF: マッケニー 6.0
普段どおりのフリーランニングで後方から攻撃参加するＡ・サンドロ（やラビオ）のためのスペースを開け、ペナルティーエリアに侵入してはターゲットになるために奔走。ただ、決定的な場面に関与できなかったことがマイナス。
FW: モラタ 6.5
ポストプレーを献身的に行い、ロナウドに決定的なラストパスを2本供給。良いパフォーマンスをしていただけに自身のゴールが生まれなかったことだけが悔やまれる。
FW: クリスティアーノ・ロナウド 7.5
高い集中力と抜群の決定力を見せ付ける。先制点では助走なしの鋭いシュートを放ち、運に恵まれていればトリプレッタも十分に可能なパフォーマンスだった。
【交代選手など】
MF: クアドラード 6.0
65分にマッケニーとの交代で出場。右のアタッキンフハーフに入り、スピナッツォーラ番を担当。クルゼフスキにスルーパスを通し、2点目の起点として活躍した。
FW: クルゼフスキ 6.5
モラタに代わり、65分から出場する。クアドラードとの連携で右サイドを突破してオウンゴールを誘発。理想的な崩しの形を見せ付けたことは今後のポジション争いにおいてもプラスとなるだろう。
MF: ベルナルデスキ ー
キエーザとの交代で82分から出場。左のアタッキンフハーフを担当する。
DF: デ・リフト ー
ボヌッチとの交代で85分から出場。
DF: デミラル ー
Ａ・サンドロとの交代で85分から出場。
ピルロ監督 7.0
主導権を握り、相手にチャンスらしいチャンスを作らせずに勝ち切った。内容と結果が伴った試合であり、チーム全体に大きな自信を与えることになっただろう。これを維持・継続することが課題となる。
オルサート主審 6.0
審判団が主役とならず、選手たちの引き立て役に回っていた。ミラノでは物議を醸す当事者になりがちだが、トリノではそうはならないのが不思議な審判員だ。
