ユベントスは公式サイト上でイグアイン選手との契約を打ち切ったと発表いたしました。これにより、ユベントスは減価償却費の残額1830万ユーロが損失として計上されることになります。

発表されたプレスリリースは以下のとおりです。
トリノ、2020年9月17日 ー ユベントス・フットボールクラブは選手ゴンサロ・イグアインとの契約を解除することで合意したことを発表いたします。本オペレーションにより選手登録権の残存価値1830万ユーロの減少が生じ、 2019/20 会計期にマイナスとして計上されます。
ユベントスの取締役会は明日・2020年9月18日に開催され、2020年6月30日現在の新たな財務諸表草案の検討・承認を行います。なお、前述の契約解除による 2019/20 シーズン会計期への悪影響は考慮に含まれています。
2020年6月30日付の財務諸表草案は2020年10月15日に招集された株主総会に提出されます。
イグアイン選手は2016年夏にナポリからユベントスに移籍金9000万ユーロで加入し、実働3シーズンで66得点・16アシストを積み重ねました。
その選手が追われる形でチームを去ることになった最大の理由は「イグアイン中心のチーム作り」が真価を発揮するための前提だったからでしょう。なぜなら、ユベントスではその条件を満たすことができないからです。
守備の負担を最も軽くし、得点に専念させるとイグアイン選手は輝きます。しかし、イグアイン選手では『守備免除』を得ることができないチームは存在しますし、ユベントスのその中の1つでした。
ただ、2019/20 シーズンはイグアイン選手を寵愛するサッリ監督が就任し、監督権限でポジションが与えられたものの周囲を認めさせるに十分な結果を残すことはできませんでした。したがって、袂を分かつのは自然なことと言えるでしょう。
ユベントスの “現フロント陣” にとってはイグアイン選手の補強は失敗だったと言わざるを得ません。
イグアイン選手放出の目処が立っていない状況でロナウド選手を獲得し、身動きが取れなくなった挙句、最終的に20億円超の損失を計上したからです。「積極的な補強戦略で生じる止むを得ない損失」として処理できるものとは言えないでしょう。
イグアイン選手の新天地は MLS のインテル・マイアミと目されています。マテュイディ選手が加入済みですし、残りのサッカー人生を満喫して欲しいと思います。
ゴンサロの将来に幸あれ。そして、ありがとう。